妄想[読者投稿記事] | 焚き火のコツ 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
  • OUTDOOR
  • NEWS
  • SUSTAINABLE
  • CAR
  • CAMP
  • GEAR
  • COOKING
  • 焚き火のコツ

    2020.10.16

    妄想[読者投稿記事]

    とあるキャンプ場のすがすがしい朝。
    (通りすがりの半沢風の男A)「綺麗に燃えつきましたね、スウェーデントーチ」
    (寝落ちしてた大和田風の男B)「あっ、どうも、おっ、本当に綺麗ですね!」
    (A)「ああ、すみません、お休みになられていたところを起こしてしまいましたか」
    (B)「全然気にしないでください。もう起きなきゃいけない時間ですから。もし、よければお座りになりませんか」
    (A)「それでは、失礼させて頂いて。純粋というか穢れのない燃え方ですね」
    (B)「自然の造形の美と言うか、人工的には作り出せませんよね」
    (A)「しかし、気を付けて下さい。キャンパーは火事になったりしないように細心の注意を払っていないと」
    (B)「大丈夫、大丈夫ですよ。私のこの道40年のベテランキャンパーですから。例え、どれだけ酔っていようと火の始末ぐらいはきちんとつけられますよ」
    (A)「そうでしょうか。この自然な燃え落ち方。あなたは1時間半ぐらいは寝落ちしていましたね」
    (B)「いやいや、そんなことはありませんよ。ちゃんと最後まで見届けましたよ。それから寝・ま・し・た」
    (A)「それはあり得ない。うそですね」
    (B)「何を証拠にそんなことをおっしゃるんですか。根拠もなくそんなことを言われると名誉棄損ですよ。キャンパーの誇りにかけて私は嘘は言いません」
    (A)「証拠はあります。この燃え落ち方が証拠です。一切人の手が加えられていない。あなたもさっきおっしゃいましたよね。人工的には作り出せない美しさだと」
    (B)「それは、ただ燃えるに任せておいたらこうなったという話じゃないですか。」
    (A)「いいえ。キャンパーはそういう生き物ではないのです。キャンパーは火を見るといじらずにはいれないのです。100%言えます。キャンパーは5分に1度は必ず火をいじる。それはキャンパーの遺伝子に組み込まれた本能なのです。それをしなかったというのは、あなたに意識がなかったという証拠です」
    (B)「私は我慢強いキャンパーなので・す」
    (A)「我慢強いキャンパーが酔いつぶれて、キャンプ用の椅子の上で寝てしまいますかあ?」
    (B)「ほっといて下さい。だいたい火が落ち着いてきたら、寝ただけでーす」
    (A)「だいたい?そんなことが許されると思っているのですか!」
    (B)「何がだね!?」
    (A)「この木は、このスウェーデントーチとなった木は、他の全ての日本中の木と同じく、生きている間は少しでも成長し、子孫を残し、二酸化炭素を吸収し、地球温暖化を防ごうと戦ってきたんです!そして、切り倒され、スウェーデントーチとなった後は、人々の心を少しでも和ませるべく、最後のひとかけらとなるまでエネルギーを出しつくし、燃えようとしていたのです。それをあなたは最後まで見届けず、寝落ちしてしまったのですか。最後まで見届けるのがキャンパーとしての務めではないですか!」
    (B)「いやあ、それはそうかも知れないが」
    (A)「詫びて下さい。このスウェーデントーチに、日本中のスウェーデントーチに」
    (B)「日本中の?」
    (A)「さあ、詫びなさい。詫びるのです。私も一緒に土下座して詫びますから。」
    (B)「えっ、土下座?」
    (A)「そうです。土下座です。日本の美しい詫び方です。一緒にこのスウェーデントーチに土下座しましょう。そうそう、それでいいでしょう。そして、お詫びの言葉を申しましょう」
    (B)「お詫びの言葉?」
    (A)「申し訳ありませんでしたと。さあ」
    (B)「も・う・し・わ・け・あ・り・ま・せ・ん・でした」
    (A)「申し訳ありませんでした」
    (B)「えっ、あなたも?」
    (A)「私もきれいだなあと時々、隣のサイトからあなたの火を眺めていたのですが、あなたが寝落ちしたころ、私も寝落ちしてしまったもので」
    (お前もかい!)
    と、焚き火を見ていると、こんなひまな妄想をしてしまいません?

    実際に燃えている時はこんな感じです。火って、見飽きないですよねー。



    ※こちらの記事は過去の読者投稿によるものです。

    よっさんさん

    神奈川県在住。キャンピングカーに憧れる妻子持ち。キャンプ(富士山周辺)、登山(主に丹沢、八ヶ岳)、DIY、ネットショッピングが趣味です。ネットショッピングは趣味ではなく、病気でした。早く治さないと。タバコはやりませんが、キャンプに行くとすぐ飲みすぎちゃいます。キャンプの夜のことは覚えていないことが多いです。キャンプは心身を健康にしてくれますが、自制心をぶっ壊す一面もありますから、気を付けましょう。

    NEW ARTICLES

    『 焚き火のコツ 』新着編集部記事

    目指せカーボンニュートラル!「サステイナブルな焚き火術」を大公開

    2024.02.20

    でかいマシュマロを焼こう!キャンプでうまく焼くコツは?

    2024.01.29

    キャンプで簡単に火おこしする方法は?おすすめアイテム7選も紹介

    2024.01.28

    焼き芋のベストな焼き時間と温度は?4種類の焼き方でどれが一番美味しいかも検証!

    2023.12.25

    焚き火ができるテント4選。安全に使うための注意点も必ず押さえておこう

    2023.12.19

    Muthos Homuraブランドで話題の左右非対称刃「プロミネンス」に待望の左利き仕様が登場!

    2023.12.14

    焚き火初心者に!Montagnaの「チャージ式スパークマン」と「折りたたみ式ノコギリ」が使いやすいぞ

    2023.11.21

    着火剤の代用品8選!コンビニ・現地調達できるアイテムを紹介

    2023.11.04