いにしえの道は確かにあった。キャンの楽園、そしてツォ・モリリへ

2017.12.27

出発して7日目、ついにツォ・モリリの湖水が視界に入ってきました。標高4200メートルに達する場所にこんなに巨大な湖があるとは、本当に驚きです。

湖に近づくにつれ、キャンや野鳥の姿を目にするようになりました。水のあるところには生命が息づくものなのだなあ、と実感します。

湖畔までたどり着きました。間近で見ると、信じられないほど透き通った湖水。見渡すと、空がそのまま溶け込んだかのような、深い青です。

湖畔でテントを張っていると、東の空に向かって、すでに沈んだ太陽の残光が矢のように飛んでいくのが見えました。

ツォ・モリリの岸辺で迎えた朝。ここからもう少しだけ歩けば、旅の終点、コルゾクの村です。

湖の岸辺に沿って、チベット仏教のマントラ(真言)の刻まれた石を積んだマニ壇がいくつも連なっていました。

ついに、ようやく、終点の村、コルゾクに到着。長く厳しい道程でしたが、遠い昔にこの道を切り開いてスピティとラダックをつないだ人々が確かにいたのだと思うと、その生命力と勇気に敬服せずにはいられませんでした。

◎文/写真=山本高樹 Takaki Yamamoto
著述家・編集者・写真家。インド北部のラダック地方の取材がライフワーク。著書『ラダックの風息 空の果てで暮らした日々[新装版]』(雷鳥社)ほか多数。
http://ymtk.jp/ladakh/

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