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    2016.06.03

    一度は乗りたい!大型クルーズ船はおとなのワンダーランドだった

    近頃、大型クルーズ船の日本への寄港が話題になる。それは訪日外国人が爆買いを目的に、日本へやってくる交通手段のこと? いやいや、最新のクルーズ船は実は遊びの宝庫だと言う。
    となればビーパルも黙ってはいられない。クルーズ船で楽しめる遊びとは? そこで海上で繰り広げられる遊びの現場を押さえようと、アジア最大、ロイヤル・カリビアン・インターナショナルのクァンタム・オブ・ザ・シーズに乗船した。そこで目撃したものは遊びの宝庫どころか、ワンダーランドそのものだった!?
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    ロイヤル・カリビアンのクァンタム・オブ・ザ・シーズは総トン数168,666トン、全長348m、全幅41mと確かに大型。乗客定員4,180名、乗組員数1,500名に達する。船に近づいてもただただ見上げるだけ。
    東京や横浜などに寄港する際も、東京ゲートブリッジやレインボーブリッジ、横浜ベイブリッジをくぐれないため、旅客船ターミナルがある東京・晴海や神奈川・横浜大さん橋には接岸できない。大型タンカーや貨物船が接続するふ頭に接岸する。
    今回乗船したのは中国・上海より出港し、広島や横浜、神戸をめぐるクルーズだ。

    船の大きさはある程度想定はしていたが、それでも実際に目の前にするとあまりの大きさに息を呑むほど。さっそく乗船し客室に入ると、2個のスーツケースにしまい込んだ衣類を取り出し、客室のクローゼットへ移した。荷物はクルーズ期間中(上海〜広島〜横浜、5日間)の着替えと水着はもちろん、スーツやネクタイ、スニーカーの他、ビーチサンダルや革靴もある。
    クルーズ期間中、利用するレストランやイベントに応じてドレスコードが決められているからだ。

    また船内はシアターあり、カフェやブランド品店が並ぶ目抜き通り「ロイヤル・エスプラネード」あり、とさすが大型クルーズ船。施設の充実ぶりが目に付く。しかしこれらはクァンタム・オブ・ザ・シーズの魅力を語る上でほんのひと握りにしか過ぎない。この大型船、ほかにもビーパル読者なら決して見逃せない大きな魅力も持ち合わせていた。それは「スタジアム」であり「大空」であり「大海原」であり「岩山」でもある!?
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    クァンタム・オブ・ザ・シーズの15階、16階のデッキに上がると、そこは海上のフィールドが広がっているのだ。プールやジャグジーが点在し、また一周300mほどのランニングコースもある。そして船尾側には透明な筒状のドーム。
    何かと思えばなんと人が浮かんで、ドーム内をぐるぐる回ったり、逆さまになったり……。実はこれは「スカイダイビング・シミュレーター」なるもの。床面から強風が吹き上げ、ジャンプスーツ(上下つなぎ)を着た人を浮かし、スカイダイビングを体験できるのだ。
    もちろん、船上の施設としては世界初の施設だ(有料:1人$29)。事前にビデオによるレクチャーを受け、浮遊時の正しい姿勢を教わる。もちろんインストラクターもいるで、飛びすぎ、回りすぎで姿勢を崩して落下という危険はない。浮いている状態から船上の景色を眺めるような心のゆとりはなかったが、これまでにない体験になることは間違いなし! 
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    さらに船尾方向のデッキ上ではなんとサーフィン!? 
    これは波に見立てたなだらかな坂を、下方から水が逆流し、上をウレタン製のボードで波乗りを仮想体験できるフローライダー。ボードにはフィンがないので、乗り方も通常のサーフィンとは多少異なるが初心者でも3〜5回ほどの練習で乗れるようになる。クルーズ中、毎日のように通う人もいる。
    重心移動のコツさえ習得すれば、波のフェイス上を上下左右と移動。エッヂを効かせて波しぶきを上げることも可能だ。次第にライドする時間が長くなり、上達も実感できる。
    大海原を眺めながら、波乗り気分。しかもその周囲にはギャラリーが大勢いて、うまく乗れれば拍手喝采。チョー気分がいいです。うまく乗れないと恥ずかしい? ここは“外国”。旅の恥はかきすて。失敗しても笑顔を忘れず、派手に流されれば、ギャラリーの心を鷲づかみ!
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    「波」のあとは「岩山」。右舷側には客船の壁を利用した岩が現れる。ここではロッククライミングを楽しめるのだ。
    甲板の上に人工の岩を作りホールドを取り付けられている。高さにして約10m。挑戦者はハーネスとヘルメットを装着、専用のシューズを履いて、クライム! もちろん、命綱もあるし、インストラクターも丁寧にガイドしてくれるので、はじめてでも安心して登れる。それでも、登り切ると、気分は爽快。静かな大海原の海風を全身で感じられるのだ。

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    また16階のシープレックスという体育館ではバスケットボールにローラースケート、卓球や「バンパー・カー」(アクセルとハンドルだけで操作する電気自動車。車体のフチはバンパーに覆われ、車体同士をぶつけ合うもの)が、時間帯に応じて楽しめる。まさにフィールドそのものだ。
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    今回はクァンタム・オブ・ザ・シーズの遊び〜アクティビティを中心にレポートした。
    ほとんどの内容は船を紹介したパンフレットなどで事前に知ってはいたものの、実際に見るとやはり想像を絶する。しかしこの遊び方は、非日常的なフィールドに身を置く爽快さに通ずるものがある。
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    またクルーズの旅というと高価で時間に余裕があるシニアの楽しみ方というイメージがあるが、決してそれだけではない。
    例えば、現在アジアを巡るロイヤル・カリビアンのクルーズでは1泊あたりのクルーズ料金は¥10,000程度から設定されているのだ。この料金はクルーズ中の食事やソフトドリンク、多くのイベントやアクティビティも含まれている。イベントは数多く、船内にあるシアターでは連日マジックショーやミュージカルも楽しめ、実は非常にリーズナブルなのだ。
    イベントにはスポーツに関連することも多い。記者が乗船したクルーズでは、今回紹介したアクティビティ以外にも自由に参加出来るバスケットボールや卓球の大会も開催されていた。時には国別の大会もあり、にわかジャパンチーム(チーム内ももちろん他人だが)で他国の人と対戦するなんて、なかなかない稀少な体験になる。ゲームのあとはバーでアルコールを飲みながらコミュニケーションも図れる。記者もディナーで同じテーブルにいた、中国人のシニア層に自分のワインを勧めた。残念ながら中国語はわからなかったが、笑顔を交わせただけでも、とても良い交流になった。
    3,000人以上も乗船できるクルーズ。しかし、ここに国境はない。疲れたら大海原に目をやれば、すぐに癒やされる。クルーズなら、どこからだって眺められる。

    問い合わせ先/ロイヤル・カリビアン・インターナショナル  http://www.royalcaribbean.jp

    構成/中沢雄二

     

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