【インタビュー】「COFFEE COUNTY」森 崇顕 (前編)

できるだけ産地に赴き、直接買い付けてきた豆を提供したい。

 

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photo: Hirokazu Muta

 

九州に「スペシャルティコーヒー」にこだわった焙煎所がある。

福岡県久留米市のCOFFEE COUNTYだ。

 

2013年11月オープン。

焙煎所と併設して豆の販売のみの予定だったそうで、

オープン当初は購入してもらった方や試飲のためだけに、

コーヒーの提供を行っていた。

現在は、焙煎所で取り扱っている豆をハンドドリップで淹れてもらい購入することもできる。

 

 

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スタジオプレパとのコラボグラス。あっという間に完売してしまった。

 

 

先日、初めてお店を訪問することができた。

残念ながら代表の森崇顕さんは、コーヒーの聖地アフリカの

エチオピアに視察旅行中でしたが、補佐の江口啓太郎さんに、

その時に取り扱っていた6種類のコーヒー豆の特徴を解説して

もらい、ニカラグア・エンバハーダ農園の豆でコーヒーを淹れていただく。

甘みの余韻が心地よい一杯だった。

ずっと気になっていたボトル入りのコーヒー「cafevino」に

ついても少し聞くことができた。

そして森さんの帰国後に、改めてお話をうかがった。

 

 

ロースターになったきっかけ

 

 

「札幌のとある喫茶店で飲んだ浅煎りコーヒーが、すごく美味しかったんです。

2000年前半ごろで、まだ浅煎りコーヒーを出すお店は珍しくて。

それからコーヒーに魅了されて、大学を卒業してコーヒーの世界に入りました。

お店で働いてから、コーヒー豆の卸などをする会社に就職しました。

そこの会社でヘッドロースターになり、博多に「スペシャルティコーヒー」のお店をオープンしたんです。

今のパートナーの江口とは、このお店で出会いました」

 

 

「COFFEE COUNTY」を開業した理由

 

 

「以前、博多でスペシャルティコーヒーのお店を立ち上げた当時は時間も取れず農園には、なかなか行けなかった…。

でも、働いていくなかで農園に行きたいという想いが強くなり、

会社を辞めて中米のコーヒー生産地であるニカラグアの農園に行ったんです。滞在したい農園があって、そこに住み込みで3ヵ月間滞在しました。

農作業を通して、コーヒーづくりを学んだんです。

帰国後、自分の得た経験を100%注ぎたいという思いが強くなり、自分の店をオープンしました」

 

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HPより

 

 

「COFFEE COUNTY」という店名の由来

 

 

「開業する前、ニカラグアの農園に滞在しているときに考えていたんです。お店をつくるなら、どんな名前がいいかなと。

「COUNTY = 郡」という意味です。

コーヒーにまつわることを「SHOP=お店」というよりは、

もっと大きな町のようにとらえて動いていきたいという思いで、語呂の良さなどもあり、この名前になりました」

 

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産地の農園に滞在し、労働して感じたことや、学んだこと

 

 

「コーヒーは、果実の種を乾燥させたものです。

コーヒーの実を育て、その種を収穫する。

農園で働くことによって、コーヒーの育つ環境、農園の管理などを学ぶことは、

その豆をローストすることに深く関係するんですよ。

産地を知って、ローストした豆を提供することは、ワインと同じくその豆のことをより深く知って、最大限に表現することができると思うんですよね。

 

コーヒーは、日本で例えると『お米』のようなものなんですよ。

収穫は、年1回。コーヒーは、コーヒーチェリーの木になる実から採れる種です。

苗木から収穫できるようになるまでは、最低3年かかるんです。

品種もいろいろあって、収穫しやすい腰丈のものから、3mくらいの大きな木になるものもある。

現在の中米の農園などは、コーヒーづくりに特化し、整備された環境で栽培しているんですよ」

 

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HPより

 

 

「COFFEE COUNTY」の豆の特徴、焙煎(ロースト)のこだわり

 

 

「出来る限り産地に赴き、直接買い付けしてきた豆を提供していきたいですね。

農園単位はもちろん、その農園内の区画単位で購入するものもあります。

農園単位でも少量ですが、区画単位になるとさらに少量になるため、希少なものとなります。

そして、豆の個性を十分に発揮できるように、ローストも浅めで程よい加減を追求して提供します。

もちろん産地まで行けないものもありますが、気に入った豆のみを仕入れたいと思っています」

 

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パッケージの中身、焙煎した豆を確認できる。

 

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豆の産地や特徴が、丁寧に解説されている。

 

 

「シングルオリジンにこだわり、「浅めに焙煎(ロースト)する」理由

 

 

「コーヒーを(ビジネスとして)やっていくなら自分が熟知しているものを売る、それが(ロースターとして)長く続けられることにつながると思っています。

豆は『シングルオリジン』で”産地の個性を表現できるよう、浅め”に焙煎(ロースト)します。

“豆本来の味を表現したい” ので、このスタイルのロースターとして活動しているんです」

 

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photo: Hirokazu Muta

 

 

 森さんに質問:Q1「スペシャルティコーヒー」って何ですか?

 

直訳すると「特別なコーヒー」ですが、もう少し分かりやすく言うと「際立った、コーヒー」。

何が特別か、際立っているのか?『風味』です。

簡潔に言うなら『風味の際立ったコーヒー、そしてその裏付けがきちんとある』ということだと思っています。

 

「From seed to cup 」の通り、その生産地の特徴的な美味しさが表現される為に、種子の段階から

お客さまの手に渡るまで一貫して適切な方法がとられている、ということだと思います。

 

 

Q2「シングルオリジン」とは?

 

そのまま言うと「単一産地」ですよね、

「特定の産地のコーヒー」。

もちろん他の産地とブレンドしない、限られた狭いエリアで収穫されたもので、その土地特有の風味がある。

 

単一農園も、もちろんこれに含まれますが、では何故シングルファームの言葉を使わないのか?

素晴らしい風味のコーヒーを作る産地の中には小規模生産者の集まりによって成り立っているものがあります。

アフリカに多いです。エチオピアやケニア、ルワンダ等々。

原料を集荷する生産処理場に農家は収穫したコーヒーチェリーを持ち込みます。

 

 

後編では、” ボトル入りのコーヒー『cafevino』を作った理由 “ などについて伺います。

 

»インタビュー「COFFEE COUNTY」代表・森崇顕 – 後編はこちら!

 

 

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◎文=北村 哲