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チョウセンアサガオの英名はDatura metel
ナス科の多年草(日本で栽培すると一年草となる)。日本には江戸時代に伝わった。高さ約1mで、夏から秋にかけて白または淡紫色の花をつける。全株にアルカロイドのスコポラミンを含有する猛毒植物だが、葉と種子は鎮痛、鎮けいれん、鎮咳剤として胃痛、喘息などの治療に用いられる。
インド原産のナス科の多年草で、江戸時代に薬用植物として持ち込まれたが、じつは猛毒植物だ。
1805年に華岡青洲が、この草のアルカロイド成分を麻酔薬に用いて、世界初の乳がんの全身麻酔手術を成功させた。麻酔薬となった成分は、アトロピンやスコポラミンという有毒アルカロイドだ。
この草の根はゴボウに、タネはゴマに、つぼみはオクラに似るため、誤食による中毒事故が毎年のように起きているという。
9cmほどの白い花は夕方に咲くが、とても甘い香りがする。これはガなどの虫を誘うためかもしれない。花は、開花の翌日にはしおれてしまうが、やがて3cmほどのトゲだらけの丸い実をつける。その実が大きく割れて、たくさんのタネをこぼす。
このタネを鉢にまいてみたら、細長いナスの芽と同じような細長い双葉をのばした。ナス科の植物なのに、「アサガオ」とは……。
やがて次々と本葉を互生させ、茎も太く丈夫になり、てっぺんに小さなとんがったつぼみをつけた。つぼみはたしかにオクラに似ている。やがて9cmほどの花になり、夜には甘い香りをふりまいた。
根はゴボウに似るというが、枝分かれした茎にもつぼみがのびてきたから、掘り出して根を確かめるのは、もっと先になる。
トランペットのような美しい花は、観賞用として人気がある、と解説した本もあるが、なぜか花を見かけることはほとんどない。
私が好んで果実酒にする木の実にチョウセンゴミシがあるが、なんで「チョウセン」がつくのだろうと、ずっと不思議に思っている。チョウセンアサガオも、インド原産なのだから「インドアサガオ」がいいと思うのだが。

翌日にはしおれる花。

トゲだらけの丸い実ができる。

ナスのタネやゴマに似たタネ。

茎は木のように丈夫になる。
写真・文・イラスト/奥山ひさし
(BE-PAL 2026年10月号より)




