自然や動物好きの磯野貴理子さんがおすすめする愛読書とは……? | 自然観察・昆虫 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

自然観察・昆虫

2026.10.10

自然や動物好きの磯野貴理子さんがおすすめする愛読書とは……?

自然や動物好きの磯野貴理子さんがおすすめする愛読書とは……?
野鳥推しのタレント・磯野貴理子さんの本誌人気連載をお届け!
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磯野貴理子の推し鳥DIARY 第14回 私の〝推したい本〞

磯野貴理子

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1985年、お笑いアイドルグループ「チャイルズ」の一員としてデビュー。解散後はタレント、俳優としてマルチに活動。軽やかなトークとユーモアあふれるキャラクターでお茶の間の人気者に。「皆さんの"推し本"も教えてね!」。衣装/ハット¥6,600・Tシャツ¥3,800・パーカ¥8,000
問い合わせ先:モンベル・カスタマー・サービス TEL:06(6536)5740

暦の上ではもう秋。読書の秋ですね。実は私、本が好きでよく書店に足を運びます。店内を歩いていると、思いがけない一冊との出会いがあるのも楽しみのひとつ。
 
そこで今回は「これはぜひ皆さんにも読んでほしい」と思った本を少しご紹介していきます。

世の中のふしぎを知る


まずは『たくさんのふしぎ』という小学生向けの科学雑誌。生き物に文化や歴史など、毎号ひとつのテーマを、その道の専門家が深く掘り下げる月刊誌です。私がこれまで買い集めた号には「山里でくらす」や「光る石 北海道石」などがあります。
 
初夏にビーパルの富士山特集で樹海を訪れたとき、初めてギンリョウソウを見ました。光合成をせず、キノコから栄養をもらって育つ、真っ白い不思議な植物です。その直後に発売されたテーマが、なんと「ギンリョウソウ」。あまりのタイムリーさに思わず飛びついてしまいました。

「たくさんのふしぎ」シリーズは、過去に人気だった号が傑作集にもなっています。その中のいち推しは『石油のものがたり』。石油は私たちの暮らしに欠かせませんよね。でも、その正体をちゃんと知っている人は意外と少ないんじゃないでしょうか。私もそのひとりでした。この本を読んで初めて、石油は太陽エネルギーを蓄えた植物プランクトンの死骸が海底にふりつもったものであること、気の遠くなるような時間をかけてできあがった道筋を知りました。
 
もう何度読み返したことか。でも、「石油の正体は、太古の太陽エネルギーだったのだ。」という締めの一文を読み終えるたびに「へえ!」って新鮮に驚いてしまうんですよね。

生き物がくれた物語

 
私は生き物も好きで、動物が出てくる本もよく読みます。『はしっこに、馬といる』は、書店でタイトルに惹かれてふと手にとった一冊です。作者の河田桟さんが、馬とのコミュニケーションについて綴った本で文章も素敵ですが、何より心動かされたのは作者の行動力。馬と暮らすために東京から与那国島へ移住し、本を出すために自ら出版社まで立ち上げてしまったのだからすごいと思いませんか。

『飼い主もも』というエッセイを出した桃山鈴子さんも魅力的な方です。大の生き物好きで、本業はイモムシ画家。昨年、北鎌倉の建長寺で行われた虫供養の会でお会いしてからのお友達でもあります。
 
我が家の玄関には、彼女の個展でひと目惚れしたアリジゴクの絵が飾ってあります。驚くほど精密な点描画で、出かけぎわ、見るたびに思わず足を止めてしまうくらい。そんな素敵な絵を描く“ももちゃん〟が、幼いころから一緒に暮らしてきた生き物たちを綴ったエッセイは、ほほえましいエピソードが満載。猫でも犬でも亀でも何でも、動物好きの方必読の一冊です。

生きること、食べること

 
本には、ときに心を救ってくれる力がありますよね。私にとってその一冊が『生きるぼくら』でした。引きこもりだった青年が、蓼科のおばあちゃんの家で暮らしながら、米作りを通して立ち直っていくお話です。
 
私が初めて読んだのは10年ほど前のこと。脳梗塞を発症したあとで、心身ともに不調でネガティブ思考にとらわれがちな時期でしたが、この本を読んですごく元気をもらえたの。もう一度、がんばってみようかなと思えました。昨年から私も栃木で米作りをしていますが、田んぼを眺めながらふと、この小説を思い出すことがあります。
 
そしてやっぱり、おいしいものを食べると力が湧いてきますよね。毎日の料理が楽しくなる、素晴らしいレシピ本があります。『石倉三郎の料理事始め』。料理上手な俳優の石倉三郎さんの本です。
 
水を使わない“男の肉じゃが”はアウトドア料理にもぴったり。スタミナ満点な“豚とキャベツのニンニク鍋〟みたいに、豪快で気取らないレシピが豊富なの。身近な調味料で仕上げる石倉流料理は、何をつくってもおいしいし、何度食べても飽きません。野鳥観察でもキャンプでも、外遊びを楽しむには元気な体がいちばん大事。そんな毎日を支えてくれる一冊でもあります。
 
本を読んで、新しい世界に出会う。日々楽しく料理をして、思いきり外で遊ぶ。そんな秋を楽しみたいですね。

推し鳥NEWS!

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撮影/磯野貴理子

大陸へ渡らずに、日本で繁殖することを選んだジョウビタキの幼鳥(雄)。山梨県で出会いました。

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日本初のイモムシ画家として活動する桃山鈴子さんの作品。これはアリジゴク。細密でとても美しい絵です。

『石油のものがたり』(福音館書店)

『飼い主もも』(桃山鈴子/雷鳥社)

上/『たくさんのふしぎ』シリーズ(福音館書店)
左/『生きるぼくら』(原田マハ/徳間文庫)
中/『はしっこに、馬といる』(河田桟/カディブックス)
右/『石倉三郎の料理事始め』(石倉三郎/小学館)

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今年も「きり田んぼ」始めました! 6月、田んぼの端っこには苗を手植えしました。収穫が待ち遠しい。

【出演情報】CSフジテレビTWO「はやく起きた朝は…」(新作エピソード毎月第2日曜日 6:30〜7:00)が放映中。フジテレビ「ホンマでっかTV」毎週水曜日21:00〜21:54 出演中。

※構成/安井洋子 撮影/三浦孝明(プロフィール)、杉原賢紀(本)

(BE-PAL 2026年10月号より)

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