避難所での生活にキャンプ経験が役立つ!親子で鍛える「防災力」 | サバイバル・防災 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

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2026.09.20

避難所での生活にキャンプ経験が役立つ!親子で鍛える「防災力」

避難所での生活にキャンプ経験が役立つ!親子で鍛える「防災力」
災害大国、日本。忘れ得ぬ大地震に加え、毎年の豪雨被害や、山火事なども記憶に新しい。災害は明日来るかもしれない。いまからできる防災準備とは。
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キャンプ経験がある子供は過酷な避難生活に耐えられる

親子で鍛える「防災力」

2024年1月1日16時10分、石川県能登地方でマグニチュード7.6の地震が発生。死者241名、負傷者1296人。住居7704棟が全壊、4万戸超の停電、13万戸超の断水被害が起きた。輪島市などでは震度7を観測し朝市エリアの火災で4万9000㎡が消失した。下の写真は津波で被害を受けた白丸地区。

1 モンベル・アウトドア義援隊に教わる、いつかのために「いまやっておくべきこと」

モンベル広報部 大塚孝頼さん

1976年生まれ。兵庫県出身。2003年入社。広報部でプロモーションと社会活動支援を担当。「アウトドア義援隊」として災害支援活動を経験し、アウトドア活動と災害時対応力についての情報を発信中!

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「子供のうちからアウトドア経験を積み重ねることがイザというときの対応力につながります」

学生時代、阪神淡路大震災で被災した経験をもつ大塚孝頼さん。地元企業のモンベルに就職し、社会活動支援担当として災害時の物資の調達など、後方支援に携わってきた。そんな大塚さんが震災被害を目の当たりにしたのは、一昨年の1月に起こった能登半島地震でのこと。

「会社の有志や知人を募って、“アウトドア義援隊”としてボランティアに出向きました」
 
前線基地の石川県羽咋市から珠洲や輪島まで普段なら2時間足らずで行けるところだが、迂回迂回で雪の中、片道8時間以上かかった。

「発災から3〜4日経っていましたが、被災地では情報が錯綜していて、自治体も把握できていない状況でした。避難所のマップを頼りに、1軒1軒ノックして回り、支援物資を届けました」
 
深刻だったのはトイレ事情。上下水道が止まるので、もちろん普通の水洗は使えない。かといって仮設トイレを作るまでにはそれなりの時間がかかる。

「僕らが回っていた小規模避難所では、テント型のブラインドを立てて地面に穴を掘り、そこに登山用のポータブルトイレキットをセット。和式スタイルですが、喜ばれました」

冬の寒さも大敵だった。

「雪が降ると支援物資を取りに行くのも大変だし、避難所だと寒くて眠れない、という声をよく聞きました。夜ゆっくり眠れないと体力も回復しない。それがずっと続けば災害関連死につながる恐れもある。避難所での生活の質、衣食住を整えることが何よりも大切だと実感しました」

避難所での生活にキャンプ経験が生きる

「2018年の台風21号による災害のとき、2日ぐらい停電が続き、インフラも完全にストップしました。そのとき息子たちは小学生。家族でヘッドランプをつけ、シングルバーナーでごはんを炊いて過ごしました」
 
日ごろからインフラから切り離された登山やキャンプ体験をしておくことが、災害時にいかに役立つかがあらためてわかった。

「アウトドアを楽しむことが、災害時の擬似体験につながります。寝袋にくるまって寝る、地べたにマットを敷いて寝る。暗闇の中、ランプひとつでごはんを食べる。そんな経験があるかないかだけで、避難時の初期の段階に受けるストレスは、全然違うと思います。キャンプではなくても、家で一日インフラを使わずに生活をしてみる、というのを経験しておくのもいいですよ」
 
防災について考えるきっかけは、至るところに溢れている。登山体験も、瓦礫のある凸凹道を歩く訓練になるし、防水機能の備わった登山靴を準備しておくと、足を守るツールにもなる。

「山はトイレがないのは当たり前なので、そんなときに簡易トイレを使って慣れておいたり、フリーズドライ食品を食べてみるのもいいですね。子供の好きな味を知っておきましょう」
 
夏場のうちに、川や海でライフジャケットを装着して、浮く体験をするのも重要。

「バタバタせず、ジッとすることで人は浮く、という体験をしておくと、震災だけではなく、水難事故の防止にもつながります」
 
どんな体験も、楽しみながら積み重ねていくことが大事だとも。

「避難訓練をしましょう、ではなく、キャンプをするときに、災害時にこれ使えるかも、という意識を持ってみる。このスキルを持っていると災害時に役立つんじゃないかな、と考えることが、個人の防災力につながります」

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子供が小さいころは、マイヘッドランプを持って、家族揃っての登山&キャンプによく出かけていた。「野外は自分で考えて行動する力を育てます」

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親子でやるべきことチェックリスト

■災害避難場所を確認しておく
■低山トレッキングで不整地歩きに慣れる
■キャンプに行く(電気・ガスを使わず過ごす)
■ヘッドランプで夜を過ごしてみる
■和式トイレ・簡易トイレを使ってみる
■缶詰やフリーズドライ食品の味を知っておく
■ライフジャケットで水に浮く体験をしておく

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阪神淡路大震災からはじまったボランティア集団「アウトドア義援隊」。災害に対する救援や復旧活動をサポート。

(一財)消防防災科学センター https://www.isad.or.jp/

※構成/大石裕美 写真提供/(一財)消防防災科学センター「災害写真データベース」、モンベル

(BE-PAL 2026年9月号より)

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