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エンタメで自由なアウトドアを!
へんな村村長 さいとう 優さん
1977年生まれ。東京都杉並区方南町と静岡県賀茂郡松崎町を行き来し、愉快な仲間たちと地域のお手伝いを遂行中。松崎町のミカンを方南町で販売したり、松崎町のお米を使った日本酒作りにも挑戦。

サイトーです。
"大人の遊び場を作りたい"からスタート
僕は生まれも育ちも名古屋で、『風雲!たけし城』や『DASH村』を観て育ちました。秘密基地作りが好きで、竹を切って家を作ったり、釣りや焚き火をしたり……。まさに野生児といった感じでした。
それがどういうわけか、二十歳のときホームレスになり(1か月ですけど)、友達がパンを持ってきては「ちゃんと就職して生きたほうがいいよ」と説教される日々。飲み屋のマスターに拾ってもらい、自立できるまでマスターの家に寝泊まりさせてもらいました。そんな僕でも彼女がいたんですが、そんなだから結局ふられ、それをきっかけに上京することを決めました。
30代になり、僕が居着いたのは、杉並区の方南町。たこ焼きを焼いたり、ピザの販売をして暮らしていました。ただ、方南町はそのころ、あまりパッとしない街でした。住んでいる人が自分の力で何かはじめなければ、何もない! と気づき、イベント運営に携わるようになりました。弟をはじめ、10人ぐらい仲間が集まり、“方南町遊園地化計画”を遂行。坂道でウォータースライダーをやったり、お化け屋敷を作ったり。馬に乗って商店街を歩いたりと、懐の深い理事長のおかげで、やりたいことをやらせてもらっています。エンタメの力がみんなを笑顔にするんだな、とあらためて実感。
で、『風雲!たけし城』のような大人の遊び場を作りたい! という子供のころの夢を思い出したんです。それを実現するため、まずは西伊豆で土地探しから開始。不動産屋さんの紹介で、売りに出されているキャンプ場を発見し、「へんな村キャンプ場」をはじめることにしました。
27世帯しかないこの松崎町小杉原地区は、70〜80代のおじいさんたちが仕切っていました。最初こそ、何しにきたんだ! と友好とは言い難い関係でしたが、この町で産業を起こしたい、という話をすると、みんな徐々に協力してくれるようになりました。ただキャンプ場を運営するのではなく、町民をゾンビに変装させてゾンビキャンプを開催したり、田植え前の田んぼで運動会を催したり。都会の人間が来てイベントやって終わりじゃつまらない。地元の人が継続できる遊びを考えることで、地域の活性化に貢献できるんです。ゾンビキャンプに遊びにきた、キャンプ初体験の母娘は、“一度ゾンビに追いかけられたかったので”と話してくれました。これを聞いたら、やっぱり、エンタメってすごいな、って。
小杉原地区では区長は持ち回りで順番にやっているんだそうです。僕はいま、へんな村村長ですが、いつか区長になる! そして、もっと町を発展させたいと思っています。
へんな村キャンプ場謎の10人衆

オリジナル通貨、変ドル

方南町では、子供たちのために商店街で使える変ドルを発行したり、お化け屋敷(畏怖咽び家)を営業中。
へんな家のお化け屋敷


ヤマタノオロチにご用心

↑

寂れた看板に目をやると、草むらにヤマタノオロチが鎮座。さらに目を凝らすと……。二重のトリックにしてやられた!
オシャレ施設も建設中!



狩猟免許のあるスタッフが獲ったジビエを加工するキッチンと、カフェ&ウッドデッキを建設中。川沿いにはサウナを作り、川に入れるようなうれしい仕掛けも考え中。
ここが変だよへんな村
1 すべての区画にドラム缶風呂設置

いちばんのウリは8区画のサイト全部に設置されたドラム缶風呂。外灯がないので、星空は一見の価値あり。

2 キャンプ場に潜むホラーな人々



至る所にホラーな仕掛けが。草むらや木立でそれを見つけるのもまた、楽しい。ヒントは↑この場所。昼間は笑っていられるが、夜は結構、怖いかも。
3 神出鬼没なへんな村の落石

インディ・ジョーンズの転がる石。怖いけど、ちょっと体験してみたい。そんな人間の奥底に眠る欲望を具現化するのがへんな村キャンプ場。

町民を巻き込んだエンタメイベントも開催!
ゾンビキャンプデー


人気につき、月1回の開催を目論見中。ゾンビ役として地域の高齢者からも演者を募集中。かなり本格的!?
泥んこプロレス

"日帰り可笑しなバスツアー"泥んこプロレスも開催。町民のために、田植え前に泥んこ祭りや運動会も開催している。
八幡神社の賽銭箱


ヤマタノオロチⅡが祀られた賽銭箱。町民から賽銭箱製作の依頼を受け作った。賽銭を入れると大蛇伝説が流れるとか!?
へんな村キャンプ場
住所:静岡県賀茂郡松崎町小杉原5432
入村料:1人¥1,500 車1台¥500
チェックイン:12時、チェックアウト:12時
休日:無休
HP:https://www.hennamura.com
※構成/大石裕美 撮影/山本 智
(BE-PAL 2026年6月号より)




