イタリア北東部・ドロミテの、ロープウェイと高原鉄道、ハイキングで訪ねた奇景 | 海外の旅 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

海外の旅

2025.04.11

イタリア北東部・ドロミテの、ロープウェイと高原鉄道、ハイキングで訪ねた奇景

イタリア北東部・ドロミテの、ロープウェイと高原鉄道、ハイキングで訪ねた奇景
©Associazione Turistica Renon/Achim Meurer

世界自然遺産にも登録されている、イタリア北東部、東アルプスに位置するドロミテ。

春は残念ながらオフシーズンではありますが、この時期でも山を満喫できるアクティビティはたくさんあります!

これまで2回に渡って、オフシーズンでも楽しむことをコンセプトに、春の旅の記録をお届けしてきました。

今回はそんな4月半ばのドロミテ旅行記、最終日です。

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ロープウェイに高原鉄道、そしてピラミッド。ワクワク大冒険の1日

ボルツァーノからロープウェイで1220m地点の町へ

ロープウェイ乗り場。

ドロミテでは多くの場所にロープウェイやゴンドラリフトがあって、手軽に山に登ることができるのですが、残念ながらオフシーズン中はそのほとんどが運行していません。

そんな中、ありがたいことに私たちが訪れた4月中ばでも運行していたのが、ボルツァーノとソプラボルツァーノを繋ぐロープウェイです。

ソプラとは、イタリア語で「上」という意味。

その名の通り、ボルツァーノから山を登った上にあるのがソプラボルツァーノで、標高1220m地点に位置しています。

ボルツァーノ駅から徒歩10分ほどで、近代的な建物のロープウェイ乗り場に辿り着きました。

ロープウェイからの眺めは最高!一気に950mも登っていく。©Associazione Turistica Renon/Tiberio Sorvillo

憧れの高原鉄道に乗車

この日は残念ながら曇り空だったが、春の陽光の中ならさらに魅力的なこと間違いなし。

約15分の空の旅を経てたどり着いたソプラボルツァーノ。ロープウェイを降りてすぐの場所に小さな鉄道駅がありました。

ソプラボルツァーノは、有名なレノン高原鉄道の始発駅にもなっています。

レノン高原鉄道は1907年に開通した、南チロルに現存する最後の狭軌鉄道として歴史を今に伝えています。

歴史的な価値はもちろんのこと、車窓からの美しい景色や、真っ赤な可愛らしい見た目で、世界中の鉄道ファンから愛される路線です。

駅には券売機も設置されていましたが、ドロミテの宿泊先でもらうことができるカードで、自由に乗り降りすることが可能となっています。

ハイシーズンには多くの観光客で賑わうそうですが、こういった電車でも好きな席を選んで座ることができるのは、オフシーズンならではの特権かもしれませんね。

古き良き時代を感じさせるロゴ。

ガタゴトと揺れるリズムが心地よい。©Associazione Turistica Renon/Sophie Pichler

車窓からは魅惑的な山と、黄色い花が咲き乱れる高原が見える。

自然が生んだ天然のピラミッド群

高原に沿って走ること約16分で、終点コッラルボに到着しました。

ここからは徒歩で30分ほどのハイキングです。

物語の中のような家が並ぶ。

道の先に、土柱群が見えてきた!

コッラルボからのハイキングは整備された道なので、特別な装備などは必要なし。

のんびりと歩いて行くと、森の中に赤茶けた色のトゲトゲが見えてきました。

背後の村や教会も、美しい。©Associazione Turistica Renon/Karin Bauer

自然が作り出したとはとても思えない奇妙な形。©Associazione Turistica Renon/Achim Meurer

これらはレノンの土柱、イタリア語でピラミデ(ピラミッド)と呼ばれており、驚くべきことに人間ではなく自然が作り出した天然の地形です。

ボルツァーノ自治県にはこうした土柱が幾つかあり、春のドロミテ旅行1日目に馬車から見た突起も、これと同じ「侵食」という自然現象でできています。

それらの中でも特に規模が大きく、形がはっきりとしていて、迫力があるのがこのレノンの土柱なのです。

ピラミッドと聞いていたため、もっとどっしりとした三角錐をイメージしていましたが、実物は帽子のように巨石を頭にいただいた、なんとも不思議な突起の集合といった印象でした。

どういった原理で土柱になるのかを説明した看板。

このあたりの土壌は乾燥している時には頑丈なのですが、雨が降って水分を含むと泥のように変化する性質を持っています。

この性質により、激しい雨が降ると柔らかくなった地面が削られ土砂崩れになっていくのですが、岩の下にある部分だけは保護され、土柱としてキノコのような形になるのだそう。

ということは、偶然そこに岩があったからこそできた、奇跡のピラミッド群なのです。

森の中にそこだけゴツゴツと土柱が突き出す様子は、周囲の雄大な景色と相まって、とてもミステリアスでした。

春のドロミテ旅行を終えて

ホテルの近くにあった木の下で、夕暮れまでしばしうたた寝。

こうして、3日間の春のドロミテ旅行は幕を閉じました。

実際に行ってみる前には「どこも閉まっているんじゃない?」と言われたりもしましたが、結果的には盛りだくさんの内容で、充分に楽しむことができたと思っています。

ただし、事前の準備は本当に大切!

次回はシーズンオフのドロミテを楽しむために、注意すべき点をまとめてお届けします。

Funivia del Renon(レノンのロープウェイ)およびレノン高原鉄道
公式サイト:https://www.ritten.com/it

私が書きました!
イタリア在住ライター
佐藤モカ

2009年よりイタリア在住。料理と旅行とモノづくりが趣味のシングルマザー。イタリア在住ライターとして多数の媒体に執筆する他、企業向けマーケティング・リサーチや料理研究など幅広く活動。海外書き人クラブ会員

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