カンボジア第3の都市バッタンバンの郊外で平原を走るトロッコに乗った!隠れ名物料理に舌鼓も
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    2024.09.16

    カンボジア第3の都市バッタンバンの郊外で平原を走るトロッコに乗った!隠れ名物料理に舌鼓も

    カンボジア第3の都市バッタンバンの郊外で平原を走るトロッコに乗った!隠れ名物料理に舌鼓も
    カンボジア第3の都市であるバッタンバン。前回の記事に書いたように街歩きを楽しんだ翌日、さらに郊外へ足を運びました。昔、日本語を勉強していたという優しい運転手さんとのバッタンバン郊外を巡る珍道中をご覧ください!

    アンコールワットでもプノンペンでもない!カンボジア第3の都市バッタンバンの魅力って?

    遺跡から珍味、手作り乗り物まで楽しさ満載

    350段の階段にバテバテ!

    郊外の名所の一つがバナン寺院。バッタンバンの街中から南へ約30キロ、そこにあるバナン山の頂きにあります。山の高さは約80メートル、麓から上を見ると、長~い長~い階段、それもかなりな勾配…。“いや、僕はまだまだ若い。こんなの楽勝、屁の河童だ!”と61歳オジイサンライターは奮起。

    スタートからため息が出てしまう急階段。

    下りは下りでキツイ、とほほ。

    しかし、現実は違いました。半分ぐらい登った時点でもうヘトヘト。手すりを使いながら、息を荒げ一歩一歩進んで行きます。「大丈夫ですか?水を飲みますか?」。顔を上げると、地元の若者たちです。優しいじゃないですか!彼らの声援に支えられながら何とか山頂へ到着。

    お参りに来ていた若者たち。

    バナン寺院は9世紀に建てられました。世界遺産であるアンコールワット寺院と同じクメール王朝の遺跡です。古びていますが、今も連日参拝客が訪れてお供えをしています。こんな長い階段を登ってまでお参りをするのですから、ご利益がきっとあるのでしょう!

    味のある趣き。

    参拝客用に日傘が設置されていた。

    クメール遺跡でよく見るデバダー(女官彫刻)もあった。

    ネズミの丸焼きはイケる!

    この小屋、実は…。

    「ウメさん、あれ、フンで出来た小屋です」と、この日の相棒であるワンナさん。トゥクトゥク(三輪タクシー)の運転手さんで、英語はもちろん日本語も少し話せます。ガイドさんのように道中いろいろな説明もしてくれました。

    明るく楽しい トゥクトゥク運転手のワンナさん。

    ワンナの指さす方向を見ると薄茶色の小屋があります。フ、フン?。「壁が牛のフンで作られています。米などを保存する小屋ですが、中がひんやりするんです」。へえ~っ、生活の知恵ですね!

    しばらく走ってから、ワンナさんがまた声をかけてきました。「ネズミを食べたことありますか?」。えっ、ないです!

    「この先にネズミ屋台ありますよ。トライしますか?」。でも衛生的に大丈夫なんでしょうか?「畑に住むネズミだから大丈夫。私たちは昔から食べています」。ということで、ワンナさんおススメの屋台へ向かいました。頭部をカットして魚の干物のように開き、炭火で焼いたネズミが店先に置いてあります。価格は何と1匹1000リエル(約35円)。

    ワンナさん行きつけのネズミ焼き屋台。

    美味しいが身の部分は少ない。

    そのままかぶりつくと…あらっ、結構イケる!タレの味付けが良くて、普通に美味しいです。ビールのおつまみに良さそうな感じです。

    平原をトロッコでGO!

    バッタンバン最大の観光アトラクションと呼ばれているのがノーリーです。列車の線路の上に竹製の乗り場を作り、小型エンジンで動く簡易なトロッコ。1970年代、内戦の影響で列車での移動や物流が壊滅的な状態になっていた時代、この地方で列車の代わりに使われていました。現在はバンブートレインという名称で観光客向けに走行しています。乗り場はバッタンバン中心部から約5キロのオースロラウ村にあります。

    線路の横のバラックで料金5ドル(約720円)を支払います。カンボジアでは現地通貨であるリエルとアメリカのドルを併用して使っているんです。例えば、スーパーに行き4.25ドルの買い物をして5ドル渡すと、お釣りである0.75セント分をリエルで返してくれます。「この村の家族がそれぞれ1台づつノーリーを所有していて、順番にお客さんを乗せていきます」。この乗車代は現金収入が少ない村の貴重な財源だということです。

    ちょうどフランスからの男性2人組が来て乗り合いになりました。さあ、出発です!ゆっくりとトロッコは速度を上げて行きます。周囲は見渡す限りの大平原、素敵な景色ですね~。スピードが出てきました、最高速度は約30キロだそう。線路の繋ぎ目に来るとガタンガタンという音と小さな衝撃が来ます。

    これを目当てにバッタンバンへやって来る人も多い。

    “線路は続く~よ、ど~こまでも♪”と歌いたくなる。

    素晴らしい平原の風景。雲が低い!

    凛々しい顔でトロッコを操る運転手さん。

    片道7キロを約10分ほどで走り、休憩所へと到着。ここで10分休んだ後、同じ道を戻るそうです。すると、そこには大勢の欧米人観光客の姿が。カナダ、フィンランド、スイス、オーストラリアと様々な国から来ていました。「僕たちはカナダから来た。平原の中を走るトロッコは最高だね、中々出来ない体験だ、友達にも薦めたいよ」

    欧米人にも大人気のアトラクション。

    休憩時間が終わり再びトロッコが走り始めます。しばらく行くと、運転手さんがノーリーを停め、線路脇に下りていくではありませんか。“急に用を足したくなったのだろうか?”と思っていると、満面の笑みでハスの葉とつぼみ、種を手にして帰ってきました。

    運転手さん謎の行動の正体は?

    そして、私たちにそれを渡し、「頭にかぶれ」「食べろ、食べろ」とゼスチャーします。ハスの葉は日傘代わり、ハスのつぼみは食用になるのです。優しい運転手さんの行為にちょっと感動。ちなみにハスの種の味は「まあまあ」でした。

    日傘代わりになる(?)ハスの葉。

    ハスの種はカンボジアでよく食べられている。

    バッタンバン郊外は東南アジアらしい楽しさに溢れています!

    私が書きました!
    タイ・バンコク在住ライター
    梅本昌男
    タイを含めた東南アジア各国で取材、JAL機内誌スカイワードなどに執筆。観光からビジネス、グルメ、エンタテインメントまで幅広く網羅する。海外書き人クラブ会員

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