「リモートワーク」という新しい生き方
兵庫県丹波市は、全国からリモートワーカーを受け入れている。滞在中に丹波でのリモートワークをSNSなどで発信することを条件に宿とコワーキングスペースをタダで利用することができるのだ。長年「ノマドワーカー」に憧れていた私は、さっそく丹波へ飛んだ。
フリーランスは会社に通うという縛りはないので、基本的にインターネットのある環境であれば仕事ができる。「リモートワーク」という働き方をすると、より自由な暮らしができる。仕事相手の時間に合わせなければいけない場合もあるが、働く時間や場所を自分で選べるのは大きい。
目覚まし時計に起こされることも、満員電車に揺られてゲッソリすることもない。その代わりに、朝起きた瞬間からパソコンを開いて仕事をしたり、カレンダー上では休日でも、つねに仕事を確認することもある。これまで会社に所属していたときは、有給休暇を申請してやっとのことで1年に1回海外旅行に行ければいいというものだったが、今ではいつでも、どこでも、好きなように移動ができる。
滞在先の宿「フラワーハウス」。自炊ができる宿か民宿を選べる。個人的には、近くの道の駅で新鮮な野菜を買って来て食べるのがおすすめ。
「フラワーハウス」https://teiju.info/
フラワーハウスの自室。必要最低限のものは完備されており、快適に生活できる。快適すぎて1日中この部屋で過ごすことも。
丹波といえば「黒豆」……。それぐらいしか丹波について知らなかったのだが、10日近く滞在した今は、「秋にはまた黒豆を食べに戻ろう」という気持ちでいる。滞在中は5人の住人が暮らすシェアハウスの一室を借りた。完全なプライベートは確保されていたし、人と会話したいと思えば住人と軽く会話もできる。この制度をサポートする株式会社ご近所のスタッフが、おすすめの場所や丹波で活躍する人を紹介してくれたりするので、知り合いがいなくても孤立することはない。
ご近所のコワーキングスペース。インターネットが完備されており、滞在中は無料でオフィスを使える。田んぼのなかにあるので、静かで快適。スタッフはみなI・Uターン者なのも心強い。
青垣町にある「衣川會舘(きぬがわかいかん)」も、同じくコワーキングスペースで自由に使える。フリーランスで働いている人が多いので業種が違う人とも気軽に会話でき、いい刺激を受ける。
<後編につづく>
☆プロフィール☆
カメラマン。旅が好きで、つねに日常から離れることばかり考えている。新幹線や飛行機のなかでビールを飲むのが至福のとき。https://www.yukishigeno.com/
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