日本唯一のバケツ専門メーカー「渡辺金属工業」のバケツはキャンプでも大活躍だ! | アウトドア雑貨・小物 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
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    2024.01.11

    日本唯一のバケツ専門メーカー「渡辺金属工業」のバケツはキャンプでも大活躍だ!

    多目的バケツ

    一見すると単なるしゃれたバケツと思いがちだが、左は蚊取り線香入れ、右は蓋がクッション付きで座れるスツールなのだ。

    今やバケツは100円ショップでも簡単に手に入る安価な生活用品のひとつ。それゆえに「なんで高価な国産品である必要があるの?」という気持ちになるものごもっとも。ただ「日本で最後の専門バケツメーカーが存在する」と聞けば、なにやらちょっと気になるまいか?しかもそのバケツは一つ一つを職人が作り、何十年も使えるヘビーデューティーなアイテムとなれば、一度は手に触れてみたくなるもの。

    兵庫県姫路市にある国産バケツ専門メーカー「渡辺金属工業」は、2023年にバケツ一筋でなんと創業100年を迎えた。そのニュースを耳にして、同社ホームページをググってみれば、どのアイテムもオシャレ、しかも頑丈らしい。さらにじっくりと眺めていると「あれ?これってアウトドアでも使えるんじゃね?」と思えてきた。そんな拡大解釈で実物を手にとってみれば、確かに結構使えそうだ。

    使うほどに愛着が湧く”一生モノ”のバケツ

    「オバケツ」シリーズ

    渡辺金属工業の定番アイテム「オバケツ」シリーズなど、製造販売するバケツは、容量・カラー・デザインなど様々。アイテム数はおよそ200種類にもなる。左から「オバケツF10」3080円、「オバケツM22」4950円。(写真提供/渡辺金属工業(株))

    1923(大正12)年、姫路城にほど近い城下町の住宅街の片隅で、創業者・渡辺宗太郎氏が小さな作業場を開いた。作るのはトタン製のバケツ。小さな部品の一つまで日本製にこだわり、錆びにくく、壊れにくいのがモットー。それは現在もしっかりと受け継がれているものの、時代は安価なプラスチック製や輸入品の普及が進み、同社のバケツを取り巻く環境は、順風満帆だったとは言いづらい。

    そこでおよそ40年前、3代目社長の渡辺良幸氏が新ブランド「OBAKETSU(オバケツ)」を立ち上げ、スッキリしたデザインでおしゃれな商品ラインナップを展開。女性を中心に支持を得て、現在に至るまで主力商品となり、全国から注文が入るようになった。

    その優れたデザインはもちろん、支持される理由は商品としての信頼性。水が漏れることがなく、錆びにくい。さらに耐荷重200キロという堅牢さで、30〜40年経っても使い続けることができる。しかも、修理対応(有償)もしてくれるのが、そのへんの安価なバケツとは大きな違いだ。

    社長の渡辺政雄さん

    工場に併設されたショールームで「オバケツ33Lキャスター付き」8800円を手にする4代目社長の渡辺政雄さん。

    「OBAKETSUは30代の女性を中心に人気です。ゴミ箱として使っている方が多いみたいです。密閉度が高く、臭いが漏れにくいのも支持されている理由の一つのようですね」と語るのは現社長の渡辺政雄さん。

    同社が誇るその技術力は、6人の職人によって支えられている。製造工程のひとつを例に取ると、亜鉛メッキした一枚のトタン板を筒状にする際、一般的には溶接によって繋がれるが、同社の場合は両端を折り曲げ「圧着」という技術により繋ぐ。

    溶接した場合は、その部分からサビが発生しやすくなり、耐久性も下がってしまう。圧着という技術なら、製造に手間はかかるが、密着度が増し錆びにくく、耐久性も向上するというわけだ。

    トタン板の両端を繋げる圧着作業

    トタン板の両端を繋げる圧着作業。簡単なように見えて一人前の職人になるには5〜6年の経験が必要という。月平均約8000個が生産されている。

    アウトドアにも映える! おすすめバケツを使ってみた

    「アウトドアセット」として販売されている商品

    実際に「アウトドアセット」として販売されている商品をお借りして、アウトドアギアを収納するべく近くの公園で使用してみた。左は「蚊遣りオバケツ(大)」4950円、右は「クッション缶L」6600円。手前のギア類は記者の私物。

    同社のバケツの凄さはわかった。そこで渡辺さんに「アウトドアに使えそうなバケツはありますか?」と問うてみた。「それならこれはどうでしょうか」と提案してもらったのが、蚊取り線香を収納でき、そのまま線香台にもなる「蚊遣りオバケツ(大)」と蓋にクッションが付いたバケツ「クッション缶L」だ。

    収納グッズ

    収納を試みたギアは、ランタン、コップ、クッカーセット、3シーズン用シュラフ、ヘリノックスのチェアワン、2人用テント(アライテントエアライズ2)。

    今回は一泊二日のソロキャンプを想定し、クッション缶を収納コンテナ代わりに使ってみたい。クッション缶Lは容量26リットル。とりあえず当方の私物のアウトドアギアを適当に選んで持参し、詰め込めるだけ詰め込んでみた。あとから気づいたのだが、そもそもクッション缶が椅子代わりになるので、チェアワンは余計な荷物だった(汗)。

    バケツに入れた状態

    見事収納に成功! 円形なのでシュラフやテント本体など柔らかいものでデッドスペースを埋める工夫が必要だ。

    何度かギアを出し入れして、効率の良い収納を試みた結果、無事収納することができた。大切なギアを丈夫なトタンで保護されている安心感もある。ランタンの小型化、不要だったチェアワンなど、さらに荷物を取捨選択すれば、もっと収容力は上がるはずだ。

    難点を挙げるとすれば、これだけの荷物を、片手で取っ手ひとつで運ぶのは少々重い。解決方法としては、車をテントサイトに横付けできるオートキャンプ限定で使用するか、あるいはこれをカートに載せて運ぶのが得策だろう。

    夏のキャンプに使いたい蚊遣りオバケツ

    蚊遣りオバケツ

    本体上部のマットの上に火のついた蚊取り線香を置くことができる。ガラスウール製のマットは交換用(330円)も販売している。

    アウトドアに使えるもうひとつのアイテムが蚊遣りオバケツ。夏のキャンプの大敵「蚊」を遠ざける蚊取り線香台を兼ねたバケツだ。シルバー、赤、緑のカラーが用意され、可愛らしいデザインが目を引く。蓋をあけると上部が火のついた蚊取り線香を置くスペース、下部が予備の蚊取り線香やライターなどの収納スペースになっている。

    消火機能

    蓋を回転させることで煙穴が塞がり、自動消火することができるので火傷の心配もない。

    蓋をすると横の穴から蚊取り線香の煙が出る仕組みになっている。蓋をしたまま使えるため、雨の日のアウトドアでも万全。火を遠ざけたい子供やペットがいる家庭でも安心して使えるのがいい。なお、蚊遣りオバケツにはもう一回り小さいミニサイズ(3520円)もある。

    ここまでアウトドアで使える代表的なバケツを2つ紹介したが、同社のラインナップには工夫次第でまだまだ使えそうなバケツがありそうだ。詳しくは同社ホームページをチェックしてほしい。

    たらいバケツ

    たらいとして洗い物のほか、飲み物や果物を冷やすなど様々な用途に活躍しそうな「たらいバケツ」。左「たらいMBR8ブラウン」、右「 たらいM8シルバー」 いずれも2200円。(写真提供/渡辺金属工業(株))

    目指すは海外進出! 日本産バケツの未来

    新ブランド「TUB(タブ)」シリーズ

    新ブランド「TUB(タブ)」シリーズ。左奥「TUBおむつ消臭ペール・グレー 」5720円、中央奥「TUBおむつ消臭ペール・ホワイト」5720円、右奥「TUBライスストッカー5kg・シルバー」4950円、左前「TUBトレイM」1650円、右前「TUBボウル」880円。(写真提供/渡辺金属工業(株))

    100周年を機に新たなブランド「TUB」を立ち上げた同社。「これまでの考え方を変えて、引き算することで洗練されたイメージの商品ができあがりました」と渡辺さん。よりすっきりとしたデザインとユニークな用途の商品構成で早くも話題を集めつつある。

    TUBコースター(トレイSS)

    TUBの意外な売れ筋商品である「TUBコースター(トレイSS)」440円。(写真提供/渡辺金属工業(株))

    同社の商品を購入する場合は、カタログ通販とネット通販がメイン。実際に手に取り、確かめてから購入できるのはショールームに足を運ぶ以外、難しいのが悲しいところ。バケツはかさばるため、店頭販売が難しいのだ。また安価なバケツと差別化を図るため、ホームセンターにも卸してはいない。

    「将来の夢としては直営店の開設、そして海外進出です」と抱負を語る渡辺さん。「国産バケツ」の良さが認知され、そのユーザーが増えることにより、その夢も現実となる日が近づくかもしれない。そして同社のバケツがこれからのキャンプ場に新たな彩りを与えてくれることに期待したい。

    渡辺金属工業(株)

    住所/兵庫県姫路市南八代町9-12
    TEL/ 079-297-7100
    URL https://obaketsu.com/
    ※併設のショールームは事前予約制

    私が書きました!
    ライター/カメラマン/編集者
    藤川満
    大雪山山中での勤務、札幌の情報誌編集長などを経てフリー。現在は神戸を拠点にして、六甲山の茶屋の酒を目当てに山へ登り、時に仁淀川や四万十川まで足をのばしカヌーで川を下る。全国各地の低山にも出没し、下山後の地酒に目がない日本酒党。「にっぽん百低山 吉田類の愛した低山30」(NHK出版)の執筆・写真・編集も担当する。

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