八丈富士で一味違う「お鉢巡り」を満喫!1280段の階段の先に広がる忘れられない絶景
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    2023.09.11

    八丈富士で一味違う「お鉢巡り」を満喫!1280段の階段の先に広がる忘れられない絶景

    また戻ってきたくなる八丈島の景色。

    東京都の南国「八丈島」とは?

    八丈島という島をご存知でしょうか?東京都からはるか287kmほど離れた場所に位置する、南の島です。

    筆者が初めて上陸したのは、6年前。人生で初めて山登りを経験した場所でもあります。そこで見た八丈富士からの景色が忘れられず、また戻ってきてしまいました。

    海から見える絶景の八丈富士

    海の向こうに八丈富士が見えている。

    海の向こうに八丈富士が見えてくると、気分が上がります。

    八丈富士は標高約854mの山で、伊豆諸島の中では一番高い山です。

    八丈島には大きな2つの山があります。円錐形の八丈富士と、少しなだらかに見える三原山です。

    島の多くの人は、この2つの山の間にある平地に住んでいます。島では、八丈富士のことを「富士山」と呼んでいるのですが、筆者はこの呼び方がとても好きです。

    やはり、八丈島に初めて来たという方には、「富士山」に登ってその絶景を堪能してもらいたいです。約1時間かけて火口を一周する「お鉢めぐり」で見える水平線、稜線、火口、全てが唯一無二で、美しいのです。

    八丈島へのアクセス

    ちなみに、八丈島へのアクセスは、飛行機または船の二択です。

    飛行機は、羽田空港から約1時間で八丈島空港に到着します。

    船の場合は、東京都の竹芝から出港する大型客船に乗船します。夜22時半に出港してだいたい朝の9時ごろに到着するので、着いたその日に八丈富士に登ることができます(※運行時間は変更になる可能性もあるので、随時ご確認ください)。

    船からは、運が良ければトビウオの群れが何十メートルも飛んでいく姿を見ることができます。

    八丈富士を登る時におすすめの装備

    遊歩道が整備されている八丈富士ですが、お鉢巡りをする場合はしっかりとした登山装備をおすすめします。

    特に、長ズボンと登山靴は必須。道が荒れていて歩きづらいところや、登山者の目線からは見えない落とし穴などがたくさんあります。

    また、筆者は運良く最高の天気に恵まれましたが、普段は風が強くて立っていられないことが多いそうです。悪天候に備えてウィンドシェルや、雨具等を持っていくとさらに安心です。

    八丈富士登山へ出発!

    ここからは、実際に筆者が八丈富士に登った様子を紹介していきます。

    キャンプ場からレンタカーで登山口へ

    キャンプ場にオレンジ色のテントが張ってはる。

    港から徒歩5分の場所にキャンプ場があります。

    八丈島には、素敵な宿がたくさんあります。

    とはいえ筆者は金欠のため、キャンプ場泊にしました。というのも、なんとこの底土野営場(そこどやえいじょう)、テント泊が無料なのです。事前に八丈島観光協会に申請を出しておけば、自由に設備を使うことができます。

    温水シャワーやトイレ、広い炊事場があり、テント場が非常に綺麗。平坦なのでテントが張りやすいのも魅力です。

    しかも嬉しいことに、船が入港する底土港(そこどこう)から徒歩5分の場所にあるのです。船で着いた後にテントを張ったら、すぐに八丈富士登山へ向かうことができます。

    さらにビーチが徒歩圏内にあるので、暑い日は海水浴を楽しめます。筆者は登山が目的だったのですが、ちゃっかり2日目にダイビングをしてきました。

    ちなみに、電源はありません。近くにある「雨森(あめのもり)商店」でレンタルバッテリーを借りると便利です。ついでに、登山用の水や行動食を買っていくといいですね。

    八丈島はバスの便数が少ないので、レンタカーかタクシーがおすすめです。筆者は、まさかの免許証を忘れるという大失態をしてしまい、レンタカーをキャンセルしてレンタルサイクルに変更することに…。ですが、真夏の八丈島は灼熱地獄です。登山口まで自転車を漕いだら熱中症になると言われ、なんと島の人が登山口まで送迎してくれました。感謝してもしきれません…。

    1280段の階段を登って火口を目指す

    木の看板に登山届け用のQRコードが貼られている。

    登山口で登山届けを出したら、いよいよ出発!

    登山口ではスマートフォンで登山届けを出すことができます。

    木に囲まれて階段が続いている。

    登りは日陰を見つけて休憩しながら進みます。

    ここからお鉢までは、一気に1280段の階段を登ります。1時間弱と短時間ですが、とにかく暑いです。

    筆者が行ったのは7月下旬の真夏日。照りつける太陽のせいか、一歩一歩が重く感じます。日陰を見つけて休憩しながら登っていきます。

    草が生い茂った道と海が見えている。

    火口付近の階段です。そろそろお鉢巡りのスタート地点に着きます。

    海や街が見えてくると、辛い階段登りも後半戦です。

    緑に囲まれたお鉢巡り

    八丈富士の火口に緑が生い茂っている。

    吸い込まれそうな景色です。火口の緑と、空や海の青色とのコントラストが美しいです。

    階段を登り切ると、やっとお鉢巡りのスタート地点に到着です。

    ここに立つと、本当に感動します。今まで見えていなかった火口が、突然目の前に広がるからです。

    吸い込まれそうな、ずっとここに居たくなるような、不思議な空気が流れています。

    この景色を堪能したら、いよいよお鉢巡りスタートです。

    八丈富士は、緑が生い茂る火口が特徴的です。火山というと、黒っぽい岩やガレた(細かい石がある)斜面などを想像しますが、八丈富士は緑が美しいのです。

    女性が稜線を歩いている。

    険しい道が多いので慎重に進みましょう。

    お鉢巡りの道は、それまでの階段とは打って変わって、道が分かりにくい箇所がたくさんあります。

    二股に分かれていたり、踏み跡がたくさんあったり、隠れた場所に大きな落とし穴があったりするので、慎重に進みましょう。

    「お鉢」や「足元注意」と書かれた石碑を頼りに歩くと、比較的スムーズに進めます。

    雄大な火口を見下ろせる山頂で一息

    稜線に道が続いている。

    強風でなければ、山頂付近で小休憩がおすすめです!

    歩き始めて、わりと早い段階で山頂に到着します。4分の1ぐらいでしょうか。といいつつ、筆者は写真を撮りすぎていたので、結構時間がかかりました。

    山頂からは、雄大な火口を端から端まで見下ろすことができるので、風が強くなければここで小休憩がおすすめです。火口を覗くと、結構な高度感があり背筋がヒヤッとします。

    お花や街の景色を楽しみながら周遊

    山の斜面に花が咲いている。

    お花や街の景色、小さな島などさまざまなものが見えてきます。

    丸い火口を歩いていくので、見える景色がどんどん変わっていきます。

    短い距離でさまざまな景色を楽しむことができるのも、八丈富士登山の魅力の一つだと思います。

    火口の中にある浅間神社へ

    緑が生い茂る道が続いている。

    火口に降りていくと、浅間神社があります。

    実は、八丈富士は火口の中へ降りていく道があるのです。

    スタート地点付近から下に降りる道があり、そこから浅間(せんげん)神社に続いています。

    筆者はこの浅間神社の鳥居を目指して降りたわけですが、この時期はハチジョウアザミの葉っぱが非常に生い茂っている時期だったそうで…。服を貫通してチクチク全身を刺してくるアザミに戦意喪失して、鳥居まで辿り着けませんでした。悔しいので、また違う季節に来ようと思います。

    下山後は星空を眺めながら乾杯

    星空の下にオレンジ色のテントが張られている。

    底土野営場からは満天の星空を見ることができます。

    天気が良ければ、満天の星を見ることができます。自分が登った八丈富士に降る星を眺めながら乾杯、最高です。

    東京から約1時間!南の島で登山を楽しもう

    東京からたったの1時間ほどで行ける八丈島。

    島に住む人たちは親切で楽しく、笑顔で話しかけてくれます。ぜひ、八丈島で絶景の登山を楽しんでくださいね!

    私が書きました!
    ネイチャー/登山ガイド
    さあか
    自然をこよなく愛するネイチャー/登山ガイド。ニュージーランドでのネイチャーガイド経験を経て、現在は丹沢山地、箱根、利尻島など、季節ごとに違う山でガイドライフを満喫中。年齢や体力に関係なく、多くの方に自然の中で過ごす楽しさを知ってもらうため、アウトドアライターとしても活動している。

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