総面積はなんと225万m²! 日本最大のキャンプ場は意外なところだった。
それは富士の裾野に広がる富士スピードウェイのこと。
225万㎡は、東京ドームなんと48個分だ(笑)。 もちろんサーキットだから、普段はクルマがスピード出してギャンギャンうるさく走るだけだが、実はバーベキューの穴場で、自由観戦エリアでは、テントの設置や火を使ってのBBQができるのだ。
かくいうピストン西沢もフレッシュマン・レース時代は、朝から夕方までたくさんのレースが続く中で、自分のレースの合間に第1コーナーで友達とバーベキューをしたりしていたことを思い出しちゃったりする。もちろん普段からキャンプしながらレースを楽しめるわけではないが、それができるのが……
スーパー耐久 富士SUPER TEC 24時間レース!
なんだこの自由な雰囲気は!

ピストン西沢はクラス4の60号車にドライバーで参加しました。
市販車をベースにしたレーシングカーや、トヨタイムスでCMに出てくる水素カローラなど、ワークスの実験車両が耐久レースに挑むこのカテゴリーは、今年は年間7戦で、その中でも最長距離を走るのが富士の24時間レース。その走る距離は何と3500キロ程度。それをコースサイドで自由に見られるのが大きな魅力。この24時間レースは金曜日の昼間に予選が行われ、決勝レース自体は土曜日の15時から、日曜日の15時まで。さすがにこれを客席で1日見ていられるわけもなく、海外のレースのようにテントを張りながら自由に見てもらおうというわけだ。

西沢はパドックに停めたランクルの後ろにマットを敷いて仮眠。実はドライバーが一番悪い環境だwww

なんていう自由な景色。富士山が微笑んでます。
さすがに金曜日にはお客さんも少なく、普通のレースだったんですが、その夜から様子が一変! なんと入場ゲートにはたくさんのクルマが並び、土曜日朝の開門を待っているまではいいとしても、普通だとスポーツカーやセダンが多い中、アウトドア風味なSUVやワンボックスがたくさん来とるではあーりませんか!
普通のレースと違うお客さんのクルマがたくさんいることでの違和感、そして土曜日の昼頃になると納得する光景が……。各コーナーや駐車場では、テントを張り、火をおこし、まるでキャンプ場状態。なんだこの自由な雰囲気は!
ちなみに鈴鹿のF1も2006年までは自由席でキャンプしながら泊まって観られたのだが、今は夜になると追い出されるww

FSWの中にテント村がたくさんできているではないか!
人気のチケットは速攻で売り切れる

オートキャンプのエリア。清潔なトイレも近いし、気持ちもはれやか。
今回の富士24時間もいろいろなチケットがあって、まずはテントOKの区域に入れるテントエリアのチケット。この場所取りで、朝から並んでいたわけね。
それからオートキャンプもできるので、キャンピングカーで来てる優雅な人もたくさんいてとにかくうらやましい限り。さらに『キャンプヴィレッジパッケージ』というプランもあって、これは手ぶらで行けばすべて揃えてもらえるというラクチンパックで、最初はこれでいいかもしれないが、いずれにしろ購入は受付開始後すぐに確定したいところ。
安全、安心、清潔、忘れ物もどんとこい!

サーキットで見かけたアメ車のキャンピングカー……かっこいいわ

サーキットでみかけた憧れのバスコン。キャンプ場ではデカすぎるこの子もここでは馴染むww
まずは動物が出てきたり、突然の大雨で流されたり、ガラの悪い連中が騒いでいることもない(騒いでもレースの音で関係ないww)。それから人目も多いし、警備員も山ほどいる。さらにトイレは近くにあり、なんとシャワートイレww なんか忘れてもアウトドア関連のショップが出展しているし、食べ物も飲み物もサーキットで手に入る。レンタル用品もあるし、いざとなればクルマに戻れば快適に寝られる。

多少の坂道でも問題なし!

イベントも沢山で、子供も飽きない
花火がどかーん!これはファミリー向けとしては最高なんじゃないか!
さっき書いたように、安全で何でも揃うということ+レースの観戦も楽しめるので、飽きっぽい子供さんがいるファミリーにはメチャクチャおすすめしたいです。コースの自由エリアを散歩するもよし、かつての30度バンクを見に行くもよし、長い時間を飽きないで過ごすことが簡単ですが、中でも素晴らしいのが初夏の夜を彩る花火。レースカーのライトと交錯して、幻想的な写真が撮れました。

20時ごろには花火も上がって、みんなテンションあげあげです。

実は明け方に大きなクラッシュがあり、2時間レース中断。とても静かで皆さんよく練れたことでしょうwww
パドックの中はキャンピングカーショーさながら
見たこともない高級なトレーラーやキャンピングカーが所狭しと並ぶのも富士の24時間レース。ホテルに戻ることもなくドライバーは休息を取りながら、3回とか4回の自分のスティントをこなすわけで、お金持ちが多いこのレースは、世界のキャンピングカーショーになってしまうわけです(笑)。

パドックで一番ビビったのがコレ。フォードをベースにコーチビルドしてあるらしい。日本に4~5台だって。

憧れのエアストリームもいた。クラシックカーレースにもっていきたい。

パドックにいたすんげートレーラー。調べたら現地で1000万以上!ひょえ~
トレーラーもボタン一つで幅が広がるやつとか、東京では絶対曲がったり、バックできないサイズのものだったり、まるで夢のような世界が、あちこちで展開してますわ。アメリカやヨーロッパでは、ドライバーが自らトレーラーを引いてサーキットに来て、レースウィークはその中で生活するというのを聞いたことがあり、西沢ももてぎのスーパー耐久で、レンタカーのハイエースを持ち込んだ事はありますが、ここにあるクルマはまったくの別レベル。
きっと中にシャワーや、トイレも完備されていることでしょ。次回のレースは、自分もこんなキャンピングカーで、友達やスタッフもテントに泊まらせて、そこでバーベキューしながら夜自分のチームを応援するなんていうレースを、やってみたいと思いました。皆さんも是非毎年5月の富士スピードウェイの24レースに注目してください。

メカニックが寝るのかな?パドックも自由です。

そしてレースのほうは、クラス4のクラス優勝!来年はキャンプしながら参加するぞ!
撮影/ピストン西沢
