昨今のアウトドアブームを受けて、「釣りをしてみたい!」と思う機会も増えたのではないでしょうか?
しかし、「なんとなく難しそう」「ギアや装備を揃えるのが大変そう」と感じてしまい、まだチャレンジできていない人も多いはず。
そこで今回は、気軽に始めることができる川釣りの中から、筆者おすすめの“テナガエビ釣り”を紹介します。
今回はその魅力や上手に釣るためのコツのほか、都内でテナガエビ釣りができる場所も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
テナガエビとは?
テナガエビとは、全国の川や湖などに生息しているエビの一種です。
漢字で書くと“手長エビ”。文字通り、立派な腕が特徴で、成長したオスの中には体よりも大きな腕を持っているものも。
聞きなじみのない人もいるかもしれませんが、ハゼ釣りなどとともに江戸前の小物釣りとして親しまれてきました。
料理にしても美味しく、昔から釣り人の間では人気のターゲットなんです。
テナガエビ釣りの魅力
初心者にもおすすめしたいテナガエビ釣り。そこには、いくつもの魅力があります。
(1)難しい道具は必要なし
テナガエビ釣りの魅力といえば、その手軽さです。
一般に釣り具は、ファミリー向けのものからプロ用のものまでさまざまな種類・グレードのものが販売されていますが、テナガエビ釣りの場合は、安価なものでOKです。
必要な釣り具は大きく分けて以下の6つ。
- 振り出し竿
- 釣り糸
- ハリ(テナガエビ専用のもの)
- オモリ
- ウキ
- ヨリモドシ
竿やハリなどの仕掛け一式を3,000円程度で揃えることができるので、コスパ抜群です。
竿につけるだけ、といった初心者向けの仕掛けも販売されているので、そちらを使うのもいいかもしれません。
上記の釣り具は、釣り具専門店に行けばすべて買い揃えることができます。専門店のほか、品揃えの良いホームセンターでも、取り扱っている場合があるでしょう。
なお、釣り具の他に、バケツやタオルも必要に応じて準備しましょう。テナガエビ専用のハリはとても小さいので、ピンセットも持っていくと便利です。
(2)エサはシーフードミックスで代用可能
テナガエビ釣りで使用するエサは、アカムシと呼ばれるユスリカの幼虫や、ミミズが一般的です。
しかし、釣りをする際にネックになるのが「生きたエサが苦手」という問題。生きたエサが触れない人もきっといるでしょう。
そんな時は、冷凍のシーフードミックスをエサとして代用できます。アサリやイカを、ハサミなどで小さくカットしてハリにつけるだけ。
意外と食いつきが良いので、生きたエサが苦手な人は試してみてください。
(3)独特の引き
釣りの醍醐味とも言える引き。釣り上げる時の感触のことです。
テナガエビはその引きが独特で、クセになる感覚です。
「ビクッ!ビクッ!」と下に引っ張られるような小刻みのリズムで、魚とは異なる引きを楽しむことができます。
(4)食べても美味しい
素揚げや串焼きなど、テナガエビは食材としてもとっても優秀。特に素揚げがおすすめメニューで、塩をまぶせばビールのおつまみにぴったりです。
料理する際は、数日間エアポンプで生かしながら体内の泥を吐き出させる「泥抜き」を行うと食べやすくなります。
調理前に粗塩で揉み洗いして汚れを落とすことも忘れないようにしましょう。
釣り上げるためには時間帯と場所選びが重要
テナガエビ釣りは都内でも楽しむことができます。多摩川や荒川などが有名なスポットです。
特に荒川の河口付近や水門の周辺などは、シーズンになると釣り人で賑わっています。
釣り自体は日中もできますが、夜行性の生き物なので、日の出ている時間帯は岩陰や障害物の隙間などに隠れて身を潜めています。
そのため、釣りに行くなら早朝か夕方がいいでしょう。また、快晴の日よりもどんよりと曇った日の方が、テナガエビの活性が上がって釣りやすくなります。
場所選びとして大切なことは、障害物の近辺を狙うこと。消波ブロックや石の周辺などを好むので、狙いを定める際の参考にしてみてください。
釣りの入門として挑戦してみよう!
テナガエビ釣りは凝った道具や難しい技術が必要ないので、簡単に始めることができます。
さらに、都内でもできる場所があり、生きたエサを使わなくてもよいので、釣りデビューをしてみたい人にとってもおすすめなのです!
ただし、釣り場となる川は足場の悪いところもあるので、滑りにくい靴を履くなど、服装には十分注意しましょう。また、地域によっては資源回復のために採捕禁止期間を設けているところもあるので、事前に調べてから出かけるようにしてください。
釣ってよし!食べてよし!のテナガエビを狙って、川釣りを楽しんでみてはいかがでしょうか?