衣類はどうリサイクルされる?体験型展示「CIRCULAR FARM MUSEUM」期間限定オープン
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    2023.04.29

    衣類はどうリサイクルされる?体験型展示「CIRCULAR FARM MUSEUM」期間限定オープン

    石油産業に次いで、世界で二番目に環境を汚染しているといわれるファッション産業。

    大量生産、大量消費、生産工程では大量の水を消費し、大量の二酸化炭素を排出しています。そこで、いらなくなった衣類のリサイクルが行われていますが、リサイクルボックスに入れたあと、どのようにリサイクルされているのか、公開されていないことも多いですよね。

    私たちがリサイクルボックスに入れた衣類は、その後どうなっていくのか、知りたいと思いませんか?

    今回、そんな循環についてわかりやすく伝わるようにと、パビリオン型のサスティナブルショップ「CIRCULAR FARM MUSEUM(サーキュラーファーム ミュージアム)」が、東急プラザ銀座7階にて期間限定でオープン。親子で体験しながら、リサイクルについて知ることができる施設になっています。

    CIRCULAR FARM」とは?

    衣類が肥料になることで食へと循環します。

    サスティナブルショップをオープンしたのは、食を育む循環型テクノロジーを提案する株式会社クレサヴァと、ワンマイルウェアやホーム雑貨などを展開するアルーフホーム株式会社。

    クレサヴァが開発した「CIRCULAR FARM 」をもっと多くの人に知ってもらうため、天然素材使用のアパレル製品の回収実績のあるアルーフホームが、このミュージアムをプロデュースしています。

    衣類を肥料に変えるクレサヴァのテクノロジー

    クレサヴァでは、回収した衣類から円柱形のペレット(肥料)を生成するテクノロジーを開発し、特許を取得しています。

    衣類は、天然素材や化学繊維が混ざっていることで、水平リサイクル(使用済みの製品がいったん資源になり、同じ製品を作るリサイクルのこと)がむずかしく、サーマルリサイクル(廃棄物を燃やし、熱エネルギーを再生すること)されることも多いのが現状です。

    そんな中、クレサヴァではすべての衣類を分別することなく肥料化することを考え、独自のテクノロジーにより化学繊維に含まれる有害物質を無害化し、ペレットにすることに成功しました。

    食を通じて衣類のごみを削減する循環システム

    廃棄されるはずだった衣類を肥料の原料にすることでコストを抑えられ、肥料を購入する農家さんたちの負担軽減にもつながっているといいます。京都府南丹市美山にある自社ファーム「CIRCULAR FARM」で実際に野菜作りを行い、食を通じて、衣類のごみを削減する循環システムを確立しています。

    「衣類を土に還すという取り組みは行われていますが、どう健康的に土に還すのかを考えて開発しました」と話すのは、クレサヴァ代表の園部皓志さん。

    以前は、ファストファッションブランドのデザイナーだったこともあり、廃棄される大量の衣類について、特別な思いもあるようでした。この「CIRCULAR FARM」の取り組みを、わかりやすく伝えるために開催されているのが、「CIRCULAR FARM MUSEUM」です。

    衣類が肥料になる流れって?わかりやすく学べる参加型展示

    生地の基本からわかる展示。

    今回、ミュージアムという形にしたのは、個人の意識の向上や感性に働きかけるためには体験をしないと身につかないという考えからです。

    展示は、5つの常設ブースと自社ファームのある京都美山の野菜やこだわりの調味料、スイーツなどが並ぶマルシェのほか、京都美山の大豆で作られたゆばを使った料理が食べられるレストラン&バー「YUBA」も併設されています。学んで、食べて、お買いものもできるミュージアムです。

    繊維の基本を学べるブースからスタート

    リサイクルした衣類がどうなるかを知るために、まず、繊維について学ぶところからスタートします。

    ポリエステルの部屋では、洗濯することによって海に流されるマイクロプラスチックを食物連鎖で我々が食べてしまうことを紹介。天然繊維の部屋では、アルーフホームが提案する和紙やコットン、シルクなどの天然素材の機能性が紹介されています。

    サーキュラーファームでは、衣類からペレットになる過程がわかりやすく展示されています。

    また、展示されているペレットは、触ることができます。しっとりしたペットフードのような手触りでした。

    持ち込んだ衣類で野菜ボックスが購入できる!

    着なくなった衣類を持ち込んで野菜を購入することもできます。

    持ち込んだ衣類を計量して、1kg1バイオコイン(700円に相当)にかえ、4バイオコインで野菜ボックス1箱が購入できるコーナーもあります。

    野菜栽培のトライアルキットを購入すると肥料づくりを体験できます。価格は880円(消費税込み)。

    ほかにも、粉砕した衣類と、発酵有機物を混ぜて、水を入れ、発酵することで、ペレットになる工程が体験できるワークショップもあります。

    発酵するには期間がかかるため、混ぜるところまで行ったらペレットを受け取り、栽培キットとともに持ち帰って自宅で野菜を育てることができます。

    京野菜が並ぶマルシェやレストランも

    美山の野菜を中心に京都から届いた野菜が並ぶマルシェ。

    豊かな自然に囲まれた美山の野菜を中心に、都内ではあまり見かけない京野菜も並びます。また、併設のレストラン&バーでは、作りたてのゆばを素材にしたメニューを中心に京都の味覚を楽しめます。

    衣類がリサイクルされる流れを知ろう

    もう着なくなった衣類が、どのような旅をするのか、展示を1周することで体験しながら知ることができる「CIRCULAR FARM MUSEUM」。

    衣類をリサイクルボックスに入れた後、どのような道をたどるのか知れるだけでなく、おいしい食へと循環するサスティナブルな取り組みを体験できます。生きていくうえで欠かせない、衣と食の循環のなかに、自分自身が存在するということも改めて実感できそうです。

    このGWは、親子で学びながら、体験をとおして学んだり、おいしい京料理を楽しんだりして過ごすのはいかがでしょうか。

    CIRCULAR FARM MUSEUM
    https://ginza.tokyu-plaza.com/shop/detail.html?_id=21900

    開催場所:東急プラザ銀座7階(東京都中央区銀座5-2-1)
    開催期間:7月中旬まで
    営業時間:11:0021:00※レストランは23:00まで営業

     

    私が書きました!
    ロハスジャーナリスト。フリーアナウンサー。
    林ゆり
    関西を中心にテレビ、ラジオ、舞台などで活動後、東京に拠点を移し、執筆も始める。幼いころからオーガニックに囲まれて育ち、MYLOHASに創刊から携わる。LOHASを実践しながら、食べ物、コスメ、ファッションなど、地球にやさしく、私たちにもやさしいものについてWeb媒体やブログで発信中。

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