料理・レシピ

2023.04.14

ホットサンドメーカーとメスティンはどう選ぶ？料理成功の秘訣は？初心者が聞いてみた

右：アウトドアギアの使い手・小雀陣二さん。アウトドアコーディネイター。アウトドアギアに精通しており、本誌通販担当でもある。神奈川県・三崎町で飲食店『雀家』を営む。中：北欧の少女風・編集ハラボー。メスティンなだけに、北欧をテーマにした料理に挑戦。新人箱入り娘はどちらかというと食べる専門だが、まずは形から入るタイプ。左：料理の鉄人風・編集オーシタ。料理経験はほとんどゼロで、その腕前は未知数。のっけから材料を買い忘れる慌てん坊ぶりを披露しながら、あくまでマイペース。

ど定番ながら、焚き火だと失敗しがちな難しいホットサンドメーカー＆メスティン。プロ直伝の簡単激旨レシピを紹介しつつ、編集部の料理ベタ（!?）ふたりが体当たりクッキングする企画を全4回にわたってご紹介。まずはホットサンドメーカーとメスティンの基本から！

BE-PAL編集部員2名が達人に弟子入り！

昨今、アウトドア調理器具の二大巨頭といえば、ホットサンドメーカーとメスティン。おうちキャンプの流行も手伝い、どちらもここ数年、本誌のベストバイ・ランキングの常連で、インスタグラムにレシピをあげる人も続出。今回は、そんな人気ギアを使いこなすべく、編集部員オーシタとハラボーが小雀陣二さんに弟子入りした。

小雀さん（以下小）：「ホットサンドメーカーはパンを焼くもの、メスティンはご飯を炊くものと思ったら大間違い！　どちらもアイデア次第でいかようにも使えます」
オーシタ（以下オ）：「え、ホットサンドメーカーってパンを挟んでなんぼでは？」
小：「いえいえ、蒸したり焼いたり、もはや挟まず、フライパンの代替品にも変身したりして」
ハラボー（以下ハ）：「メスティンって要は鍋ですからね、楽勝！」
小：「……どうせなら、ソロキャンに欠かせない焚き火を使って料理しましょうか」
オ・ハ：「一挙にハードルが！」
小：「心配はご無用！　焚き火だと鍋底に満遍なく火を行き渡らせることができるから、四角いメスティンやホットサンドメーカーと実は相性がいいんですよ」
　
とはいえ、まずは基本となる炊飯とホットサンドをマスターすることが先決。軽く、腕試しといってみよう！

ホットサンドメーカーの基本！

ホットサンドはもちろん料理にも使いやすいセパレートタイプが主流。素材はアルミから鋳物まで多彩でスタイルに合わせられる。

【道具選び】

テンマクデザイン／マルチホットサンドイッチメーカーⅡ　
￥6,578

流行の先駆けとなったモデル。本体は深さ18㎜と28㎜の2種類がセットで、深型なら炒めものも可能。フタには「ほ」の刻印入り。

問い合わせ先：カンセキWILD-1事業部　028（651）0570

OIGEN／ホットサンドクッカー　
￥11,000

使うほど味が出る南部鉄器製。素材にじっくり熱が伝わるので、パンの焼き上がりはきめ細かく、中はフワフワな仕上がりに。

問い合わせ先：及源鋳造　0197（24）2411

SOTO／ミニマルホットサンドメーカー　
￥6,600

ハンドルを折りたたんで、コンパクトに携行可能。アルミにフッ素樹脂コーティングが施され、焦げ付きにくい。

問い合わせ先：新富士バーナー　0533（75）5000

成功の3か条

1 心配ならこまめに開けて中をチェック

2 基本、遠めの熾火で弱火でじっくり

3 ときには盛大に詰め込んで押し込む！

できること

●挟んで焼く

●フライパンとして使う

●蒸し焼き

ホットサンドに最適なパンは何枚切り!?

4枚、6枚、8枚切りのパンを用意し、オーソドックスなハム＆チーズを挟んで実験。
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同じ機器を使い、火加減も焼き時間もそろえて焼く。4枚切りはかなりの力で押し込んだ。

↓

左から8枚切り、6枚切り、4枚切り。6枚切りの食感がいちばんパンのふっくら感が伝わった。

8枚切りは薄く
4枚切りだと密度が濃い
6枚切りは食べ応えがありフワフワ!

メスティンの基本

角型飯盒といえばこれ。基本は高い熱伝導率を誇るアルミ製。最近は焦げ付きをカバーするためにコーティングされたタイプも。

【道具選び】

トランギア／メスティン
￥2,090

炊飯目安は約1.8合。携行性を考え薄いアルミを使用しているため、過度な強火は避けよう。小物入れにも便利。

問い合わせ先：イワタニ・プリムス　03（3555）5605

イムコ／マーブルコートブラックメスティン
￥3,800

厚さ1.5㎜の強化アルミにマーブルコートが施され、焦げ付きにくく頑丈。保温性も高くご飯が冷めにくい。

問い合わせ先：アングル　https://an-gle.stores.jp/

成功の3か条

1 鍋底にまんべんなく火を当てる

2 調理法によってギアを＋αする

3 上火を使いこなしてオーブン仕様にする

できること

●炊く ●茹でる ●焼く
●煮る ●いぶす ●蒸す

白米の炊き方

米を30分ほど浸水させる。アルミ製の場合、最初に米のとぎ汁でメスティンを煮るといい。

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フタを軽くかぶせて、強火にかける。沸騰して噴きこぼれが始まったら、フタを取る。

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四角いとうまく対流しないので、混ぜて上下を入れ替えておくと、ムラなく均一に炊ける。

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フタを閉めて弱火にかける。ハンドルでロックしておくと、フタの持ち上がり防止になる。

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10分経ったら火からはずし、タオルに包む。上下をひっくり返し、さらに10分ほど蒸らす。

↓
完成！

ふっくらしたご飯が完成！　上下をひっくり返したことで、底にある水分が全体にいき渡っている。

「まずは火加減の調節！」「これが難題でございます」

水を張って蒸し料理もOK

専用の底上げ網を敷き、水を張れば蒸し器に早変わり。点心や蒸しパンなども調理可能。

密閉性を利用した簡易燻製

底にスモークチップを敷けば燻製も。生食できる食材かつ短時間でつくれるものに向く。

※構成／大石裕美　撮影／三浦孝明

（BE-PAL 2023年3月号より）

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