固形燃料を使ったほったらかし炊飯が楽ちんで美味しいと人気のメスティン。こちらの記事でも基本的なやり方をご紹介しています。“
ところが固形燃料ではなく、火力の調節が難しいといわれるアルコールでも、イムコの「自動炊飯シリンダー」を使えば簡単にほったらかし炊飯ができてしまうんです。
なぜなのか?ということで「自動炊飯シリンダー」の使い方とその仕組みをご紹介します。
「自動炊飯シリンダー」を使った炊飯方法
早速、水200㎖でお米1合を炊いていきます。使用するアルコールは20㎖。お米2合を炊く場合は、水は400㎖、アルコールは30㎖準備しましょう。
アルコールを準備したら、シリンダー中央にゆっくりと注ぎ入れます。間違えてアルコールストーブに直接注がないようにするのが大切です。
アルコールを注ぎ終えたら、ライターなどで着火します。シリンダーから炎が出たのを確認して、米と水を入れたメスティンをセットしましょう。
徐々に火が大きくなり、3分ほどたつと一気に炎が大きく立ち上ります。火力が安定した、本燃焼の状態です。本燃焼に入ってからさらに8分前後で、メスティン内の水が沸騰します。
このあたりからだんだんとお米特有のほんのり甘い香りがしてきました。沸騰のあと火は少しずつ小さくなり、弱火になります。そして弱火になってから約8分後、自動的に鎮火。
実はこの弱火から鎮火の流れこそ、「自動炊飯シリンダー」の真骨頂! アルコールストーブだけでここまでの火力調節は至難の業です。この仕組みは後ほど解説します。
鎮火後10分ほど置いて蒸らせば、美味しいご飯の完成! 着火から鎮火まで1度も手を触れることなく、文字通り”ほったらかし”で完璧な炊きあがりでした。
まずはご飯を食べてみると、粒が立った固めの炊き加減でお米の味がしっかり感じられました。さらに、カレーライスにして食べてみたら、こちらも非常にルーに良く合い、おいしくいただきました。柔らかめのご飯が好きな方は、水を少し多めにして炊いてみてください。
炎の変化を眺めながらだと、炊きあがりまでの時間があっという間に感じられるのも魅力のひとつ。ほったらかすだけにも関わらず、炊きあがりまでのわくわく感も楽しめるので、お子さんと調理してみるのもおすすめです。
カーボンフェルトが火力調節を可能に
「自動炊飯シリンダー」の中には、カーボンフェルトが入っています。
このカーボンフェルトがこの”ほったらかし炊飯”の立役者! アルコールの燃焼を遅らせて弱火の状態を生み出すことで、炊飯に適した強火から弱火への火力調節を自動で叶えてくれるのです。
「自動炊飯シリンダー」の仕組み
シリンダーに注いだアルコールのうち、約15㎖がカーボンフェルトに染み込み、残りがアルコールストーブに入ります。今回のように1合炊きで20㎖のアルコールを使用した場合は、カーボンフェルトに約15㎖、ストーブに約5㎖入ることになります。
着火後、ストーブ全体のアルコールが勢いよく燃えている状態が本燃焼。ストーブのアルコールが燃え尽きてなくなったあと、燃えにくいカーボンフェルトに染み込んだアルコールのみが残ります。カーボンフェルト内のアルコールがゆっくりと燃えることで、約8分間もの弱火調理が可能になるのです。
炎の変化を愛でながらほったらかし炊飯を!
固形燃料とは違って、炎の変化を愛でる楽しみもあるアルコールでのほったらかし炊飯。「自動炊飯シリンダー」を活用して、美味しい炊きたてご飯を楽しんでみてはいかがでしょうか。
※この商品が含まれたセット品は[通販サイト]「小学館百貨店」から購入できます。