マングローブ遊歩道にアボリジナルアート も!ブリスベンのリバーウォークは見どころがいっぱい
  • OUTDOOR
  • NEWS
  • SUSTAINABLE
  • CAR
  • CAMP
  • GEAR
  • COOKING
  • OUTDOOR
  • NEWS
  • SUSTAINABLE
  • CAR
  • CAMP
  • GEAR
  • COOKING
  • 海外の旅

    2023.01.24

    マングローブ遊歩道にアボリジナルアート も!ブリスベンのリバーウォークは見どころがいっぱい

    オーストラリア国内で「リバーシティー(川の街)」と称されるように、町の中心部を蛇行した川が流れるブリスベン。その川沿いの印象的な遊歩道を紹介するシリーズの第3弾はマングローブ林の脇を行く遊歩道です。

    マングローブは何科の植物?

    その遊歩道の名前はオーストラリア・ブリスベンにある「マングローブウォーク(Mangrove Walk)」。

    ブリスベンの南端にあるクイーンズランド工科大学のそのまた南端あたりから始まって、川沿いを北北西に進む約650メートルの遊歩道です。

    この「マングローブウォーク」、東側はマングローブでその先高速道路を挟んで高層ビル群ですが、西側は川なので日差しをもろに浴びます。特に夏場は日差しを避けて、朝早くか夕方遅めから歩きはじめるのがオススメです。

    では、いよいよウォーキング開始です。

    スタート地点はこんな感じ。歩道が左右に二つありますが、右は高速道路のほぼ真下を行く道で、川側もマングローブに遮られていて景色はあまり期待できません。今回の目当てである「マングローブウォーク」は人々が向かっている左側に進みます。

    突き当りにあるカフェの手前を右に曲がるとすぐにこんな遊歩道が始まります。

    右側に生えるのがマングローブ林。

    こんな近さです。

    マングローブ林の向こうは高速道路なのですが、目に入らないようになっています。

    さて、みなさん。マングローブって何科の植物かご存じですか? じつは何科とは限定できません。というのは「マングローブ」という種類の木があるわけではなく、熱帯や亜熱帯の汽水域(河川水と海水が交わる場所)に生える低木や高木の総称。つまり高山に生える植物をひっくるめて「高山植物」と呼ぶような感じですね。ちなみにマングローブを構成する植物は100種類前後と見られているようです。

    先住民アボリジニのアートを楽しむ

    しばらく進むと歩道上にこんなアートが出てきました。いちばん手前はカンガルーですね。このカンガルーは先住民アボリジニ(アボリジナルとも)の壁画などでもよく描かれているものです。

    そのアボリジニは文字を持っていなかったこともあり、ある壁画がいつ描かれたのかわかりづらいことも多いそう。推測のヒントの一つになるのが描かれている動物です。たとえば海水にしかいない魚が描かれていたら、「そのあたりが海のそばだった時代に描かれたもの」と推測するのだそうです。

    オーストラリアを代表する動物のカンガルー。でも最近は農作物を荒らす害獣でもあります。

    手前はこれまたオーストラリアを代表する動物であるハリモグラ。モグラという名はついていますが、まったく別の種類の動物。体長は30~45センチほどで、なんと哺乳類なのに卵を産み、大便も小便もいっしょの穴からするという爬虫類的な特徴も持った「単孔目」の仲間です。

    しばらくするとベンチの壁画にもアボリジナルアート。

    カメも古くから壁画に描かれてきました。

    これはおそらくアボリジニの伝統的なアートとか関係のない作品。

    川とマングローブの自然の中に突然、これ。目立つと言えば目立ちますが……景観的にどうなんだろうという気がしないでもありません。

    休憩所もところどころに。屋根付き・屋根なし両方あります。

    対岸はサウスバンクという博物館や美術館、そして人工砂浜のあるプールなどがそろった地区。次回紹介する予定です。

    おなじみブーメラン。アボリジニが狩猟や儀式に使っていた道具です。

    アボリジニの文化を体験できる施設の係員によると、「日本人やアメリカ人の男性はブーメランを投げるのがうまい人が多い」とのこと。その理由はわかりますか? 答えはのちほど! (ヒントは「投げ方」です)

    両側をマングローブに挟まれたエリア。

    さらに成長して遊歩道をアーチ状に覆うようになると、ちょっと「トトロ感」が出てきそうです。

    ええっと……この柵、臨時のものですよね? 下のほうはちゃんとコンクリートにボルトで固定されてはいますが。

    この状態で「通行可」にしてしまうところがまさに豪快な豪州!

    最後に右側に折れて、高速道路の下を通過。この先で最初に枝分かれした歩行者・自転車専用道路と合流します。

    両側の簡易的な柵でもわかるようにこのあたりはまだあれこれ工事中。

    ここも最終的にどういうものになるのかたのしみ。

    じつは2021年に続き20222月末から3月にかけて大きな洪水があったブリスベン(わが家も床下あと15センチのところまで浸水して、庭は完全に水没しました)。このあたりのマングローブもそれなりに被害を受けたと思われます。でも日差しの強い亜熱帯。すぐにマングローブも成長して、さらに興味深い姿を見せてくれると信じています。

    あっ、途中で問題を出した「日本人やアメリカ人の男性はブーメランを投げるのがうまい人が多い理由」の答えを発表しましょう。経験のある方はご存じでしょうが、ブーメランは肘と手首のスナップを利かせて投げます。このスナップを利かせる投げ方、そう、野球と同じ! で、草野球も含めて経験者が多い日本やアメリカの男性は、ブーメランもうまく投げられる人の割合が高いというわけです。

    次回は川越しに摩天楼を望む「クレムジョンズプロムナード」を紹介します!

     

    私が書きました!

    オーストラリア在住ライター(海外書き人クラブ)
    柳沢有紀夫

    世界100か国350人以上のメンバーを誇る現地在住日本人ライター集団「海外書き人クラブhttps://www.kaigaikakibito.com/」の創設者兼お世話係。オーストラリア関連の書籍以外にも『値段から世界が見える!』(朝日新書)、『ニッポン人はホントに「世界の嫌われ者」なのか?』(新潮文庫)、『日本語でどづぞ』(中経の文庫)、『世界ノ怖イ話』(角川つばさ文庫)など同会のメンバーの協力を仰いだ著作も多数。オーストラリア・ブリスベン在住。

    NEW ARTICLES

    『 海外の旅 』新着編集部記事

    過酷すぎる10日間のヒマラヤツーリングを経て…遂にゴール~!!【39歳女芸人・橋爪ヨウコの爆夢旅ラスト!】

    2024.12.11

    アメリカ・コロラド州の「ホット・サルファー・スプリングス・リゾート&スパ」で100%天然温泉を堪能

    2024.12.11

    アメリカ・コロラド州「ストロベリーパーク・ホットスプリングス」で野趣あふれる露天風呂を満喫!

    2024.12.09

    タスマニアの縦走ハイクでアンサングヒーローに助けられた話【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】

    2024.12.08

    【佐藤ジョアナ玲子のアマゾン旅 vol.14】一緒に舟で旅する人を探すも、出会う旅人は超個性派ばかり…どうする?

    2024.12.07

    アメリカ・コロラド州の「スチームボート・リゾート」スキー場は良質な雪質&多彩なコースが魅力だ

    2024.12.06

    苔と光と水の国…タスマニアハイクツアーは最後まで見どころだらけ【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】

    2024.12.05

    【佐藤ジョアナ玲子のアマゾン旅 vol.13】珍味が並ぶペルーの市場で買った食材で…人生初の亀ラーメンを作ってみた

    2024.12.04