自転車旅行のゴール、ベトナムへ!旅の終わりに自転車を売り、そして新たな出会い | ニュース 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
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  • 自転車旅行のゴール、ベトナムへ!旅の終わりに自転車を売り、そして新たな出会い

    2022.12.30 佐藤ジョアナ玲子佐藤ジョアナ玲子の東南アジア自転車旅

    日本の協力によって建設されたカンボジアの「つばさ橋」

    日本の協力によって建設されたカンボジアの「つばさ橋」にて。

    3か国を走った東南アジア自転車旅行、遂にゴールの地へ

    タイ、カンボジア、ベトナムの3カ国、約1,000kmを走る東南アジア自転車旅行。ベトナム・ホーチミンを目指し、今回でいよいよ最終回です。

    以前は、川下りのカヤック旅行ばかりやっていた私。でも、こうして自転車旅行も体験してみて、わかった気がします。自転車旅行にハマるチャリダーの気持ちが。

    ある日のカンボジアの朝の風景

    夜明けとともに走り出した、ある日のカンボジアの朝の風景。

    自転車旅行の良いところのひとつは、道路に終わりはないということ。

    川下りの旅は、一応、海でゴールを迎える。けれど遠くまで網の目状に広がって、つながる道路を走ると、どこまでも行ける気がしてきちゃう。旅の止めどきを見つけるのが難しいくらい。

    毎日ただ漕いで前に進み。食事は地元の人と同じように安く済ませ。寝床はなるべく野宿。そうするとランニングコストもかなり低くできるから、油断すると、旅を終えて娑婆の生活に戻る理由が思い出せなくなったりします。

    パン工場の隣の東屋にハンモックを張って寝た

    左の倉庫のパン工場でパンをいただいて、右の東屋にハンモックを張って寝た。

    自転車旅行で迎える最後の夜。寝るのはいつも通り、道路沿いの東屋で。朝3時、隣に建つパン工場からパンが焼ける良い香りが。

    言葉が通じない異国の地で美味しい食事にめぐりあう

    カンボジアの麺料理

    カンボジアの麺料理。クメール語がわからないので、なんという料理なのかわからないけれど、毎日のように食べた味。

    カンボジア最後の食事は、米粉麺。麺はフォーみたいだけど、濃い目の甘じょっぱい味付けのお肉がのっていて、たまにカレー風味のものも。テーブルに置かれたザルの中には、よくわからない香草が山盛り盛られていて、好きなだけトッピング可。

    カンボジアのクメール語が読めず、道路沿いの食堂のおばちゃんに身振り手振りで麺が食べたいと伝えると、いつもこういう、ガツンと美味しい一杯が出てきました。

    いざベトナムへ!自転車で国境を越えるぞ~

    カンボジアの経済特区バベットにあるカジノ

    カンボジアの経済特区バベットにあるカジノ。

    カンボジア国境の街バべット。ここはベトナム国境に近いことから海外企業や中国資本の参入が盛んなベトナムの経済特区。カジノが乱立するプチ・リゾートエリアともいわれていますが、やはりコロナ禍の影響なのか、まったく賑わっている様子がありません。

    今回の自転車旅で迎える最後の国境

    今回の自転車旅で迎える最後の国境。

    国境のパスポートチェックを受け、ここから先はもうベトナム。

    国境を越えたとたんに、まさかの金欠!?お腹が空いた~

    しかし驚くことに、ひとたびベトナムの国境をまたぐと、そこにあったのはバベットとはまったく違う景色。

    道路の両脇の林がひたすら遠くまで伸びているだけど、商業施設らしいものがなにもありません。両替所も、なし。

    そういえば、両替商をやっているらしいおじさんが、入管のあたりでウロウロしていた気が。あれは、国境を越えても両替所がないから、今のうちに両替しとけよ、ってことだったのか。

    ベトナム・ドンは無一文の状態でしばらく走り続け、銀行がある町まで出てみるも、日本円は両替してくれません。余ったカンボジア・リエルも取り扱い不可。隣国なのに、カンボジア・リエルの信用が低いということなのでしょう…。

    ベトナムといえばやっぱりフォー

    ベトナムといえばやっぱりフォーでしょ!

    手元にあったわずかばかりの米ドルをなんとか両替してもらって、お腹ペコペコで飛び込んだベトナム最初の食事はフォー。米粉という点ではカンボジアの一杯と似ているけれど、スープの具材の味付けがまるで違う。ライムが効いた爽やかなスープと、あっさりした味付けのお肉。

    美味しいフォーを食べて、やっとベトナムに着いた実感が沸きました。

    バイクであふれるホーチミン市内

    バイクであふれるホーチミン市内。

    ホーチミン市内のバイク渋滞は壮絶。とくに下校時間の学校付近は、迎えに来た保護者たちで身動きが取れないくらいの大渋滞。排気ガスで空気が悪いせいか、みんなマスクをして乗っています。コロナ禍とはいえ海外では少なくなってきたマスク着用率ですが、バイク乗りのマスク率はほぼ1oo%。むしろ屋内施設のマスク率より高いくらい。

    旅の相棒との別れのときがきた

    自転車を売るべく作った段ボールの看板

    自転車を売るべく作った段ボールの看板。

    自転車旅行、最後の任務は自転車を売ること。タイ・バンコクの中古自転車屋さんで購入した自転車を、ベトナム・ホーチミンで売却します。

    思い出が詰まった自転車だから、日本に持って帰りたい気もするけれど。もともとおそらくは放置自転車として東南アジアにわたってきた自転車です。このまま現地の人に引き継いでもらいましょう。

    まずは路上でお客さんを探すべく、段ボールで看板を作ります。自転車の購入金額は米ドル換算250ドル。売却目標金額は100ドルです。バンコクからホーチミンまで走った距離はおよそ1,000km。バスで移動しても80ドル近くかかるみたいだから、たくさん漕いでたくさん遊んで、十分自転車の金額のもとは取れたでしょう。

    自転車を次のオーナーに託す前にお掃除

    自転車を次のオーナーに託す前にお掃除タイム。ビニール袋をバケツ代わりに掃除します。

    ベトナムで自転車を売るなら、こんな方法がある

    まずは自転車を売るコツを教えてもらうべく、近所のお店にアドバイスを求めます。するとお姉さんが一言。

    「要らないものを売るなら、今はやっぱりフェイスブックの掲示板じゃない?」

    たっ、たしかに!!

    日本で不用品売買といえばメルカリですが、海外ではフェイスブック・マーケットプレイスの掲示板を利用した不用品売買が盛ん。私も、以前アメリカで1年間家として生活していたトラックキャンパーはフェイスブック掲示板で購入したものでした。

    路上に立つ前に、試しにバンコクの不用品売買掲示板に投稿してみると、ものの2、3時間で続々と問い合わせが。

    自転車の次のオーナーになる娘さんのお父さん

    自転車の次のオーナーは、この男性の大学生の娘さん。

    即決で購入を決めてくれた男性に渡すことになりました。大学生のお嬢さんが通学に使用するそうです。

    東南アジアを旅する日本人サラリーマン・チャリダーとの出会い

    ホーチミン市内で滞在した安宿に繋がる細い路地

    ホーチミン市内で滞在した安宿に繋がる細い路地。

    自転車旅行を終えて私が滞在したバックパッカー宿は、路地裏にあるその名も「アリーウェイ」。

    おこわと生春巻き

    宿のすぐ近くの食堂で、毎朝食べたメニュー。おこわと生春巻き。

    ベトナム料理は安くて美味しくて、宿のすぐそばにある食堂の五目おこわと生春巻きは、両方合わせても43,000ドンくらい(約250円)

    干しエビや干しシイタケの旨味が詰まったモチモチのおこわと、おばちゃんが1本1本巻いてくれた具沢山生春巻き。これを毎朝食べに行くのが日課でした。

    道路脇に座って食べるスタイルのフォーの屋台

    道路脇に座って食べるスタイルのフォーの屋台。

    道路わきに折り畳み式の椅子を並べて提供される屋台のフォーは衝撃の激安価格。汚い屋台ほど美味しかったりするもので、すぐ近くの道路で煙をもくもくあげながら売っていたポークバーベキューは、この旅で1番美味しい肉料理でした。

    ここで正直に告白すると、私は今まで、東南アジアを旅行するのを避けていました。

    なぜなら私は半分フィリピン人で、東南アジアというと「旅する場所」ではなく「帰る場所」というイメージがあったから。

    でも実際こうやって旅してみると、東南アジアはアメリカやヨーロッパの国々より異国情緒に溢れていました。

    食べものが米文化で、食べたことがない料理でもなぜか懐かしい味に感じたり。地元の人はほとんど小柄で黒髪で、親近感を感じる見た目。なのに生活文化が全く違う。どこか日本と似ている気がするのに、だけど全然違う。その違和感に、絶妙な異国情緒が詰まっていました。

    リモートワークをしながら旅もする。これはもしや新たな冒険スタイルかも?

    そしてここで、私は日本で普通に生活をしていたころには、出会ったことがないタイプの日本人にも出会いました。

    会社でサラリーマンとして活躍しながら、今回たまたま私と同時期に、同じくタイ・バンコク→カンボジア→ベトナム・ホーチミンを自転車旅行していたさわらさんです。

    海外出張でタイに来たのを利用して、平日はフルリモートで宿から仕事をし、土日に自転車を走らせて次の町に移動する。これを繰り返し、ベトナムまでやってきました。

    さらさんの自転車旅行のまとめはこちら!

    「東南アジアは日本とあまり時差がないから、上手に両立できたんです」と、さわらさん。

    冒険って、必ずしも人生やキャリアを天秤にのせるものではなく、生活の延長線上にも存在しうる遊びなのだと、さわらさんが教えてくれました。

    1,000kmを走り自転車の素晴らしさに気づく

    みんなが普段乗っている自転車は、誰にでも世界を旅するチャンスを与えてくれる素晴らしい乗り物です。

    私もなんだか、自転車旅のドツボにハマりそうです。

    最後までお読みくださり、ありがとうございました!

    私が書きました!
    剥製師
    佐藤ジョアナ玲子
    フォールディングカヤックで世界を旅する剥製師。著書『ホームレス女子大生川を下る』(報知新聞社刊)で、第七回斎藤茂太賞を受賞。じつは山登りも好きで、アメリカのロッキー山脈にあるフォーティナーズ全58座(標高4,367m以上)をいつか制覇したいと思っている。

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