素朴な島にかかる巨大橋と青い海を満喫!125ccのオートバイで「しまなみ海道」を走ってみた | 日本の旅 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

素朴な島にかかる巨大橋と青い海を満喫!125ccのオートバイで「しまなみ海道」を走ってみた

2022.07.09

「伯方・大島大橋」が見える大島サイドの海岸線

「伯方・大島大橋」が見える大島サイドの海岸線で自撮り。

BE-PAL本誌の取材でしまなみ海道へ

梅雨に入るちょっと前、しまなみ海道へ行ってきました。私はオートバイで、編集YさんとカメラマンMさんはクルマで。本州は広島県の「尾道」をスタートして四国は愛媛の「今治」まで行こう! という内容の取材でした。

「瀬戸内しまなみ海道」とは

「瀬戸内しまなみ海道」の地図

「瀬戸内しまなみ海道」は向島、因島、生口島、大三島、伯方島、大島、馬島の7つの島をつないでいる道の総称です。

「しまなみ海道」の名で広く知られている「瀬戸内しまなみ海道」ですが、広島県尾道市と愛媛県今治市を結ぶ全長約60kmの自動車専用道路(高速道路)です。橋のほとんどに原付道(125cc以下)、自転車歩行者道が併設されています。橋で島に渡るたびに一旦降ります。一般道を通って次の橋に向かうため、総距離は約80km。クルマより長いんですね。

そんなしまなみ海道、自転車で走りつつ本州から四国に渡れる唯一の橋として、サイクリストに大人気の道でもあります。「サイクリストの聖地」なんていうふうにも言われていて、道中たくさんのロードバイク乗りを見かけました。 

ほぼ「ソロツーリング」!?

今回レンタルした125cc(原付二種)では高速道路を走れません。ということで橋に併設されている「原付道、自転車歩行車道」を通って橋を渡ります。取材車とは現地集合。つまり、久しぶりの「ソロツーリング」!

4歳と9歳の元気すぎる息子たちがいる、ある意味「身重」な私です。こんなコトがない限り、なかなかソロツーリングなんてできません。しかも、しまなみ海道なんて東京から離れた贅沢な場所で。

首からぶら下げたカメラで「タイムラプス」撮影をしました。それぞれの島や橋には特徴があり、眺めているだけでも楽しかったです。本州は広島の尾道からゴールの四国は愛媛の今治までルート通り写真を掲載しますね。125cc以下で走る際の注意点やポイントなども載せます。

尾道→向島

尾道駅からはフェリーで対岸の「向島」に渡った

尾道駅よりスグのフェリー乗り場「福本渡船」から、対岸の「向島」に渡ります。

尾道から向島に渡る「新尾道大橋」には、自転車歩行者道がありません。国道317号の「尾道大橋」は通れますが、安全のため目の前の向島にはフェリーで渡りました。ママチャリに乗った学生さんや、原チャリに跨った地元と思しき女性に混ざって列に並びました。目の前には真っ青な瀬戸内海。彼らは毎日この景色を見ているのでしょう。こんな生活もあるのだなぁと、そこはかとない旅情を感じつつ乗船しました。「あっ!」という間に向島に着きました。

向島(むかいしま)

対岸の尾道と密接な関係で栄えた島で、造船の島でもある。温暖な気候の丘陵地で柑橘の栽培や漁業も盛ん。島の周囲は約28km。

フェリー乗り場から因島に向かう「因島大橋」を目指して海沿いを走る

フェリー乗り場から因島に向かう「因島大橋」を目指して海沿いを走ります。

クルマは高速道路を走れるのですが、125cc以下は一般道に降ろされます。つまり島ののんびりした空気をたくさん味わえる時間があるのです。

島をぐるっと走って「原付道、自転車歩行者道」を見つけました

島をぐるっと走って「自転車歩行者道」を見つけました。木漏れ日が気持ちいい。

因島大橋の下をくぐります

因島大橋の下をくぐります。きついコーナーを抜けたら、いよいよ橋へ。

ここでは、自転車と二輪車、そして歩行者のレーンが分かれていた

自転車と二輪車(原付)、そして歩行者のレーンが分かれていました。橋によってパターンが異なるので標識をよく見てくださいね。

ブルーライン

両白線の内側が青くペイントされている「ブルーライン」

両白線の内側が青くペイントされている「ブルーライン」。徒歩、自転車、125ccまでのオートバイの推奨ルートです。このラインに沿って走れば迷うことはありません。

向島→因島

唯一、自動車道の下を走る因島大橋

しまなみ海道で唯一、自動車道の下を走る因島大橋。

さっき走った橋を因島サイドから見上げた

さっき走った橋を因島サイドから見上げる。

今だって十分に素朴な島々ですが、橋が架かるまではいったいどんなだったのだろう?想像しながら走りました。

因島(いんのしま)

造船業と除虫菊の栽培が盛んで、「囲碁の島」としても有名だそうです。因島大橋は1983年に本州四国連絡橋の最初の吊橋として完成。中央支間長770mは完成当時は日本最長だったとか。

因島→生口島

1991年完成当時は世界最長の「斜張橋」だった生口大橋

1991年完成当時は世界最長の「斜張橋」だったそう。

造形うるわしく、なにより「デカっ」と思った生口大橋

造形うるわしく、なによりデカっと思った「生口大橋」でした。三角形が右側にもう一個あったのですが写真に入りきらなかった。

違う角度から眺めた「生口大橋」

違う角度から眺めた「生口大橋」。やっと全容をゲット。すっかり橋好きみたいになっていますが(笑)、異なる形の橋をひとつひとつ眺めるのは楽しかったです。

生口島(いくちじま)

漁業(タコが有名)、造船、柑橘の島。とくにレモンは出荷量日本一で「レモンの島」という別名もあります。また「島ごと美術館」をコンセプトに現代彫刻家の屋外作品を島中に設置。そんな「アートの島」であちこちにある作品を見つけるのもいいですね。ここまで「広島県尾道市」で、次の大三(おおみ)島からは「愛媛県今治市」になります。

生口島→大三島

ピンと三角形に張った「斜張橋」の多々羅(たたら)大橋

「多々羅(たたら)大橋」も、先ほどの「生口大橋」と同様にピンと三角形に張った「斜張橋」。全長1,480mで、国内最長の斜張橋です。

島々が水墨画のように濃淡見える瀬戸内海の景色

どーん! と海しかない太平洋に慣れ親しんでいる私は、島々が水墨画のように濃淡見える瀬戸内海がとても新鮮でした。

▲自転車歩行車道乗り降りの注意▲

私だけでしょうか。生口島から大三島への自転車歩行車道がとてもわかりづらく、行きも帰りも間違えてしまいました。関西弁の親切なサイクリストさんに誘導していただき(ありがとうございます)、旅人同士の触れ合いを楽しみましたが、オートバイってゆっくり流していても景色が早く流れるもの。看板をよく見て、注意してくださいね。

伯方・大島大橋の手前で撮った写真

これは「伯方・大島大橋」の手前で撮った写真ですが、看板をよく見て進みましょう。

大三島(おおみしま)

「大三島」という看板が見えるたび、私のなかで「なんだか森三中の大島さん」っぽいなと思っていた大三島です。愛媛県の最北に位置し、しまなみ海道のなかでもっとも大きな島です。大山祇神社がある「神の島」として知られています。温泉も湧いています。

大三島→伯方島

しまなみ海峡で唯一の「アーチ橋」の大三島橋

「大三島橋」は、しまなみ海道で唯一の「アーチ橋」です。

横から見るとかまぼこみたいな形をした大三島橋。私と同い年の1975年生まれです。そのせいか(いや、気のせいだと思いますが)、私はしまなみ海道のなかで、この橋が一番好きだなーと思いました。とにかくバラエティに富んでいるので、好みの橋を探しながら走るのも楽しいですよ。

伯方島(はかたじま)

「はっ! かっ! たっ! のっ! しおっ!」で有名な塩の産地でしたが、最近は塩田の跡地がクルマエビ養殖場になっているそうです。本誌ではここに宿泊し、イルカと泳いだ様子が掲載されています。

イルカと遊ぶ筆者

最高の思い出でした。一緒に泳いでくれたツバキちゃん、ありがとう。

▲裏道マニアなGoogleマップにご注意を▲

Googleマップの画面

今やGoogleマップはツーリングやサイクリングの必需品ですよね。

未知の狭い裏道

だけどGoogle先生はスグにこういう裏道を通そうとするんです(笑)。

高齢者や子どもが飛び出してくることがあるかもしれないので、私は旅先で細道は極力避けているのですが…。Google先生は裏道を案内します。そこで途中からGoogle先生の指示は無視して王道(広い道)を走りました。地図の意味があまりない(笑)。 でも今回、いざというときずいぶん助けられました。

伯方島→大島

「伯方・大島大橋」を通過

よく通る東京のお台場にかかるレインボーブリッジと同じ様式の「吊り橋」だからか、なんとなく一番親近感を感じた「伯方・大島大橋」でした。

サイクリストさんを追い越す

サイクリストさんを追い越します。

橋までのアプローチはどこもそうとうな急坂道です。橋から海を見下ろせるのだから当たり前ですけど。サイクリストさんたちは立ち漕ぎしながらぜぇぜぇ登っていました。押している姿も相当数見かけました。よかったー、私エンジン付きで、と思いながら、力強くスイスイ走った125ccでした。エンジンに感謝。

▲蜂にご用心▲

オートバイで鼻歌ふんふん走っていると、バチーン! とまぁまぁな大きさの虫がヒザに当たって「いてー!」と顔をしかめたり、ヘルメットのシールドにべちゃッ! と潰れて「やめてー!」となることは、バイク乗りなら誰しも経験あると思うんです。しかしながら今回、首にバチーン! と当たったのが蜂! 風圧でへばりついてしまい、テンパッた蜂は私をチックン刺しまくり、うっそー!!!

蜂に刺された筆者

初日は刺されたと思しき場所が2か所、白っぽく浮き上がっていたけど、3日目くらいになってちょっとずつ腫れてきました。1週間くらいで腫れは引き完治しましたが、まぁまぁ痛かった。

何度もバックミラーで首を確認。そんなに腫れてもいなかったし、気分も悪くなかったし、このまま様子を見ようと旅を続けました。蜂のサイズ的にアシナガだったかな。いずれにしても気持ち悪かったです。こんな不運もあるので、オートバイで走られる方は首にバンダナを巻いたりガードした方がいいかもしれません。

大島(おおしま)

水軍遺跡や言い伝えが数多くあり、多々羅しまなみ公園にある「サイクリストの聖地の石碑」は大島石を用いて造られたそうです。

大島→馬島→今治

最後の橋、来島海峡大橋は、大島と今治に架かる総延長4.1km、3つの吊り橋の総称

最後の橋「来島海峡大橋」は、大島と今治に架かる総延長4.1km、3つの吊り橋の総称です。世界初の「三連吊橋」であり、来島海峡は「日本三大急潮」でもあるそう。橋脚が建つ「馬島(うましま)」にはオートバイごとエレベーターで島に降りることができます。

「とにかく長い!」 というのが感想。走れど進めどずっと海の上。よくもまぁこんな壮大な橋を造ったものだと感心しました。かんかん照りのなか大きなバックパックを背負って徒歩で橋を渡っている姿が! なんだか彼は砂漠をさまよう旅人のように見えました。おつかれさまです!

大島の南端に位置する「亀老山展望公園」から撮った「来島海峡大橋」

大島の南端に位置する「亀老山展望公園」から撮った「来島海峡大橋」。ここまでの道のりは最高のワインディングでしたよ。対岸は「今治(いまばり)タオル」で有名な四国の愛媛県今治市です。

しまなみ海道を125ccで走って

じつは私は、しまなみ海道を走ったのは2回目でした。初回はテレビの番組の収録で、400ccのオートバイで訪れたのです。中型二輪なのでふつうにクルマと一緒に高速道路を走りました。このように、オートバイに乗る仕事では、そこそこ大きな排気量の車両に乗るのがほとんどなので、スタッフさんが乗る取材車と同じ動きをします。くっついて行けば道に迷うことはないし、何かあれば助けを求められるので安心ではありましたが、やはりクルマとオートバイ、気持ちいいポイントが全然違うので、正直後ろを走っていると退屈したり、眠くなったりします。

だから今回、道に迷いやしないかちょっとドキドキはしましたが(蜂にも刺されましたけど)、スマホホルダーもハンドルにくっついているし(Google先生は変な道をスグ案内してくるので「騙されないぜー」と喧嘩気味でしたが)、「ほぼソロ」ツーリングを楽しむことができたのでした。こんなにひとりぼっちで自由なオートバイ取材は初めてかも知れません!

尾道と今治の往復188km走破を示すスピードメーター

尾道と今治の往復、ひとりで188km走破!

帰りのフェリーのなか

しまなみ海道の魅力にどっぷり浸かって、東京に戻りました。

素朴な島にそびえる巨大橋、青い海、水墨画のような島々。あちこちにある造船所と、柑橘と、ピカピカ光る太陽光パネル、頭上に広がる青い空。最高の時間でした!

2022年7月9日発売の「BE-PAL」8月号の特集記事もぜひチェックしてくださいね。

協力/尾道バイクルーズ

私が書きました!
旅のエッセイスト
国井律子
1975年東京生まれ。大学卒業後ラジオレポーターなどを経て二輪雑誌でエッセイスト・デビュー。現在は、オートバイのほか、旅、クルマ、自転車、サーフィン、スノーボード、アウトドアなど多趣味をいかしたエッセイを執筆中。ハーレーダビッドソン/スポーツスター1200xl、HONDA XR230、キャンピングカー所有。自転車はデローザ、寺田商会/minidisk、電動アシスト付きママチャリ。旅が好きなのと同時に、おうちも大好き。家での一番の趣味は収納。いかにラクするか考えること、「時短」という言葉も大好き。嫌いな言葉は「二度手間」。インテリア、ネットショッピング、お取り寄せグルメ・酒、手抜きおつまみ作りに熱心。「痩せたい」というのが口癖。飼い犬はボストンテリア。ふたりの男児の母でもある。https://ameblo.jp/kuniritsu/
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