まずは絶景の数々をご覧あれ!
クロアチア/ドゥブロヴニク
旧港近くにある桟橋から南東部の海岸線を望む。日中はたくさんの観光客で賑わうが、早朝は静かで、美しい朝の光景を独り占めにすることができる。
アメリカ/グランド・キャニオン
先住民が「母なる大地」と呼んだ世界最大の渓谷。コロラド川の急流が約1億年かけて大地を浸食して生み出した。ヤバパイポイントから眺める朝の光景。
インド・デリー
インド最大のモスク、ジャマー・マスジット。第5 代皇帝シャー・ジャーハンが手がけた建造物で、1656 年に完成した。中庭では2 万5 千人が礼拝できる。
以上の写真は、光や影や風を繊細に捉えた叙情的な風景作品で人気が高い写真家・吉村和敏氏によるもの。
これらの写真を収めた、吉村和敏写真集『MORNING LIGHT』(小学館)が、3月1日に発売。
次頁では、すばらしい朝の風景を、まだまだたくさんご紹介!
カナダ/カナディアン・ロッキー
この国を代表する景勝地で、4 つの国立公園と3 つの州立公園で構成されている。ハイウェイ1 号線に沿うようにして流れるボウ川。早朝に発生した朝霧。
スペイン/カサレス
エステポナから山道を車で30 分ほど走ると村に辿り着く。美しい佇まいを持つ村だが、訪れる人は少なく、ホテルやレストランは数えるほどしかない。
イタリア/サン・ジミニャーノ
現在、町中には14 の塔が屹立している。13 世紀、貴族たちが政争から身を守る見張り用として、また、富と権力を誇示90 するために競い合うように建てた。
吉村氏はこの写真集について、「地平線や水平線から昇る朝日を見た瞬間、もう一度スタート地点から歩きはじめてみようと意欲が湧いてくる。私はこれまで、朝の光が秘めた不思議なパワーに、何度も助けられ、励まされてきた」と、語る。
風景が青く染まる瞬間を叙情的に描いた「BLUE MOMENT」、世界がバラ色に染まる美しい時をまとめ『MAGIC HOUR」に続く本書は「世界の美しい朝」をテーマに、世界26か国の夜明けを収録。見る人の心に温かな光を届ける世界の夜明けの写真集だ。
吉村和敏写真集『MORNING LIGHT』
発売日:2016年12月7日(水)
判型:A4判オールカラー96P
定価:3240円(本体3000円+税)
◎吉村和敏
1967年、長野県松本市で生まれる。県立田川高校卒業後、東京の印刷会社で働く。退社後、1年間のカナダ暮らしをきっかけに写真家としてデビューする。以後、東京を拠点に世界各国、国内各地を巡る旅を続けながら、意欲的な撮影活動を行っている。自ら決めたテーマを長い年月、丹念に取材し、作品集として発表する。絵心ある構図で光や影や風を繊細に捉えた叙情的な風景作品、地元の人の息づかいや感情が伝わってくるような人物写真は人気が高く、定期的に全国各地で開催している個展には、多くのファンが足を運ぶ。近年は文章にも力を入れ、雑誌の連載やエッセイ集の出版など、表現の幅を広げている。今、その活動が最も注目されている写真家の一人である。2003年 カナダメディア賞大賞受賞、2007年 日本写真協会賞新人賞受賞 、2015年東川賞特別作家賞受賞。