あなたはいくつ正解できるか?まぎらわしい動物写真クイズに挑戦! | 自然観察・昆虫 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

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自然観察・昆虫

2021.12.03

あなたはいくつ正解できるか?まぎらわしい動物写真クイズに挑戦!

『ざんねんないきもの事典』『訳あって絶滅しました。』のベストセラーで知られる動物学者・今泉忠明さんの新刊は、まぎらわしい動物だけを収録したユニークな動物図鑑。全編クイズ仕立てなので大人でも楽しめる。皆さんもぜひ挑戦してみてください。


モモンガとムササビ、アザラシとアシカ、ヒョウとジャガーなど、この地球上には見た目や外見はよく似ているのに、実はまったく別種という動物たちがいる。

そんなまぎらわしい動物だけを約70種をとりあげた動物学入門、『世界一まぎらわしい動物図鑑』から、大人も楽しめる動物写真クイズを出題。

【Q1】まぎらわしい度1 まずは基本問題です!

下の写真に写っている動物名、全部答えよ

1 二□□□□

2 二□□□□□□

3 □□ン

 

【ヒント1】1は奈良や広島の宮島にいます。2は特別天然記念物。

【ヒント2】ひとつだけウシの仲間がいます。

【ヒント3】3は外来種。千葉県でめちゃくちゃ増えている。

 

【正解】

1 ニホンジカ(日本にはホンシュウジカ、エゾシカ、ヤクシカなど7亜種がいる)

2 ニホンカモシカ(日本固有種、特別天然記念物。日本列島で唯一の野生ウシ科動物)

3 キョン(外来種・原産地は中国、台湾)

 

「ここが違う!」と「何でこうなった?」

角が枝分かれしていないのがニホンカモシカ、枝分れしているのがニホンジカです(写真は幼獣でまだ角が生えてない)。どちらも草食で、食べ物を反芻し、敵から逃げて身を守ります。暮らし方が似ているので体型も似ていますが、カモシカはウシ、ニホンジカはシカのなかまです。

千葉で増えている外来種のキョンもシカの仲間です。オスにだけ短いですが角があり、大きな牙を持っています。

カモシカは森林で進化し、シカとキョンは草原で進化しました。草原では枝分かれした角はじゃまになりませんが、森もりの中なかではひっかかります。角の違いはそんなことも関係しているのかもしれません。

ウシもシカも先祖には角はなく、オス同士は牙でケンカしていました。でも牙は植物を食べる役には立たちません。いつのまにか牙はなくなり、代わりに角を突き合わせて力くらべをするようになったのです。

 

【Q2】まぎらわしい度2 今、日本の里山はこんなことに?

下の写真に写っている動物名、全部答えよ。

1 □□□

2 □□□□□

3 □□□□□□

 

【ヒント1】眼のまわりが黒いのは原始的なイヌの仲間の特徴。

【ヒント2】ふたつは在来種。ひとつは外来種です。

【ヒント3】奥にいるのはハクビシンではありません。

 

【正解】

1 タヌキ(日本には、写真のホンドタヌキとエゾタヌキの2亜種がいる) 

2 アライグマ(外来種・野生ではカナダ南部から中米に棲息) 

3 ニホンアナグマ(日本固有種・クマといってもイタチの仲間)

「ここが違う!」と「何でこうなった?」

タヌキは日本古来の動物ですが、アライグマはペットが野生化した外来種で、本来は北アメリカの動物です。ニホンアナグマは日本列島にしかいない日本固有種。昔話に出てくる「むじな」はアナグマのことだと言われています。

3種とも分類上、科が違います。タヌキはイヌ科、アライグマはアライグマ科、アナグマはイタチ科です。どれも目のまわりが黒いのは、原始的なネコ目に多い特徴で、目が大きく見えて、仲間同士の見分けに役立ったり、赤ちゃんがお母さんを見つけやすかったりするのだと考えられています。

タヌキとアライグマの分かりやすい違いは尾の柄です。タヌキはほとんど無地で、先っぽだけ黒いのですが、アライグマはシマシマです。全体的にはタヌキは黒っぽく、アライグマは白っぽい感じです。タヌキはひげも、耳をふちどる毛も黒。足の毛も黒ですね。アライグマはひげも、耳の毛も白っぽく、前足が白い個体も多いです。黒っぽかったらタヌキ、白っぽかったらアライグマと覚えておきましょう。

アナグマは名前の通り、地面に巣穴をほって暮らしています。その穴にタヌキが住みつくもあり、昔からタヌキと間違われていた。昔の人もまぎらわしかったに違いありません。

 

動物たちの生命戦略、「まぎらわしい」には訳がある。

クイズはいかがでしたか? なぜ、このように、そっくりな外見や習性を持つ動物がたくさんいるのでしょうか。

そこには動物たちの戦略があります。

動物たちにとって、自分の体こそが生き残るための道具です。どんな所に棲んで、何を食べているのかで、体の形は決まってきます。樹上ではバランスをとるのに長い尾が役に立ち、水中では流線形の体が便利です。肉食なら鋭い牙が役に立ち、草食なら茎をくいちぎる前歯を必要とします。

こうして長い時間をかけて、自然環境に適応して生き残ったものたちは、もともとが別の種であったとしても、なぜかよく似た形(キャラクター)と、習性(ビヘイビア)を持つようになるのです。こうした現象を、動物学の世界では「収斂進化(しゅうれんしか)」と呼びます。この収斂進化に着目すると、進化の不思議をわかりやすく理解することができます。皆さんも「まぎらわしい動物」を知り、進化の不思議を感じてみませんか?

※写真は全て合成です

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監修/今泉忠明 小学館 1320円(税込)

『ざんねんないきもの事典』『わけあって絶滅しました』でお馴染みの今泉忠明先生の児童向け動物学入門最新刊。見た目や習性はそっくりでも、実はぜんぜん別種の動物=「まぎらわしい動物」にスポットを当て、進化の不思議を解き明かしていきます。親子で動物クイズを楽しんだり、動物園のおともにもおすすめです。

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