親子で身近な自然を遊ぼう!里川&裏山でできる5つの野遊び | 自然観察・昆虫 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
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    2020.08.18

    親子で身近な自然を遊ぼう!里川&裏山でできる5つの野遊び

    身近な自然を深く遊ぶ!里川&裏山で野遊び

    アウトドアライターの父には、遺せる財産は何もない。せめて体験くらいはと、息子が物心つく前から国内でもとびっきりの大自然へ連れ出してきた。

    しかし、親の心子知らず。ある島からの帰り道で「何が一番楽しかった?」と尋ねると、息子はこういったのだった。

    「アリジゴクの巣に、アリを落としてみたことだね〜」

    ちょっと待て、息子よ。アリジゴクなら近所にもいる。離島でのキャンプより、そこで釣った大物より、希少な野生動物を見たことより、アリジゴクが面白かったというのか!?

    父はこの答えに忍び泣いたが、大きな学びも得た。子供にとっては、大人から与えられた体験よりも自分で見つけた遊びのほうが、ずっと価値があるのだ。そして、少年が大自然を楽しむ前には、身の丈に合った自然のなかでのレッスンが必要だ。

    この事件以降、親の趣味の押し付けはやめ、その代わりにヒントをばらまくことにした。

    目につく場所に『釣りキチ三平』と子供向けの図鑑を置き、自由に使える採集道具とライフジャケットを玄関に用意した。

    効果は覿面。興味を持った息子は、自分で道具を用意して採集に出るようになり、自転車に竿をくくり付けては、毎日少しずつ行動範囲を広げている。

    整備された郊外の自然は、子供の腕試しにちょうどいい。森は深すぎず、川にも危険な場所がない。見守りつつ、必要なときに道具とヒントを与えるだけで、子供は自然との付き合い方を独習していく。今回の自粛期間中に、息子はいくつもの技術を身につけた。

    少年の冒険への第一歩は、近所での遊びのなかにある!

    1 野生生物探し

    所要時間 約60分

    川岸のサイクリングロードは生物の観察にうってつけ。見通しがよく、虫や爬虫類が横切るので、短時間でたくさんの生物が見られる。

    あるといいぞ!双眼鏡

    最初にカルガモなどの普通種を覚えるとそこから近縁種へと知識を広げやすい。双眼鏡のようなアイテムがあると子供は夢中になる。

    偏光グラスで魚を盗み見!

    川で生き物を見るなら、偏光グラスは必需品。水面のギラつきがカットされて、水中がよく見える。最初は3000円程度のものでOK。

    2 毛バリで雑魚釣り

    所要時間 約60分

    3m前後ののべ竿に流し毛バリの仕掛けを結べば準備完了。小魚が集まる緩やかな瀬に毛バリを流し込むと、オイカワなどが飛びついてくる。足で川底を巻き上げ、川虫をポイントに流すと食いが立つことも。

    最初の1本はのべ竿で

    のべ竿は川の万能選手。糸と仕掛けを替えれば、小物、渓流魚、エビ、カエルといろんな獲物を狙える。1000円程度のもので十分遊べる。

    3 パンプカでコイを釣る

    所要時間 約60分

    竿とリール(左記、ナマズ釣りで解説)を用意したらカエシを潰したハリを結び、パンの耳を付ける。狙うのは採餌中のコイ。パンを流れに乗せて送り込み、吸い込んだらすかさずアワセる!

    4 ルアーでナマズを狙う

    所要時間 約60分


    中古安竿でOK!

    折れにくい粘りのある竿に2号のPEラインを巻いた中型リールをセット。PEラインには5号のハリスを50㎝程度付ける。ハリスに結ぶのは水面に浮かび、糸を巻くと波を立てるルアー。ナマズの上を通すと波動を感じたナマズが食い付く。

    5 ガサガサ&水草採取

    所要時間 約60分

    川岸の草の下にタモを構え、親子で挟み撃ちして魚を追い込む。大漁のコツはタモは動かさずに追い手が素早く魚を追い立てること。採った魚は水槽で飼育すると家に居ながらにしてその生態を観察できる。平地の小河川で採れる魚は頑健で飼いやすい。

    ナマズの幼魚。水槽で飼うと捕食シーンが見られて楽しい。

     

    水草は岸に生えているものを少量持ち帰り、鉢に植えると管理しやすい。

    まだ続く!

     

    藤原祥弘&潮路

    野外活動を生業とする父とその息子。思い入れたっぷりの英才教育が裏目に出る寸前、『釣りキチ三平』を読んだ息子がやっと釣りに開眼! よかった〜。

     

    ※今回は川が浅いこと、保護者が同伴することからPFD(ライフジャケット)を着用していませんが、水辺での活動では身につけたほうが安心です。

    ※構成/藤原祥弘 撮影/矢島慎一

    (BE-PAL 2020年8月号より)

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