【テンカラ釣り入門】残暑も楽しめるシンプルな釣り!コツや毛鉤選びを解説
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    2020.09.15

    【テンカラ釣り入門】残暑も楽しめるシンプルな釣り!コツや毛鉤選びを解説

    私が書きました!
    ライター兼ラテンアメリカ愛好家
    志田岳弥
    1991年、東京都八王子生まれ。琉球大学農学部を卒業後、ペルーで2年間を過ごす。帰国後、日本流通産業新聞社に記者として入社。2年後に会社を辞めて再び南米へ渡航し、チリのサーモン養殖を取材。「月刊養殖ビジネス(緑書房)」などに寄稿。岐阜県飛騨市在住。カヤックをはじめ外遊びは何でも好き。最近のマイブームはフライフィッシングです。

    仕掛けは竿と毛鉤と糸だけという、シンプルな日本の伝統釣法「テンカラ釣り」。テンカラは夏のイメージが強いですが、残暑から初秋にかけても十分楽しめる釣りです。本記事では、川での歩き方から、毛鉤の選び方まで、テンカラ釣りを実践する際のポイントを解説していきます!

    川での心がけ

    まず、川は多くの楽しみを与えてくれる自然環境であると同時に、さまざまな危険をはらんだスポットであることを忘れないようにしましょう。釣りで最も多発するケースは、おそらく足を滑らせることによる水難事故でしょう。

    荒れている、水位が高いとき

    川が荒れていたり、水位が高いときには、釣りを断念すべきです。水が透明できれいに見える時でも、水位が通常より1m高いことはよくあります。

    特に遠出して川にやってきた場合には、「せっかく来たんだし」と釣りを断行したくなりますが、あきらめの悪さが事故につながります。自然は来年もそこにあるわけですから、ぐっと我慢しましょう。

    川での歩き方

    テンカラ釣りでは、川を横断することがよくあります。その際は、川の流れをよく観察しましょう上流に向かって斜めに横断するよりも、川の流れに逆らわず、降るように横断する方が足に無理な力が入りません。横断できないほど流れがある場合もあるので、1歩1歩、流れの強さや、河床の石の滑り具合などを確かめながら、慎重に川を渡りましょう。

     

    釣果を上げるコツ

    さて、釣果を上げるコツです。まずは、釣りの時間帯を気にしてみましょう。

    「朝まずめ」と「夕まずめ」

    「朝まずめ」「夕まずめ」といった言葉をご存知でしょうか。これは、日の出寸前に空が明るくなり始める時間、日没間際に空が暗くなり始める時間帯のことを指す言葉です。釣り人が早朝出かけてゆくのは、この時間帯の魚の活性が高く、食いつきが良いためです。釣りに出かける前夜には、日の出の時刻を調べて、「朝まずめ」に間に合うように出発しましょう!

    キャスティング

    毛鉤を自由自在に、狙った場所へ落とせるか。これも釣果への影響が大きい要素です。テンカラの仕掛けは、太いラインに、毛鉤を結んだ細く透明なハリスが繋がれています。正確なキャスティングができないと、ライン部分が狙ったポイントに落ちるといったことを繰り返しかねません。キャスティングのコツは、振り出した竿を12時の方向(真上)で止めて、ラインが後方に伸びきったタイミングで、およそ2時の方向に再び降り出すことです。繰り返していくと、近場や遠く、毛鉤を落としたい場所にキャスティングできるようになります。

    流れを読む

    落とすポイントを見極めることも重要です。落ち込みをはじめとした、水の流れに変化がある場所を魚は好みやすいです。なぜなら、そうした場所には上流から流されてきた水生昆虫などが舞い込みやすいからです。逆に、静かな淵で休んでいる魚を毛鉤で捕らえることは、魚の空腹状態にもよりますが比較的難しいでしょう。

    川の中を想像する

    流れを読むということにも近いかもしれませんが、川の中を想像することはとても大事なことです。魚がどんな振る舞いをしているのか、河床の形はどうなっているのか、正しくなくてもよいのでまず想像してみましょう。そして経験を重ねて、想像と実際がマッチしてくれば、釣果が上がるはずです。たまには、箱メガネや水中眼鏡で川を覗いてみるのもいいでしょう。

    毛鉤選び

    フライフィッシングには「マッチザハッチ」という考え方があります。これは、ある昆虫の羽化の時期に、その昆虫に似せた毛鉤を使う考え方です。テンカラの場合、毛鉤選びはさほど重要でないという意見をちらほら見かけます。私も浅い経験上、そう感じます。

    普通の毛鉤

    少し沈めて流すのが一般的なテンカラの毛鉤です。普通の毛鉤には、ハックルと呼ばれる鳥の羽が、針に対して垂直に付いています。

    逆さ毛鉤

    ハックルが針の方向に逆らうように付いています。竿を動かした時の水の抵抗によって、ハックルがイソギンチャクのように開いたり閉じたりすることで、魚を誘います。私の場合、下流に向けて釣り下がっていく場合によく使います。「順毛鉤」というものもあり、こちらは毛鉤の向きにならうようにハックルが付いています。

    仕掛けの作り方

    仕掛けは前述したように竿、ライン、ハリス、毛鉤と非常にシンプルです。そしてテンカラ釣りは、それらをつなげる結び方も「二重投げ縄結び」一つ覚えればOK。手順は以下の通り。

    1. 糸をクロスさせる
    2. 糸を巻き込むように輪を作る
    3. それをもう一度繰り返す
    4. 話の中に先端を入れる
    5. 先端ともう一端を引いて、輪を締める
    6. 出来上がった輪に、竿の先端(道糸の先端)を通して、輪を締める

    毛鉤を二重投げ輪結びで付けるときは、最初の糸をクロスさせる段階で、糸を通しておきます。

    仕掛け全体は、竿の長さと同じにすると、キャスティングしやすいです。ハリスの長さは1m前後にし、ラインと合わせて竿と同じ長さになるように仕掛けを作ってみましょう。

    天然の渓流魚は9月末まで

    テンカラ自体は、通年楽しめる釣法です(もちろん、冬は寒いです)。ただ渓流で釣りをする場合、ヤマメやイワナ、ニジマスといった渓流魚には禁漁期間が設けられており、9月末までとされている流域が多いです。釣りをしたい川の漁業協同組合に聞いてみましょう。また一般的に、管理釣り場では禁漁期間が設けられていません。来シーズンに向けて技を磨きたい方は、ぜひ訪れてみましょう!

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