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ビーパル小僧の「野遊び」自由研究 第3回 ザリガニを美味しく食べる
アメリカザリガニ

アメリカ合衆国南部原産。1927年にウシガエルの飼料として輸入されて全国へ広がった。作物や在来生物を食害するだけなく、水辺の環境を大きく改変する生態が判明し、2023年に条件付特定外来生物に指定された。

赤くて強くて格好よくて丈夫で身近にいることから、あるときは獲物として、またあるときはペットとして少年少女に親しまれてきたアメリカザリガニ。
ところが、2023年6月に「条件付特定外来生物」に指定されたことでアメリカザリガニの扱いは一変する。
飼育と採集こそ規制されていないが、野外への放出、生体の販売・購入・輸入・不特定多数への頒布などは禁止に。捕まえたが最後、ケースで終生飼育するかもしくは処分することが義務付けられたかたちだ。もう、気軽に飼える生き物ではない。
「それなら、美味しく食べちゃえばいいんですよ!」
そう話すのは世界の郷土料理研究家にして、毎年夏にザリガニを食べる青木ゆり子さんだ。
「スウェーデンは夏にザリガニが解禁になるとザリガニパーティーを開くし、アメリカ南部ではザリガニは野外料理の重要な食材です。あのプレスリーも『クロウフィッシュ』という歌でザリガニとっても美味しいよ〜♪ って歌っていますよ」
ザリガニ料理で気にするべきは、川の水質。化学的な汚れの少ない川で採ったザリガニを水換えしながら絶食させると、臭みが抜けて美味しくなる。
「一度食べたら、きっとザリガニを見直すはず。遊び相手から食材に変わりますよ!」
信頼の湧水ブランド

ザリガニの味を大きく左右するのが棲んでいる場所の水質。湧水を水源とする水路や渓流から水を引いた用水路のものが臭みが少なく、汚染の心配もない。
1 ザリガニを獲る
ゲーム性の釣りか効率の網か

乾物を口元に送り込み、しっかりつかんだところでそろりそろりと釣り上げる。離すか釣り上がるか……のハラハラは、いま、大人がやっても面白い。しかし、よほどの好漁場でなければ数の確保は難しい。夜間、出歩いているザリガニをすくう方法が効率が良い。

道具は拾った枝&タコ糸で

餌はコンビニで買えるおつまみでOK!

2 下処理をする

ザリガニは調理の前に2%程度の塩水に入れる。すると塩気を嫌がって盛んに呼吸し、泥を排出するので2回ほど水換えして泥を抜く。生きた状態で尾節を折って引き、背ワタを引き抜く。

尻尾を扇状に開き、中央の尾節をつまむ。
↓

背中側にペキッと音がするまで折り曲げる。
↓

体を強くおさえ尾節を引っ張り背ワタを抜く。
3 調理する
教えてくれる先生 郷土料理研究家 青木ゆり子さん
記者として度々訪れていたニューヨークで世界各国の郷土料理と出会い、各地の料理を再現・発信する活動を始める。図鑑NEOまどあけずかん「せかいのりょうり」(小学館)ほか著書多数。

スウェーデンの夏の味! クレフトフィーバ風ボイル


「クレフトフィーバ」は8月8日にザリガニの解禁とともに行なわれるスウェーデンのザリガニパーティー。決め手はスープに使う香り高いディル。茹で汁にひと晩漬けることで塩気と香りがザリガニに染み込む。
材料
(ザリガニ1kgに対して)

黒ビール 170ml
ディル 1束
タマネギ 1個
塩 50g
砂糖 小さじ1
スターアニス 2個

1 ザリガニ以外の素材と水(分量外)を合わせて沸かす。液量はザリガニが浸かる程度に。

2・3 ザリガニを加えて10分ボイル。


4 ザリガニを氷水で締めて煮汁が冷めたらひと晩漬けて汁を吸わせる。
アメリカ南部の野外料理 ケイジャン・ザリガニ


一度はカナダに入植したもののその地を追われてルイジアナ州に流れついたフランス系移民が「ケイジャン」。貧しさゆえに野生食材を取り込んだ素朴な料理を発展させた。ザリガニ料理はその代表的な存在。
材料
(ザリガニ800gに対して)

ケイジャンシーズニング 50g
ニンニク 7〜8片
タマネギ 1個 レモン 1個
ジャガイモ 2個
チョリソー 4〜5本
トウモロコシ 1〜2本

1 調味料と食材と水(分量外)を合わせて沸かす。

2 沸騰したらザリガニを加える。

3 10分ボイルしたら具材を引き上げる。

4 具材の熱をとり、煮汁が冷めたら具材を戻して数時間漬ける。
※構成/藤原祥弘 撮影/矢島慎一
(BE-PAL 2026年9月号より)




