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時合とは?

魚も人間と同様に生活リズムがあり、お腹を空かせて捕食行動や回遊を行ったり、体を休めていたりして1日を過ごしています。そんな魚の生活リズムのなかでも食事のタイミング、つまり魚が釣れるタイミングのことを釣り人のあいだでは時合(じあい)と呼びます。
時合の長さは状況により様々で、15分程度で終わってしまうこともあれば半日以上続くこともあります。
「マズメどき」は絶対に外せない時合

初心者が絶対に狙うべき時合が「マズメどき」です。朝と夕方における周囲の明暗が切り替わるタイミングのことで、それぞれ朝マズメ、夕マズメと呼ばれています。マズメどきは魚たちの食事のタイミングとされ、沖の魚がベイト(捕食対象となる小魚など)を追って岸に向かって回遊してきたり、岩陰などに潜んでいる魚たちも急にスイッチが入ったように捕食行動をとるようになります。
後述する「潮汐」と違い、時計を見て人間の視点でも明確にタイミングがつかめるため、初心者ならマズメどきに合わせて釣りの計画を立てると良いでしょう。
海釣りのキモ「潮汐」

「潮汐」とは潮の満ち引きのことで、潮が満ちてくるタイミングを上げ潮、引いていくタイミングを下げ潮、その中間で潮の動きのないタイミングを潮止まりと呼びます。「潮汐」における時合は主に、干潮から潮が満ちてくる上げっ鼻(あげっぱな)、満潮から引き始める下げっ鼻(さげっぱな)とされ、潮が動き出すことによって魚の回遊が行われたり、プランクトンが舞い上がることで食物連鎖のスイッチが入ると思われています。
潮は海釣りにおいて大変奥が深い要素で、高気圧によって海面が圧せられたり、反対に低気圧で海面が引き上げられたり、さらに沖から岸に向かう潮や岸に対し左右に流れる潮など、予測通りの動きをしないことが多々あります。そのため初心者の方であれば、時間になれば確実にタイミングが訪れる「マズメどき」のほうが、どちらかといえば狙いやすい時合であるといえるでしょう。
ルアーフィッシングでは特に重要な風

海でルアーフィッシングをするのであれば、時合として見逃せないのが、風が吹くタイミングです。特に沖から岸に向かって風が吹くと、海面の表層にいるプランクトンや小魚といった遊泳力の弱いベイトが岸に寄せられることがあります。ルアーで魚を釣る上で重要なのが魚の活性(捕食行動などへのやる気)で、活性が高いことで偽物であるルアーも見境なく捕食してくるようになります。
風によってベイトが接岸すると、岩陰などに潜んでいる魚たちも一気に活性が高まったり、ベイトを追って活性の高い回遊魚たちが接岸してきたりします。一方で風の強さと波の高さはほぼ連動するため、風の時合を狙って釣りをするのであれば同時に波の予報も注視して、安全に釣りを行うことを心掛けましょう。
時合に生活を合わせられるかどうか

日が長くなる春夏の朝マズメの瞬間に釣りをしていたいのであれば、深夜に起床して釣り場に向かうといったストイックさが必要になることもあるでしょう。また、仕事を手際よく片付けて早めに退勤できれば平日であっても夕マズメに釣りをすることができ、土日の人混みとは無縁の優雅な時間を過ごすことができます。
持論になりますが、キャスティング(ルアーや仕掛けを投げること)やルアーアクションといった技術の他にも、時合に対して生活リズムや仕事のスケジュールを合わせられるかといった点も、釣りの技術のひとつに挙げられると思います。
海釣りの釣果は時合次第!
海釣りで釣果を得るコツは時合の瞬間に釣りを行えているかどうかにあると言っても過言ではありません。時合に合わせて早寝早起きや移動のスケジュールを組むことが、釣果を得る第一歩といえるのではないでしょうか。




