
さらに重量物を載せる際の耐荷重の確認や、収納性・デザイン面での工夫も取り上げています。キャンプをより快適に楽しむための参考にしてください。
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ローテーブルはハイテーブルにできる

キャンプでよく使われるローテーブルは、高さが30〜40cm程度と低めに作られているため、調理や食事には少し不便に感じることがあります。立って作業をしたり、長時間座って調理すると腰に負担がかかりやすいのが難点です。
そんな時に活躍するのがローテーブルをハイテーブル化する工夫。買い替えをせずに高さを変えれば、キャンプ用のハイチェアと合わせて使いやすい食卓や、クッカーやバーナーを並べた調理スペースとして活用できるようになります。高さ調整ができる脚を取りつければ、シーンごとにロー・ハイとキャンパーにとって大きな利点です。
ローテーブルをハイテーブルにする方法
どの程度の高さにリメイクするか決める

用途に応じて高さを決めましょう。ローチェアと合わせたロースタイルならば、40〜50cm程度で十分ですが、ハイチェアに座って食事を楽しむならば、70cm前後が快適です。

調理用として使う場合はそれ以上の高さがあったほうが、クッカーや調理器具を置いても取りやすく、立ったまま調理ができるので効率的です。まずは「何に使うのか」を基準に高さを決めると失敗しにくいでしょう。
必要な材料を揃える

ローテーブルの高さを上げる方法にはいくつかあります。ひとつは既存の脚に、ゴム製の継脚などの延長パーツをかぶせる方法です。
継脚はホームセンターで手に入り、工具を使わなくても差し込むだけで高さを変えられます。ただし、長いパーツは販売していません。10cm以下ほどの、少しだけ高さを変えたい場合には最適な方法です。
長さを大幅に変えたい場合に適しているのは、脚そのものを交換する方法です。アルミパイプや塩ビ管もしくは木材と、ジョイント金具やネジが必要になります。加工と取り付けのしやすさを考慮に入れると木材が最も扱いやすいでしょう。
いずれも材料を自分でカットして、長さ調整できるため、自由に高さを変えられるのがメリットです。
ホームセンターではアジャスター機能付きの脚が販売されていることもあるので、チェックしてみてください。アジャスター機能付きの脚は、キャンプ中にハイ・ローの切り替えができるため、非常に便利です。
工具は電動ドライバーやスパナがあれば、既存のテーブルから足を外せます。やすりやノコギリは材料のカットと断面の研磨に使用します。固定には接着剤などを用意しておけば、仮止めができるため安心です。
ローテーブルの脚を外す
ローテーブルをハイテーブルにリメイクするには、まず既存の脚を外す作業から始めます。折りたたみ式やネジ止めタイプのテーブルであれば、ドライバーやスパナを使って比較的簡単に取り外すことができます。
ネジ穴の位置を確認しながら外すと、その後の取り付けが安定しやすくなります。もし脚が一体型で取り外せない場合には、無理に外さず、既存の脚に延長パーツをかぶせる方法を選ぶのが安全です。
作業は必ず平らな場所で行い、天板を布や養生シートの上に置いて傷や破損を防ぎましょう。取り外した脚やネジは紛失しやすいため、小さなお皿などにまとめ、管理しておくと安心です。
新しい脚を装着する
天板から既存の脚を外したら、新しく脚に使う素材を、延長したい分の長さにカットします。カットした材料の断面はやすりで研磨しておくときれいに仕上がります。
材料は固定金具などを用いて、天板にしっかりと取り付けましょう。最後に、4本すべての脚の高さを揃え、水平になっているかを確認します。傾いているようならば、水平になるまで4本の足を微調整しながら取り付けましょう。
ローテーブルをハイテーブルにする際の注意点
重量物を置くときには注意
重いクッカーやバーナーなどを載せる用途で使うならば、DIYの際に耐荷重を意識しましょう。破損しづらいのが、太めの木材や、固いアルミやステンレスなどの素材です。出来上がったら重いものを乗せて強度を確認し、安全に使えるようにしましょう。
地面の状況に注意
芝生や砂利の上では脚が沈みやすいため、脚の先にはキャップやプレートを取り付ければ、安定性を確保できます。雨天時には地面からの水気を防げるため、脚の腐食を防いで、長く使える点もメリットです。
持ち運びや収納サイズに注意
延長脚を取り付けると、収納サイズが大きくなり、もともとの収納袋に収まらなくなることがあります。
車での移動なら気になりませんが、徒歩やバイクでのキャンプでは荷物がかさばり、重さも増すため、不便に感じるでしょう。その場合は、DIYの素材に分割式の脚や、アルミなどの軽量素材を選ぶことで持ち運びやすさを維持できます。
火の近くでの使用

焚き火の近くにテーブルを置いて使用する場合は、脚の素材に注意しましょう。塩化ビニールのパイプに差し替えた脚は、熱や重さに弱く、溶けることもあります。脚には耐熱性のある金属素材を選び、火元から距離を取って使いましょう。
デザインと統一感
DIYで脚を延長すると、仕上がりが不揃いでバランスを欠くことがあります。
そのため、見た目にも統一感を意識することが大切です。天板の色や素材に合わせて脚を塗装したり、同系色の素材を選べば自然になじみ、おしゃれな雰囲気に仕上がります。
また、全体のテイストに合わせた質感や、デザインを選ぶことで、サイト全体の印象もぐっと良くなります。
ローテーブルをハイテーブルにして雰囲気をガラッと変えよう!

キャンプでは「焚き火を囲む」「ハイチェアで食事する」「調理台として使用する」など、シーンによってテーブルには最適な高さがあります。
とくに調理時にはローテーブルをハイテーブルに変えることで、腰の負担を減らし、作業効率や快適性を大きく向上させられます。
DIYすれば、買い替え不要で手持ちギアを活かせるのも魅力。工夫次第でサイトの雰囲気もガラリと変わります。ぜひ自分のキャンプスタイルに合った高さにアレンジしてみてください!