SOTOの新作、トレックマスター!トライトレイルとの使い勝手を徹底比較 | バーナー・燃焼器具 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
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    2025.09.22

    SOTOの新作、トレックマスター!トライトレイルとの使い勝手を徹底比較

    SOTOの新作、トレックマスター!トライトレイルとの使い勝手を徹底比較
    SOTOから販売されている新作の分離型CB缶ストーブ、トレックマスター。同じく専用CB缶を使用したトライトレイルとの使い勝手を、本モデルが想定する山岳での使用を通して、その性能と使い勝手を徹底比較します。

    山岳使用のCB缶バーナー:トライトレイルとトレックマスター

    バーナー本体
    革新をもたらしたSOTOのシングルバーナー。

    日本のアウトドアブランド、SOTOが展開するシングルバーナーをはじめとしたアイテムは、革新的な技術を取り入れた優れたアイテムが展開されています。2024年に厳しい環境化では使用が難しいCB缶の弱点を克服したシングルバーナー、トライトレイルを発売。

    さらに2025年には直結型のトライトレイルと異なる、分離型のトレックマスターが登場しました。液出しで安定した火力を発揮するトレックマスターに驚いたユーザーもたくさんいたことでしょう。

    トライトレイルとは

    トライトレイル
    山岳使用を想定したトライトレイル。

    2024年に発売されたレギュレーターストーブ、トライトレイルは、SOTOが培ってきた技術の集大成ともいえるモデルです。最大のポイントは、CB缶仕様でありながらわずか135gという驚異的な軽量性を実現したこと。

    山岳使用に適したOD缶に匹敵する軽量性と扱いやすさに驚きました。SOTO独自の「マイクロレギュレーター」を搭載しており、低温環境でも安定した火力を維持することが、山岳使用に対応できる大きなポイント。すり鉢状の火口は耐風性に優れ、風が強い山頂でも安心して調理が可能です。

    CB缶を横置きするミニマルな設計とチタン製のゴトクにより、携帯性と軽量化を極限まで追求した、CB缶の常識を見事に覆したモデルです。

    トレックマスターとは

    トレックマスター本体
    分離型の特長を備えたトレックマスター。

    2025年にSOTOのラインナップに加わったのがトレックマスターです。このモデルは、CB缶バーナーとしては珍しい「液出し分離型」を採用することで、重量は約195gとトライトレイルよりは重くなりますが、分離型ならではの安定性と、液出し構造による圧倒的な火力と安定性を誇ります。

    液出しとは、ボンベ内の液化ガスをそのままバーナーに送り込み、バーナー部のジェネレーターで気化させる方式です。これにより、低温によるドロップダウン(火力の低下)を抑制し、寒い環境下でも安定した火力を維持します。トライトレイルが出たときも衝撃でしたが「分離型があったら……」と密かに抱いていたであろう多くのアウトドアズパーソンの思いを、早くも実現してくれました。

    モデルを徹底比較

    火力:最大出力はトレックマスターが高火力

    トレックマスターで調理
    安定した火力が魅力。

    トレックマスターの火力は3.0kW (2,600kcal/h)、トライトレイルは2.6kW(2,200kcal/h)が最大出力時の火力です。トレックマスターの方が若干高く、特に液出し構造のトレックマスターは火力の安定性も高いので、見た目以上の力強さを感じます。

    まだ冬に使用していないのでなんとも言えませんが、高い火力とタフな炎は、トレックマスターを選ぶ最大のポイントとなります。とはいえ、ソロでの調理でそこまで強い火力を求めないのであれば、レギュレーターを備えたトライトレイルでも十分対応できます。

    使用時間:燃費はトライトレイル

    トライトレイル バーナーヘッド
    すり鉢状で風の対策も。

    燃費という観点では、トライトレイルに軍配が上がります。同じSOTOのCB缶(ST-760)を使用した場合、トレックマスターは約1.2時間、トライトレイルは約1.5時間と、トライトレイルの方が約20%長く燃焼します。

    トレックマスターの液出し構造はその力強さが魅力ですが、反面燃料消費は増えるので、日帰り登山や短時間の調理がメインであれば、トライトレイルがおすすめです。とはいえ、最大出力で長時間調理する場面はさほど多くないなら、トレックマスターを使っても顕著に燃費が気になることは少ないでしょう。

    安定性:分離型ならではの安定性を誇るトレックマスター

    トレックマスターの消火
    点火と消火時はCB缶を立てる。

    バーナーの安定性は、調理の安全性を左右する重要な要素です。トライトレイルはCB缶を横置きする一体型のため、重心が低く安定しています。とはいえ燃料感と本体の接地面を安定させないといけません。

    一方トレックマスターは分離型のため、本体を地面に置きつつCB缶はホースで繋がれるため、圧倒的に低重心で安定しています。不整地でもしっかりと設置でき、大きめの鍋やクッカーでも安心して使用できます。この安定性は、特に複数人分の調理や、風の強い場所での調理において大きなメリットになります。

    収納性:切り詰めなければ気にならない

    シングルバーナーの収納
    袋に入れるとほとんど同じ大きさに見える。

    収納時サイズはトライトレイルは112✕47✕113mmで、トレックマスターは90✕70✕105mmです。直接見比べてもサイズ感に顕著な差はなく、シビアな判断を求めなければ、どちらのモデルを選んでも収納で悩むことはありません。

    エントリーユーザーにはトライトレイル・経験者向きのトレックマスター

    トライトレイルとトレックマスター
    まずはトライトレイルがおすすめ。

    CB缶を使用し、寒冷地に対応している共通した強みを持つトライトレイルとトレックマスター。それぞれの強みを持ちどちらも魅力的なシングルバーナーを比較したところ、エントリーユーザーにはトライトレイル、経験者にはトレックマスターがおすすめという結論にいたりました。

    これは様々なシーンに対応できる汎用性が高いトライトレイルに対し、より厳しい寒冷地や不整地といった場所での仕様に優位性があるトレックマスターというポイントがあるからで、まずはトライトレイルを使ってみて、それ以上を求める場合にはトレックマスターが良いです。

    また、着火まで専門的な知識が不要で扱いやすいトライトレイルは初心者におすすめで、一方でイグナイターを装備せずプレヒートといった動作が必要なトレックマスターは、アウトドア経験者の方に適しています。

    トライトレイルとトレックマスターで最高のヤマメシを

    トライトレイルとトレックマスター
    デザインも秀逸。

    CB缶バーナーの常識を覆したトライトレイルとトレックマスター。完成度の高いトライトレイルを経て特化した性能を持つトレックマスターが加わり、よりユーザーのニーズに対応したラインナップとなりました。それぞれの特長を捉えて使えば、山での調理が安全で楽しくなります。

    北村 一樹さん

    アウトドアライター

    関東甲信越の山を中心に、1年を通して日帰りから縦走、沢登りや雪山を楽しんでいます。数日間沢に入って魚を釣りながら山頂を目指し、藪を漕いでいく汗まみれ、泥まみれの登山が大好物。ファミリーキャンプ、ロードバイクでヒルクライムなど、海と山があるのどかな町に住み、暇を見つけては年中山で過ごしています。

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