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    2025.09.23

    「スイスアルプスのオフロード」を3輪カートで疾走!【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】

    「スイスアルプスのオフロード」を3輪カートで疾走!【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】
    今回もまた下り坂を重力に従って爽快に疾走する乗りものを紹介しましょう。前回は「2輪のスクーター」でしたが、今回は「3輪」です。…もちろん「三輪車」ではなく「3輪のカート」です。

    どうも。オーストラリア在住ライターの柳沢有紀夫です。

    「オフロード」を車高の低いカートで!?(スイス・アレッチ地方旅その4)

    「重力で下り坂を疾走する3輪のカート」と聞くと「ああ、知ってる、知ってる! 坂道をゴーカートみたいなので降りていくリュージュね? ニュージーランドとかで盛んで、日本にもある」と思われる方もいるかもしれません。

    しかし、今回紹介する「マウンテンカート」はリュージュのような舗装道路ではなく、オフロードを爆走するのです。

    その「マウンテンカート」がこちら。

    確かに「カート」の車高です。

    クルマでもオフロード用の四輪駆動車って「最低地上高」が高めですよね。それなのに地面スレスレの着座位置であるカートでオフロードを走るわけです。そのあたりがちょっと不思議ですよね。

    で、これに興味を持っていることを今回お世話になったアレッチ観光局の2人に別々に話してみたところ、見事に評価が真っ二つに分かれました。

    「初級編」のハイキングをいっしょにしたナディーンは「地面がすごくバンピー(デコボコ)よ。スクーターのほうはスムースだけど」。…とのこと。

    そうナディーンに伝えられたことを前々回登場の「オレっち、アレッチ」こと、デイビッド師匠に話したところ、「ん? デコボコだから余計エキサイティングなんだろ?」。このあたりは「アウトドア血流濃度」の違いですね。

    はい、デイビッド師匠、「スリリングなものほど血沸き肉躍る」というタイプなんでしょう。前回間違えてオフロードに突入してしまった話をしたら、きっと「おおっ、その楽しみ方があったか!」とか膝ポンしそうです。笑

    スタート地点を地図で見てみましょう。

    中腹駅からロープウェイに乗り左から2番目のView Pointがある山頂駅に向かうのですが、中間駅「ミッテルスタシオン(Mittelstation)」で降ります。山頂まで行かずに「途中下車」する感じです。

    ロープウェイから見たオフロード。
    あの湖のそばも通るのでしょうか。ワクワク。

    雷でロープウェイが一時運休するなどのアクシデントがあったので出発は12時32分。係員に所要時間を聞くと前回のスクーターと比べてこっちは意外と短くて「普通に走れば15分」とのことです。

    スタート地点にあった「対向車に注意」と「牛に注意」の看板。
    いざ、出発!

    この「ズルズル感」がたまりません!

    アレッチ観光局のナディーンがに聞いておいたおかげで想定ができたのか、さほどバンピー(デコボコ)な感じはしません。真ん中は石やら砂利やらも転がっていますが、その部分を避けて「わだち」っぽくなっているところを走ると、それなりにスムーズに走行できます。

    そして着座位置が低いほどスピード感があるもの。オフロードということもあり、スピードは出ていないですが、かなりスリリングです。

    この崖に向かっていく感じがたまりません!

    カーブなどでズルッとすべるような感触があるのはオフロードならでは! その暴れ馬を乗りこなすような感じがアドベンチャーっぽくて無茶苦茶楽しいです。

    ちなみにブレーキは自転車と同じハンドルのところについていて、係員によると「左右同時に使ってね」とのこと。

    ロープウェイから見えた湖ですね。

    こんなふうにアルプスの景色を楽しみながら進みます。都会では決して味わえないですし、森林限界の上だからこそのこの景色!

    ちなみに係員も最初に説明してくれたのですが、途中で2ヵ所だけ緩やかだけど登り坂になります。

    そのときだけは下車。カートの足を乗せる部分かハンドルを持って引きずって運びます。

    とはいえ2ヵ所ともせいぜい5~10メートルくらいです。

    脇にロープが張られている場所がありました。
    写真で見るよりも結構な坂です。しかも長い。

    というわけでストレートでは無茶苦茶スピードが出ます。

    ストレートでは「石ころ」みたいなものは転がっていないのですが、カラダ全体に伝わる路面の感触がやはり舗装道路とは違います。もちろんそれが楽しい!

    でも「カーブ注意」の看板が見えてきたら素直に従って減速しましょう。

    なんたってオフロード。しかも四輪よりも一つ少ない三輪で、制御力は劣りますからね。

    最後には舗装路も!

    そして最後にはアスファルトで固められた舗装路が登場!

    直線もカーブもオフロードとはまた違った感触。ここは多少安心してスピードも出せます。ヒャッホー! 最後に雨がぽつりぽつりと落ちてきましたが、それもまた一興。

    そして返却場所である駅に到着。道中あちこちで写真やビデオを撮っていたので結局20分かかりました。

    この「マウンテンカート」、カーブも直線もあって、オフロードも舗装路もあって、変化に富んでいてむちゃくちゃ楽しいです。トライしてください!

    湖や渓谷、そして「吊り橋」も

    さて今回訪れたアレッチアリーナ(アレッチ地方)には、紹介した「アレッチ氷河」近辺以外にも、景色も難易度も様々なハイキングコースがあります。

    そしていくつかの吊り橋も有名なのだとか。その中で最もアクセスしやすいのはフルガンゲン(Furgangen。ドイツ語だとuの上に点々がつくのですが文字化けの可能性があるので英字で表記)という鉄道駅のすぐそばにあるもの。

    長さ280メートルで、高さは92メートル、幅は140センチメートルとなかなか立派です。
    下を見るとビビります。
    ある村の古い家の軒下には石でできた円盤みたいなものが。

    たぶん「ネズミ返し」なのでしょうね。こんなふうに「里歩き」も発見があって楽しかったです。

    というわけでスイス旅も今回が最終回。わずかな時間の滞在だったのでチャレンジしたアクティビティの数も限られていました。でもやってみたいことがまだまだたくさんあって…絶対にまた来ます!

    スイスは癖になるっ!

    【柳沢有紀夫の世界は愉快!】シリーズはこちら

    スイス政府観光局
    https://www.myswiss.jp

    アレッチアリーナ(「アレッチ地方」の公式紹介ページ。英語)
    https://www.aletscharena.ch/en

    アレッチアリーナのマウンテンカートのページ(英語)
    https://www.aletscharena.ch/en/planning-booking/offers-experiences/mountain-carts

    柳沢有紀夫さん

    オーストラリア在住ライター (海外書き人クラブ)

    1999年からオーストラリア・ブリスベン在住に在住。オーストラリア関連の書籍以外にも『値段から世界が見える!』(朝日新書)、『ニッポン人はホントに「世界の嫌われ者」なのか?』(新潮文庫)、『日本語でどづぞ』(中経の文庫)、『世界ノ怖イ話』(角川つばさ文庫)など著作も多数。世界100ヵ国以上の現地在住日本人ライターの組織「海外書き人クラブ」のお世話係

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