
①シロギスのちょい投げ釣り
シロギスのちょい投げは初心者でも楽しめる簡単さと手軽さ、そして味の良さが魅力です。ちょい投げというのは、本来キャスト(仕掛けやルアーを投げること)の距離を競う競技にもなるほどの投げ釣りを誰でも楽しめるように、オモリの重さや仕掛けを簡略化した釣りです。
もともと持っているルアーロッドでも挑戦できるうえ、安価なちょい投げセットも販売されています。釣りのポイントはアクセスしやすく安全な砂浜が多いため、家族で楽しめるファミリーフィッシングの代表格といえます。
ターゲットのシロギスは天ぷらの種としては定番で、揚げたてのホクホクした食感と旨味はたまりません。
②キジハタのルアーフィッシング
キジハタは根魚と呼ばれる海底の岩礁帯に潜む魚の一種で、磯場でルアーで狙う釣りをロックフィッシュルアーゲームと呼び、近年では夏のルアーフィッシングの定番となっています。
柔らかい素材であるソフトルアーに専用のオモリとハリを取り付け、海底に沈めたのち上下に動かして魚を誘いだす釣り方が基本となります。
ロッドやリールも専用品が発売されていますが、シーバスを狙うルアー用タックルや、小型回遊魚を狙うライトショアジギングタックルがあれば十分代用可能なので、比較的簡単に挑戦できます。
キジハタなどの根魚は海底の岩礁帯でヒットすることが多いうえ、ヒット直後に岩場に潜ろうとします。岩にラインが擦れて切れないように、魚を掛けた直後は油断を許さないスリリングなファイト(やり取り)が待ち受けるため、他のルアーフィッシングの経験者でも大変楽しめる釣りです。
磯場ではしっかりしたフローティングベストやスパイクシューズなどの装備が必要になり、十分な注意をしながら釣りを楽しみましょう。また、私が住む北陸ではキジハタが主なターゲットですが、他にもアカハタやオオモンハタなど多様な根魚が日本各地で狙うことができ、アイナメやソイといった魚を狙って真冬でも楽しむことができます。
③渓流釣り

初夏に最盛期を迎えるのが、美しい渓流魚と日常にはない景観が魅力の渓流釣りです。渓流魚は私がよく楽しむルアーに加えて、フライや餌釣りなどあらゆる釣り方があります。緑に包まれる初夏の渓流域の景観はまさに別世界。水辺と木陰の清涼感は夏の暑さを忘れるほどです。
また、渓流魚をルアーで狙う楽しみはなんといっても魚の反応が素直ということです。「そこに居そう」というスポットに上手くルアーをキャストできればすぐに食いついてきたり、ルアーを追って釣り人の目の前まで泳いでくる姿が見えたりと、面白いように魚の反応を楽しむことができます。
そして渓流魚は夏にかけて体色が鮮やかになり、釣りあげて手に抱えた美しさは息をのむほどです。景観も渓流魚も美しさの最盛期を迎える初夏に、渓流釣りを楽しんでみてはいかがでしょうか。
④鮎の友釣り

日本の夏の釣りといえば、鮎の友釣り。餌やルアーではなく、鮎が持つ縄張り意識を利用し、生きたオトリ鮎を操作して他の鮎を引っかけるように釣る友釣りは他に類を見ない特殊な釣りです。友釣りの魅力や奥深さはひと言ではとても表せませんが、釣りそのものの面白さに加えて真夏に川に立つ清涼感も魅力のひとつです。夏は友釣りしかしないという釣り人も多く、一度ハマると一生抜け出せない釣りともいわれています。
友釣りは釣り方や仕掛けの複雑さから初心者には難しい釣りと捉えられがちですが、決してそんなことはありません。他の釣りとは勝手が違うため、長年釣りをしてきたベテランでも初心者としてのスタートとなります。ぜひ臆することなく友釣りの世界に飛び込んでみてはいかがでしょうか。
釣りで夏を満喫しよう!
今回紹介した釣り以外にも、多くの釣りが夏にシーズンを迎えます。河川での釣りは暑さを忘れるほど涼しいこともあり、砂浜や磯では夏の暑さを気持ちよく体験できます。夏の釣りを満喫しに出かけてみてはいかがでしょうか。