6000年以上前から人が住んでいた!? アメリカ・ユタ州のグレートソルト湖に浮かぶ島をドライブ探検 | 海外の旅 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

海外の旅

2025.02.10

6000年以上前から人が住んでいた!? アメリカ・ユタ州のグレートソルト湖に浮かぶ島をドライブ探検

6000年以上前から人が住んでいた!? アメリカ・ユタ州のグレートソルト湖に浮かぶ島をドライブ探検
冬の静けさに包まれた、絶景が広がるアメリカ・ユタ州のアウトドアスポット「アンテロープ島」。一年を通して利用できる、外遊び好きにはたまらない州立公園です。

以前動物ドッキリクイズでご紹介した、アメリカバイソンがいるこの島へ、氷点下の中ドライブとビーチ散策を楽しんできました。

穏やかでおとなしそうだけど…アメリカバイソンってどんな動物?【動物ドッキリクイズ・その6】

グレートソルト湖最大の島でゆったりと流れる時間

アンテロープ島とは?

ユタ州ソルトレイクシティ国際空港から、車でおよそ1時間40分。グレートソルト湖(大塩湖)に浮かぶ最大の島「アンテロープ島」は、気軽に自然を楽しめる絶好の場所です。

公園のパンフレットによると、出土品からこの島には、6000年以上も前から人が住んでいたことがわかっているそうです。

四季を通して異なる表情を見せてくれる場所ですが、とくに真っ白な雪に覆われた冬の景色は、息をのむ美しさ。キャンプやハイキング、マウンテンバイクや乗馬まで楽しめるうえ、野生動物や星空観察までできるぜいたくな島なのです!

まるで異世界に迷い込んだような真っ白な絶景を、BE-PAL読者のみなさんへお届けしたかったのですが、雪はまったくなし…。白いのは島から見える山頂と、凍った塩湖の沿岸部分だけ。でも、それがまた外遊びのおもしろいところ。

自然はいつも予想通りには行かないからこそ、発見があるのですよね!どんなコンディションでも、アウトドアは最高の遊び場です。冬空の下、雪のない平原がゴールドの光をまとっているようで癒されました。

前方に見えるのはアンテロープ島州立公園入り口。

アメリカの国立公園や州立公園には、スタッフがいる「料金所」があって、ここで入園料を払います。今ではクレジットカードを使える公園も多くて便利。園内の地図も無料でもらえます。

スタッフが常駐する料金所。2025年1月現在、車一台につき(8人まで)15米ドル(1ドル150円で計算すると、日本円で2250円)でした。ちなみに公園を出るときは、止まらずにそのままゆっくりスルーでOK。

ユタ州にはマイティ5と呼ばれる、世界的にも有名な国立公園が5つあり、州立公園はその陰に隠れてしまいがちです。それが私たち夫婦にとっては好都合で(笑)、アンテロープ島は知る人ぞ知る穴場的存在。だったのですが…パンデミック後あたりから、世界中から観光客が訪れて混雑するまでに変化しました。

だからこそ、静かな絶景をぞんぶんに楽しみたい人にとっては、冬場はチャンスなのです!もちろん防寒対策は必須です。冬ならではの澄んだ空気の中、乾燥した景色とはまた違う神秘的な表情を見せてくれる島。

ちなみに夏は、ハエの一種の虫たちが大集合!大群で追いかけて来るので注意が必要です。口にも入ってきてにぎやかですが、これも夏の風物詩と思って楽しんでくださいね。いや、無理かな…。

グレートソルト湖の間を走る一本道

街と島をつなぐのは、湖上を走る約11キロメートルの一本道「コーズウェイ(Causeway)」です。シラキュースという街からのびる、島への細長い道路を走りながら見る両側の湖面は、まるで巨大な鏡のよう。太陽が差し込むと周囲が一瞬にして輝きます。

その美しさに見とれて、ついスピードを緩める前方の車があるので、訪れる際は注意してくださいね。

コーズウェイを走行中に見るグレートソルト湖。

湖面の一本道を渡り切ると、島を象徴するアメリカバイソンの銅像と「アンテロープ島州立公園」と書かれた看板が見えます。

なんども訪れている場所ですが、まずはビジターセンター(案内所)へ行くのが私たち夫婦の習慣。ショッピングはしないのにお土産屋さんをのぞいたり、トイレに寄ったり。一番の楽しみは、ビジターセンターから一望できる、通って来たコーズウェイの景色なのです!

アンテロープ島州立公園入口の看板。

2024年夏に起きた山火事で、低木や草が燃えた跡。丘の頂上に見えるのはビジターセンター。

工事中で進入禁止になっていたビジターセンター。

と、ここで初めてビジターセンターが拡張工事中で閉まっていることに気づいた夫婦…。地元のニュースで知っていたはずなのに、すっかり忘れていました。

BE-PAL読者のみなさんへぜひ見せたかった、先述したコーズウェイの絶景はこちらです。

ビジターセンターから一望するコーズウェイの壮大な景観。(2016年12月撮影)

四輪駆動車でも動けなくなる島の砂の秘密

予定を変更して、この先にある新しくなったキャンプ場の下見と、ビーチを歩くことにしました。というより、ビジターセンターでトイレに入れなかったので、トイレを探しながらドライブしていたというのが本当の理由(笑)。

ドライブしながら道路沿いに見るアメリカバイソン。静かに車内から見るのが園内でのマナー。

ちなみに、園内には16のトレイルがあります。もしトレッキング中にアメリカバイソンを見かけたら、ゆっくり歩きながら100ヤード(およそ91メートル)の距離を保つようにと、公園の公式サイトには書かれています。

トレイルヘッドには簡易トイレが多い中、ビーチ沿いやキャンプ場近くには、こうしたシャワールームも兼ねた水洗トイレがあり安心。

冬の冷たい風が容赦なく吹く中、20分ほどビーチを散策。水量がかなり減っているのが分かる。

グレートソルト湖名物の丸いツルツルした砂。

グレートソルト湖の砂は、ふつうの砂浜の砂とちがい、丸みを帯びた小さな粒が集まってできています。鉱物の粒や塩水エビのうんちがアラゴナイトに覆われて形成されたものだとか。

表面がツルツルしているので、タイヤが砂にハマってしまうと、四輪駆動でも絶対に抜け出せないそうです。自信満々に運転技術を試そうと、砂浜に入らないようにしてくださいね!筆者の夫がしそうでヒヤヒヤでした(笑)。

遠くに見えるのは新しくなったキャンプ場。

以前はなかったRV用の電気・水道設備も完備され快適に過ごせそう。

下水処理はダンプ・ステーションと呼ばれるRV専用の場所で。

ちなみにアメリカでは、「キャンピングカー」という言葉は使わず「RV」という表現が一般的です。RVはRecreational Vehicleの頭文字で、レクリエーション用の車両という意味。

RVは「移動しながら生活できる車両」全体をさす総称なので、キャンピングカーのほかに、けん引するトラベルトレーラーや、小型のバンライフ用車両も含まれます。

地元のカップルに人気のデートコース

最後に、筆者おすすめの撮影スポットをご紹介しますね!「バッファロー・ポイント」と呼ばれるピクニックエリアです。秋になるとプロの写真家といっしょに、クリスマスカード用の家族写真や、学校の卒業写真を撮影する人たちをよく見かけます。若いカップルのデートコースとしても人気の場所です。

アンテロープ島全体の面積は東京ドームのおよそ2300個分!今回ご紹介できたのは地図の一番上部分のほんのわずか。

暖かい日のサンセットの時間帯には、プロの写真家やカップルでにぎわうピクニックエリア。

さすがに寒すぎてだれも居ない…。

ユタ州の自然を撮った写真を友人や家族に見せると、「まるで絵みたいだね!」といわれることがあります。とくに山々は実際にその場にいても、絵のように見えます。

理由のひとつに、独特な地質や大気中の湿度が影響しているともいわれていますが、太陽の光が当たると山肌の凹凸が強調されて、陰影が際立つからかもしれません。

ピクニックエリアからの絶景。遠くに見える山がまるで絵のよう。

時間を忘れて眺めていられる癒しの風景。

広大な塩湖に浮かぶ「アンテロープ島」。ここでは肩の力を抜いて、ありのままの自分でいられる時間が流れているように感じます。

アンテロープ島州立公園の公式サイト
4528 West 1700 South Syracuse, Utah 84075
https://stateparks.utah.gov/parks/antelope-island/

私が書きました!
アメリカ・ユタ州ライター
トロリオ牧

2001年渡米、ユタ州ウチナー民間大使。パンデミックをきっかけに「いつ死んでもOK!な生き方」を意識するようになり、17年間務めたアメリカ政府の仕事を2023年に辞職。現在はNHKラジオ出演や日本のWebメディア執筆など幅広く活動中。編著に電子書籍『型の中に答えはある』がある。夫婦でRVキャンプを楽しむのが最高の癒し時間。世界100ヵ国以上の現地在住日本人ライターの組織「海外書き人クラブ」会員。「海外書き人クラブアウォーズ2025」最優秀新人賞受賞

NEW ARTICLES

『 海外の旅 』新着編集部記事

アメリカのモアブに残る遠い昔の痕跡。荒野の岩絵「ペトログリフ」が語りかけるものとは?

2026.02.18

アリゾナ・カリフォルニア州境にある「何もない」町【100周年を迎えるルート66の点と線・その7】

2026.02.18

冬のドイツ北部、バルト海沿岸でビーチ・ウォーキング!夏の人気リゾート地のオフシーズンの味わいとは!?

2026.02.13

高地トレーニングと大自然のゲートシティ——アリゾナ州フラッグスタッフ【100周年を迎えるルート66の点と線・その6】

2026.01.24

シマ模様はみんな同じ!? 絶滅危惧種もいるシマウマの見分け方とは?

2026.01.22

風景と文化の交差点——ニューメキシコ州アルバカーキ【100周年を迎えるルート66の点と線・その5】

2026.01.20

歴史と文化が交錯する街——オクラホマ州タルサ【100周年を迎えるルート66の点と線・その4】

2026.01.19

アラビア砂漠の「遊牧民キャンプ」のあと○○に行ってみた!

2026.01.12

垂直落差1,131m!サウジアラビア・リヤドで「世界の縁」まで行ってきた

2026.01.09