子供と一緒に楽しめる!スイス”ピラトゥス山”にある、1890年創業の山岳ホテルの素晴らしすぎる絶景 | 海外の旅 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
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    2021.06.05

    子供と一緒に楽しめる!スイス”ピラトゥス山”にある、1890年創業の山岳ホテルの素晴らしすぎる絶景

    一番左の高い山がアイガーとユングフラウ。

    アイガーの絶景広がる2070mの展望台

    どこにも出かける予定のない春休みであったが、思い立って気分転換のため、ルツェルンに近いピラトゥス山頂の山岳ホテルに1泊することに。晴れの日を狙って行くとこれが大当たり!

    目の前に広がるユングフラウエリアの絶景に大興奮。アルプス三大北壁のひとつでもあるスイスの名峰3970mのアイガー。近くで見たときの大迫力とは異なる、遠くから見る趣ある眺めもまた素晴らしい。

    高山に生息するキバシガラスも日向ぼっこを楽しんでいた。

    岩が切り立った山頂を目指して。

    ピラトゥス山頂を目指す2通りの行き方

    ひとつ目の行き方は、アルプナッハシュタートから乗車する世界最急勾配の歯車式鉄道(最大傾斜48%)を利用する方法だ。森を抜けて、森林限界をこえると険しい岩の間を登っていくアトラクションのような鉄道の旅。

    しかし、上記の鉄道は積雪による運休時期だったので、今回はふたつ目の行き方を選択した。山の北側のクリエンスからゴンドラリフトとロープウェイで移動。途中駅のフレックミュンテックから山頂までは、2015年にリニューアルした「ドラゴン・ライド」と呼ばれる新型ロープウェイに乗車する。大型窓に囲まれた展望キャビンからは、ルツェルンの町や湖など、素晴らしいアルプスの眺望が楽しめる。

    円柱の建物がホテル・ベルビュー。

    山頂にはホテルが2軒も!

    フレックミュンテック駅に着くと、ちょうどロープウェイの「ドラゴン・ライド」が到着。それに乗り込んで山頂のピラトゥス・クルム駅へ。

    山頂駅には1890年に建てられた「ホテル・ピラトゥス・クルム」と「ホテル・ベルビュー」の2軒の山岳ホテルがある。

    部屋にはドラゴンの絵が描かれている。

    ドラゴンがシンボル

    今回はホテル・ベルビューに宿泊。標高2070mでこの快適さ。シャワーやトイレも部屋に完備。さすがスイス!個人的にはお湯を沸かす小さなポットがあるのがグッド。

    ピラトゥスの名前はイエスを処刑したとされる古代ローマの司令官、ポンティウス・ピラトゥス(ピラト)に由来している。ここにはピラトゥスの亡霊がたどり着いたという伝説がある。そのため、中世にはこの山に登ることが禁じられていた時期もあったそうだ。大昔この岩山に竜が住んでいたという別の伝説もあり、ドラゴンがホテルのシンボルマークとなっている。娘はドラゴンのぬいぐるみを買ってもらって大喜び。

    部屋の窓からの絶景。

    なんて贅沢な景色と時間なのだろうと、窓を開けて深呼吸。奥に見えるのがもうひとつの山岳ホテル、”ホテル・ピラトゥス・クルム”。

    ホテルのテラスで太陽と景色を楽しむ人々。

    創業1890年の由緒あるホテル・ピラトゥス・クルム

    ホテル・ピラトゥス・クルムは、歴史的建造物に認定されている。緑の雨戸が印象的だ。

    ホテル・ベルビューとホテル・ピラトゥス・クルムは地下で繋がっており、そこではドラゴンが映し出されるプロジェクターが上映されていた。簡単なゲームもでき子供たちは大はしゃぎ!

    右上の十字架がある場所が展望台。そこを目指して階段を上る。

    さらなる絶景を求めて展望台へ!

    ホテル近くにある展望台までは、ゆっくりと上ればあっという間。雪は解けていたので、子供達も一緒に上った。

    展望台からの絶景。息をのむ美しさだ。

    展望台からは、右手のユングフラウ、アイガーから、左手のティトリスまでを一望に!午後になると、下からアイゼンを履いて自力で登ってくる登山者を数人見かけた。歯車式鉄道はこちら側から登ってくる。

    左手の雪の下から始まるトンネルがある。右手の岩の穴に向かって通っている。日陰は凍っている場所もあるので要注意。

    トンネルの中は冷える。そして、トンネルの穴からはルツェルン湖と街の絶景を望む。

    趣ある山のホテルで楽しむ食事は?

    天井が高く明るい空間。

    今回の宿泊はホテル・ベルビューであったが、夕食と朝食の会場はホテル・ピラトゥス・クルムのレストランで。シャンデリアのライトがシンプルで素敵だった。ついつい標高2070mということを忘れてしまう。

    古都ルツェルンの奥にそびえる岩山から望むアルプスの眺望は、英国のヴィクトリア女王やスペインのカルロス王など王侯貴族をはじめ、音楽家リヒャルト・ワーグナーなど多くの有名人に愛されてきたそうだ。

    まずは前菜から。

    豪華な夕食に大満足!

    この日の前菜は、フムスとパルメザンチーズ。赤かぶのビーツの酸味が合う。子供達が飽きないようにと、ホテルの方が塗り絵とクレヨンをプレゼントしてくれた。

    続いて、春のサラダが。

    マッシュルームと酢漬けのクルトンのパンのサラダ。アボカドがたっぷり。

    濃厚なスープ。

    ほうれん草と旬のベアラオホ(行者にんにくのような植物)のスープ。

    メインは魚を選択。

    メインは、スズキと旬のアスパラやジャガイモのペースト。子供のメインはボロネーゼのパスタ。

    デザートは、チーズとドライフルーツの盛り合わせをチョイス。

    お腹がいっぱいになってしまったので、デザートはチーズに。充実のディナーをゆっくりと楽しんだ。

    帰りの寄り道もまた楽しい

    遊具が整ったクリエンセレッグの公園。

    帰りは途中駅のクリエンセレッグで下車し、公園でたっぷり遊んだ。写真左上に見える小屋はレストラン。揚げたてのポテトとアイスで休憩。公園の真ん中にはバーベキュースペースもあり、そこではソーセージや肉を持参して焼いている家族で賑わっていた。

    子供が小さくてもファミリーに優しい施設がたくさんあるのがスイスの山岳観光地。でもいつかは子供なしで下から登ってみたいと思う。

    ピラトゥスの情報はこちらで

    https://www.myswitzerland.com/ja/destinations/pilatus/
    https://www.pilatus.ch/en/discover/hotels/pilatus-kulm-hotels ※こちらは英語です

    私が書きました!
    日本山岳ガイド協会認定登山ガイド&スキーガイド・ヨガ講師
    西村志津
    スイス在住、2児の母。スイスの山岳観光地やアクティビティ、ギア、トレンド、文化をお伝えします!ヨガを通して心と体のメンテナンス方法もお届けし、より快適な山行のお手伝いができれば嬉しいです。美味しいものとカフェ巡りが好き。スイスと日本の架け橋となる活動に努める。オンラインにて「スイスツアー」や「登山者のためのヨガ」を発信中! instagram@seas_yoga_hiking_skiing

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