サーバーから注がれたビールをテイクアウト?宅飲みでお気に入りのビアパブをサポートしよう | ニュース 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
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    2020.04.28 腰山雅大

    私が書きました!
    CX / BMXアスリート
    腰山雅大
    自転車歴20年の社会人アスリート。BMXパーク競技を経て泥の中をレースするシクロクロスへ参戦、ボーダーレスな自転車競技活動を続けている。All-City Cyclesの本国契約ライダーとして国内トップカテゴリーを走る一方、本職では自動車整備業に従事。乗り物のほかコーヒー、銭湯、カメラにアウトドアなど、趣味は常に多彩でオーバーフロー気味。https://www.instagram.com/vhlg/

    購入したビール。専用のペットボトルに注いでもらったものをその日にいただく

    社会的な自粛ムードの最中、クラフトビールシーンではタップから注がれたビールを持ち帰ることが話題となっている。グラウラーに入れたビールを買って帰ることで、ローカルのビアパブをサポートすることができるという。これは、どういうことだろう?真相を探ってみた。

    クラフトビールの活路を探る

    従来はビアパブとして営業し、店内のみで飲食可能だった店も、店頭での小売販売が認められることとなった

    政府の緊急事態宣言から数日後、国税庁から「期限付酒類小売業免許」について発表があり、酒類の持ち帰り用販売を希望する飲食店に対して、期限付きで店頭での小売販売を認めることとなった。

    従来、小売の免許がない店では、提供されるお酒はその店の中で飲むことがルールだった。しかし、この期限付きの免許を取得した店で買い、それを持ち帰って自宅で飲めるようになった。

    特筆すべきは、既に缶や瓶に詰められてパッケージ化された商品だけではなく、開封済みのものもOKということ。サーバーに繋がった生ビールなどの酒類も容器に入れて持ち帰れるのだ。

    私が個人的に愛して止まないクラフトビールについていえば、瓶や缶で買って帰ってもよし、タップから注がれるお気に入りの銘柄を量り売りで持って帰ってもよし、ということだ。クラフトビールを提供する多くの店は瓶や缶だけでなく、サーバーに繋いで提供する樽で仕入れている。樽入りのクラフトビールは、これまでその場で飲んでもらう以外消費のしようがなかった。ゆえに、この樽ビールを卸している国内のブルワリーや海外製品の輸入代理店なども、この時期、多くの在庫を抱えることとなっていた。今回の規制緩和により、埋もれかけていたクラフトビールの活路となることを願って止まない。

    専用容器でビールを持ち帰ろう

    CRAFT BEER BASE代表の谷和(たに あい)さんと、ガラス製のグラウラー

    ではどのように注がれたビールを持ち帰れば良いか?じつは、ビールを美味しいまま持ち帰るために作られた専用の容器があり、これは「グラウラー」と呼ばれている。ガラス瓶のもの、簡易なプラスチックのもの、金属製で魔法瓶のようになっているものがある。

    瓶タイプのものは、しっかり密封でき、これはブルワリーで売っていたり、最近ではネット通販でもよく見かけるようになった。保冷性については、魔法瓶タイプのものには勝てないが、冷蔵庫に入れてそのまま保冷できる利点がある。見た目やプリントされたロゴがかわいいグラウラーも多く、所有欲をくすぐられる。

    金属製の魔法瓶タイプのものは、真空断熱構造になっていて、保温性・保冷性に優れている。アウトドアブランドでは、Hydro Flaskなどがグラウラーを発売している。私も毎日水筒代わりに使っているが、いつまで経ってもぬるくならないことにとても驚いた。

    いずれにしてもビールという飲み物は開封したり、樽から注いだ時点で劣化が始まる。なるべく劣化しないように、なみなみに注ぐ必要があるうえ、うっかり暖かい場所に放置した場合、炭酸専用の容器でなければ内圧が上がり爆発する恐れもある。内容量も含めて、専用品を購入するのが吉だろう。

    大阪クラフトビールパブの現状は?

    大阪は梅田に位置するCRAFT BEER BASEさん

    さて、現場は実際にどのような状況になっているのだろうか。大阪で5店舗を運営するCRAFT BEER BASEの谷代表にお話をお聞きした。

    ビアパブとしては致命的な時短営業を強いられているが、社会情勢に合わせた営業スタイルで対応をされている

    <5店舗あるお店は今どのような状況になっていますか?>

    元々5店舗で営業していましたが、現在営業をしているのは3店舗のみです。そのうち2店舗は持ち帰り販売のみ。百貨店内に常設している店舗も店頭販売スタッフは立っておらず、百貨店の販売員さんに任せる形になっていて、3店舗とも条件付き営業という形になっています。

    飲食そのものが時間制限されているうえ、クラフトビールは不要不急ともいえます。ですが、私たちとしてはお客様もスタッフも守らないといけない、ということで営業形態については悩みました。大阪でもクラフトビール店の中では「老舗」と呼ばれるようになってきましたので、その名に恥じないよう、誠実に営業したいと努力しています。

    右側の冷蔵庫にラインナップされているのがオリジナルのクラフトビール。急遽、ボトリングマシンを自分たちで作り上げ、瓶詰めし持ち帰りに対応した

    <具体的に店舗ではどのような売り方をされていますか?>

    4月27日現在、お持ち帰りのみで、店舗で飲んでいただくことはできません。世の中の状況に併せて、営業スタイルは適宜変更します。でも、今は家で楽しんでいただくのが一番ということで、店舗での小売、インターネット販売にも力を入れています。

    また弊社では仕入れのほか、自分たちの醸造所でビールを作っていますが、樽生でビールが出荷されにくくなったため、急遽ボトリングマシン(ビールを瓶に詰める装置)を自分たちで作りました。みんで頑張って詰めて、みんなで頑張って売っています。

    まずはボトル内を二酸化炭素で充満させ、酸素が含まれる空気と置換する。二酸化炭素は比重が高く容器の底へ沈む点を利用している

    通常のタップにホースを繋ぎ、底からビールを注ぐ。満タン近くまでいったところでキャップをして完成だ

    またタップに繋がったビールも専用容器に注いで販売しています。お客様にご用意いただいた容器のほか、炭酸専用の500mlペットボトルを店舗で用意し、その場で詰めて販売しています。ビールを詰めるときは酸素が大敵ですので、先に容器内を二酸化炭素で埋めて酸素を置換させます(酸素を抜く)。そのうえで、ビールを下から満たしていきます。詳しい注ぎ方については、「#ビールで明日を幸せに」(*1) と「リカーショップナイトオウル」さんとのコラボで動画を公開しています。

    <量り売りをしてもらう場合に注意して欲しいこと>

    持ち帰ったあとは、できる限りその日に飲んで頂くことで、美味しさを保ちながらお楽しみいただけます。なにせ、樽生を注ぎ変えて持ち帰るわけですので、一度にたくさん購入せず、まめに「今日の晩酌を樽生で楽しむ」程度の量をお求めになるのがベストです。

    クラフトビールの飲み手が生活圏で飲んで地元のビアパブ・醸造所を応援する活動は、SNSのハッシュタグ「#ビールで明日を幸せに。」を付けて各地から発信されている。ぜひ広がるこの様子をチェックしてほしい

    (*1)「#ビールで明日を幸せに。」は、日本に深くクラフトビールが定着することを目的とした谷氏が企画したチャリティプロジェクト

    終わりに

    この時勢の中、多くの方が生活を部分的に我慢している。不要不急が求められるなか、少しでも気持ちを落ち着かせたり、安らいだりできるもののひとつとして、クラフトビールのおうち飲みが普及すれば幸いだ。またこの状況が落ち着いたときに、キャンプやアウトドアなどでグラウラーに入れた美味しいビールを外でいただけることをとても楽しみにしている。

    <取材協力>

    CRAFT BEER BASE

    住所 :大阪府大阪市北区大淀南1-2-11
    電話番号:06-6131-7015
    https://craftbeerbase.com/
    営業時間:平日15:00-20:00 / 土日祝12:00-20:00
    定休日 :火曜日(臨時休業)
    ※2020年4月27日現在の営業形態です。諸事情により変更になる場合がありますので、お出かけ前に、WEBサイト、または電話でご確認ください。

    大阪駅・梅田駅近くにあるボトルショップ&ビアバー CRAFT BEER BASE

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