自然のなかで過ごすキャンプは、都会と違って夜空がきれい。周囲に家や街灯がなく真っ暗なので、月や星がよく見えます。もちろん、雲が多かったりガスがかかっていたり、状況によっては何も見えないこともありますが、それでも都会に比べて夜空がきれいに見える可能性が高いです。
ランタンの灯りを暗めにして、夜空を見上げてみませんか
肉眼で見ても「きれい」と思う星空は、双眼鏡や望遠鏡で見ると桁違いの美しさにただただ感動します。大小さまざまな星が、まるで無数に散らばる宝石のよう。大きく、長さもある望遠鏡をキャンプ場まで持ってくるのは大変ですが、双眼鏡ならギアボックスの中にも収まるサイズで持ち運びが容易です。
「双眼鏡ってバードウォッチングとかで日中使うものじゃないの?」「天体観測もできるの?」という質問はよくある話。天体望遠鏡や双眼鏡、顕微鏡などの総合光学機器メーカー、ビクセン(Vixen)では、星を観るためだけに作られた双眼鏡を発売していたりするほど。双眼鏡は日中の使用だけでなく、夜の天体観測にも向いているんです。
マルチに使える双眼鏡の入門機! 明るさ十分で天体観測もいける!
BE-PAL スタッフ早坂が愛用しているのがビクセンの「Vixen 双眼鏡 アスコット ZR7×50WP」です。天体観測の入門用としてもオススメの双眼鏡です。
このアスコット ZR7×50WPは同シリーズのなかでも最大の明るさを誇り、暗い場所での使用を得意としています。倍率は7倍、対物レンズの口径が50mmです(製品名の7×50はこの数値を指します)。この他、アウトドアユースでの使用を考えられた防水仕様(製品名のWP※Water Proof)もうれしいポイント。アウトドアフィールドでタフに使える双眼鏡です。
ただし、1,015gと双眼鏡のなかでは重く、手で長時間持ち続けているのは少々大変です。それを解決するのがカメラ用の三脚。アスコット ZR7×50WPは三脚に取り付けるための取り付け穴があります。そこに、別売りのビノホルダー(三脚に固定するためのアクセサリー)を使用して三脚にセットします。
オプションパーツで三脚に取り付けらます
ビノホルダーをセットすると、三脚で固定した状態で双眼鏡を使用できます。これさえあれば、「手がプルプルしてきた…」ということもありません。天体観測など、長時間同じ場所を見るなら(見上げるなら)、ビノホルダーは必須アイテムです。
メガネをしたまま利用できます
背面にネックストラップを通すこともできます。また、接眼レンズ部分に17.0mmアイレリーフがあるので、メガネを付けたまま使用可能です(メガネ着用時はアイレリーフを出して使います)。
マルチユースにつかえて、価格帯も“ちょうどいい”んです
天体観測入門用に紹介しましたが、風景や野鳥、劇にコンサートだってもちろんOK。メーカー公式サイトでは警備での使用もおすすめしています。
これだけマルチに使えて、メーカー小売希望価格は25,000円(税別)。オンラインストアなどでは2万円以下で販売されていることが多いのも魅力です(2020年4月調べ)。
キャンプの夜は焚き火も良いですが、満天の星が出ているときには天体観測などいかがですか。最近ではスマートフォンのアプリでも星座表があるので、双眼鏡を覗きながら星座の形をたどることができます。
望遠鏡のようにカメラをセットして撮影することはできませんが、両目で見る双眼鏡は天の川などが視界全体に広がってとてもきれいです。
2009年の朝霧JAMで、ビクセンブースが星空観察のワークショップを行なっていて、実際に使ってみれたのがこの双眼鏡を選んだ決め手。その場でビクセンのスタッフの人に相談しながら、自分のスタイルに合うものを見つけることができました。ビクセンの公式サイトでは、星空観望会をはじめとする様々なイベントの案内がありますので、購入前に試してみたい人は要チェックです。
カメラ好きなら双眼鏡で撮りたい被写体のおおよその位置を確認して、デジカメに望遠レンズを付けて撮影〜という流れも楽しいですよ(写真は2020年4月のスーパームーン)。ファインダーの狭さをカバーできます。
SPEC:
倍率:7倍
対物レンズ有効径:50mm
プリズム材質:BaK4
コーティング:PFMコート
実視界:6.4度
見掛視界:44.8度
1000m先視界:112m
ひとみ径:7.1mm
明るさ:50.4
アイレリーフ:17.0mm
至近距離:約9m
眼幅:約59-72mm
サイズ:17.0×18.8×6.3cm
重さ:1,015g
三脚取付可(ビノホルダーH または ビノホルダーMH使用)
防水仕様
ソフトケース、ストラップ付き
Vixen 双眼鏡 アスコット ZR7×50WP | ビクセン Vixen
https://www.vixen.co.jp/product/1562_07/
※構成、文、写真、買った人/早坂英之