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    2025.05.17

    キャンピングトレーラーを手に入れるなら、フランスの名門に特注した「エメロード376」がおすすめな理由

    キャンピングトレーラーを手に入れるなら、フランスの名門に特注した「エメロード376」がおすすめな理由
    キャンピングカーの達人、伴隆之が注目モデルをレビュー! 今回はバカンスを楽しむ欧州ブランドならではの、魅力あふれるキャンピングトレーラーを紹介する。

    キャンピングカーの達人、伴 隆之のニューモデルレビュー

    フランスの名門ビルダー「トリガノ」に特注した日本専用モデル

    先日、インディアナ・RVの物語を紹介しましたが、今回はそんな同社が取り扱うニューモデル「エメロード376」を細かく見ていきたいと思います。

    INDIANA RV「Emeraude376」。全長×全幅×全高:5400×2100×2580mm、就寝定員:4~5人。

    このエメロード(フランス語でエメラルドの意味)は、インディアナ・RVがフランスの名門ビルダー「トリガノ社」に特注して製造される日本専用モデル。とその前に、トリガノ社について簡単に説明しましょう。

    トリガノ社は1935年にトリガノ家として繊維の販売を行っていました。フランスでは’36年より有給休暇制度が導入され、余暇を過ごすためのキャンプが普及していきました。そんなこともあり、トリガノ家はテント用のキャンバス生地をメーカーに供給していきます。その後、’45年にはキャンプ用品やスポーツ用品を販売する「トリガノ社」を設立します。

    そんなトリガノ社がキャンピングトレーラー事業に参入したのが’71年のことで、’84年には自走式キャンピングカーの製造も開始。現在はトリガノブランド以外にもアドリアモービル(スロベニア)やキャラベルエア(フランス)なども傘下に置く、ヨーロッパの大手ビルダーとして世界中に知られています。

    けん引免許不要でコンパクトなボディサイズ

    そんなトリガノ社のエメロードシリーズはフランス国内専用モデルとして開発・販売されていたのですが、インディアナ・RVにより日本へ輸入が決定されたのが2009年のこと。

    エメロード376は2010年に登場し、当初はエメロード370というモデル名で日本専用の特注モデルとして製造され、’11年から376へと名称が変わりました。エメロード376は日本導入からすでに15年ものロングセラーモデル。

    この間にメーカーによるブラッシュアップは数回行われていますが、今回の大幅なマイナーチェンジに合わせ、じっくりと見ていくことにしましょう。

    けん引免許不要なコンパクトボディながらも家族4人でのんびり過ごせる。

    まずはエクステリアから。ボディサイズはいままでと同じで、全長5.4mに全幅2.1m。車両重量は750kgなのでけん引免許の必要はなく、普通免許でけん引できるのが魅力となっています。今回の一部変更によりリアまわりのデザインが刷新され、今まで以上にメリハリの利いたスタイルになっています。

    見えないところですが、断熱材も一般的に発泡スチロールやフォームスチレン、パイナルフォームと呼ばれる「EPS」ではなく、押し出し発泡ポリスチレンフォーム、スタイロフォームなどと呼ばれる、より断熱性が高い「XPS」素材を採用しており、通年での快適性能を高めています。

    カップル、ファミリーどちらにも使いやすいレイアウト

    エントランスドアは右側で、室内に入ると室内高195cmと高さに余裕がたっぷりあり、コンパクトなボディサイズからは想像できない広さを感じます。エントランス左手にはシングルソファを対面させた2人用の小リビング。正面にはシャワー&トイレルームがあり、通路を右に進むと右手にはキッチン、正面に2人掛けソファが対面になった大リビングとなっています。

    先日の変更により家具やソファ表皮などをはじめ、細部までブラッシュアップ。インテリアの雰囲気はグレーと明るめのウッド調を組み合わせ、シンプルで飽きのこないスタイルにまとめられています。

    室内前方にある大リビング。「VIPハイブリッドII」パッケージには調光式LED間接照明も搭載。
    大リビングは背もたれマットを中央にセットするだけでベッド展開可能。サイズは長さ1920×幅1400mm。
    エントランスから左手、最後部にある小リビングは単座の対面式。アクリル2重窓もあり外の景色を楽しむこともできる。
    こちらも背もたれマットを利用してベッド展開。ベッドサイズは長さ1920×幅750mm。
    上段ベッドは壁側からクルッと台座ごと引き下ろすだけ。サイズは1920×650mm。

    これら大・小2つのリビングを搭載しているのが魅力で、家族4人で過ごすのであれば、大リビングを使い食事や休憩をし、小リビングを2段ベッドに展開しておき、夜などは子どもを先にベッドで寝かしつけて大リビングでは夫婦で水入らずの時間を過ごすこともできます。

    また、カップルでの利用であれば大リビングをベッド展開したままにして、小リビングのほうは食事などに使うなど、家族でもカップルでも状況に応じた使い方ができるようになっています。子どもが巣立つまでは家族仕様のレイアウト、巣立ったらカップル仕様と車両を買い換える必要もありません。

    収納についても大小リビングのソファ下が収納として使えるほか、上部収納庫にワードローブなど、長期旅でも余裕な容量を確保しています。

    衣服の収納に便利なワードローブには、ウインドウクーラーやウインドウエアコン(オプション)を装着することも可能。
    ソファ下は広大な収納スペース。右前方のソファ下は外部扉も付属し外から収納庫へアクセスが可能。

    装備に応じて4つのパッケージをラインナップ

    キッチンキャビネットは上部収納庫を備えるほか、ガラストップ付きの天板なので野菜などを切る際はフタを閉めてその上にまな板を置いて使える設計。
    ガスはLPG(プロパン)ではなく、手に入れやすいカセットガス仕様(全パッケージ)。

    装備面を見ていくと、キッチンキャビネットには天板にガラストップ付きのシンクと3口コンロを内蔵。コンロはLPがスタイプではなくカセットガス供給器を装備し、手に入れやすいカセットガスで調理が可能となっています。給水タンクにはタイヤと折りたたみハンドル付きでキャリーケースのように給水地への往き来もしやすくなっており、冷蔵庫も85Lがキャビネット内に収まっています。

    ほかにも水まわりでいうと、トイレ&シャワールームにはシャワー付き混合水栓洗面台を装備。さらに電気温水器を備えるほか、トイレルームにはポータブルトイレが設置できる設計。

    電装系についても、AC-DCコンバータやバッテリー充電器、105Ah鉛バッテリーなどが標準装備となっており、普通に使うには困らない仕様となっています。

    蛇口兼シャワーの洗面台で床はもちろんシャワーパン仕様。
    オプションでポータブルトイレの設置も可能。

    また装備の違いにより、「スタンダード」「V」「VP」「VIPハイブリッドII」の4つのパッケージを用意しているのもポイント。

    「スタンダード」はバッテリーモニターやフロアカーペットなどが標準装備。「V」はこれらに加えて灯油式FFヒーターと一酸化炭素警報器がプラス。「VP」ではさらにWi-Fi式無線バックカメラやソーラーパネルも装備。そして最上級の「VIPハイブリッドII」だと、1024Whポータブル電源、ラップ式トイレ、調光式LED間接照明、シューズホルダー、セキュリティハンドルなど、安全・快適装備が満載。

    特にVIPハイブリットIIは快適性能の向上だけでなく、鉛バッテリーとポータブル電源といった電源を充電するソーラーパネルにより、防災機能にも力を入れたパッケージ。もしもの停電時でも避難場所として利用できるような仕様になっているのもポイントです。

    105Ah鉛バッテリーは全パッケージに共通した標準装備。
    「VIPハイブリッドII」パッケージには1024Whのポータブル電源も加わり、鉛とリチウムのハイブリッド電源で車内の電気環境をより快適にしてくれる。

    価格はスタンダード:420万6400円/V:448万1400円/VP:469万4800円/VIPハイブリッドII:506万2200円。

    コンパクトでありながらさまざまな使い方に柔軟に対応できるのがエメロード376。けん引免許不要のキャンピングトレーラーを検討している人はチェックしてみてはいかがでしょうか。

    問)インディアナ・RV

    伴 隆之さん

    編集者・ライター

    大学卒業後、自動車専門誌の編集者として勤務し、その後独立。1999年から2年ほどカリフォルニアに住んでいたこともあり、アウトドアと旅が趣味。ニュージーランドでのキャンピングカー旅が特に好きで南北計4回ほど走破。現在は旅やキャンピングカーを中心にアウトドアやオートバイなどの誌面や動画を製作。愛車は1967年式イノチェンティ・ランブレッタと日産エルグランドをベースに自身で製作した車中泊カー。他誌にて全国のRVパークを巡り、その魅力を紹介中。

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