
私にとって神奈川県の三浦半島がそうなんです。関東地方で地平線が見えるほどの雄大な畑が広がり、ゆったり回る風車、青い海、日本有数の遠洋漁業の基地・三崎…。
オートバイやクルマなどを使って長年取材をしてきた私にとって、三浦半島は非常に映える場所。しかも東京から近い。だからこそ午前中にチャッと撮影して、三崎でマグロを食べてビュッと帰る。そんなあわただしい場所でもありました。
そしてついに、気持ちいい気候に恵まれた10月のある週末、ずっと行きたかった葉山のカフェ「Felicity(フェリシティ)」に向かいました。
アウトドア・フレンドリーなカフェ

都内の自宅から1時間ちょっとで葉山のカフェ「Felicity(フェリシティ)」に到着。やっぱり葉山は近い。
第三京浜から横浜横須賀道路へ。横須賀ICで下車して少し走ったところにそのカフェがありました。まぁまぁ交通量のある県道27号線に面しています。お店の裏にはわが家の大きなキャンピングカーでもOKな駐車場。
店前には大事な愛車が停められるサイクルラック、オートバイが数台駐車できるスペースもありましたよ。とにかくおしゃれな店構えなので「お!」という感じですぐにわかります。
オーナーは、趣味人フォトグラファーの桐島ローランドさん

桐島ローランドさんは写真をはじめ、さまざまなクリエイティブワークで活躍しています。
桐島ローランドさん(以下ローリーさん)は、もとはお仕事の仲間です。お互いオートバイやクルマやエンジンが好きで、自転車にも乗る”乗り物好き”。雑誌の企画やトークショーなどでたびたびご一緒させていただきました。
ローリーさんはコロナ禍を機に葉山に移住。海と森と自然豊かなこの地を大変気に入ったそうで、オートバイだけでなく、SUP、MTB、ゴルフなども楽しんでいるとか。

ローリーさんが自宅から漕いできたというファンティックのE-MTB。
そんな遊び人な彼が(笑)、2024年8月葉山にバイカーズカフェを開いたと聞いて行ってみました。以前、お邪魔した東京の自宅は、入り口に愛車のオートバイがドンと置いてある素敵なガレージハウスでした。
葉山のカフェも絶対素敵だろうと勝手に想像を膨らませていたのですが、予想のさらに上をいくファッショナブル感。おしゃれなローリーさんらしいワクワクする空間でした。
素敵な湘南ライフをリアルに表現するカフェ

入り口では1964年式のトライアンフがお出迎え。
この建物は、もともと「幸福商會」という伝説のバイクショップだったとか。オーナーは中国製の「幸福」というオートバイの輸入、ビルダーをしていたそうです。聞き慣れない名前のメーカーですが、日本でいう「目黒」や「ベンリィ号」など、レトロなスタイリングのオートバイを想像してもらえるとわかりやすいかも。

丸くくりぬかれた階段の途中には、クリステンソンのロングボードが展示してありました。
「幸福商會」は鎌倉・材木座→横浜・本牧→横浜・桜木町→葉山と移転しながら約40年間営んできたそう。2023年に葉山のショップを閉め、その建物をローリーさんがリノベ。みごとにライダーズカフェとして息を吹き返したというストーリーがあるそうです。

バイクショップ時代からあったというリフト。これを活用して2階にオートバイを運んだそう。
しかもローリーさん、縁故とか頼まれたとかではなく、葉山でカフェをやろうとネットで調べていたら、たまたまこの物件に巡り逢ったそう。不動産会社に問い合わせたところ「幸福商會」があった場所だったことを知り、直感で決めたとか。

2階のロフト空間には、デザイナー家具と1968年式のカスタムされたモトグッチ。なんとも贅沢な空間。
店名の「Felicity(フェリシティ)」には幸福という意味があります。「幸福商會」を意識しながら、「ここに来る人たちがハッピーになれる場所にできれば」と名付けたそうです。なんだか素敵なお話ですね!

窓からは、のどかな葉山の風景が見えます。
窓際に気になる石を発見。ローリーさんにどんな意味があるかお尋ねしたら、「知らん」といわれました(笑)。このように無意識なんだけどいちいちかっこよくて、気になるカフェなんです。
居心地のいい空間でいただく、こだわりのコーヒーとワッフル

暑い日だったのでアイスのラベンダー・ラテをいただきました。
無類のコーヒー好きというローリーさん。世界のトップバリスタたちの声をもとに研究開発されたエスプレッソマシン=ブラックイーグルを導入したり、コーヒー豆にも大変なこだわりがあります。
オリジナルメニューのワッフルもいただけます。ローリーさんこだわりのグルテンフリーでサクサクでした。おいしい~。

大人気というサーモンとサワークリームのワッフル。

こちらは生ハムのワッフル。純度100%のカナダ産メイプルシロップを垂らしていただくと甘味と塩気のハーモニーが絶妙!
甘いものをあまり食べない私なので、ワッフルをいただいたのは、もしかしたら初めてかも。ワッフルって生ハムにもサワークリームにも合うのね。目からうろこでした。

ローリーさんと英会話を楽しんだ次男。この旅一番おいしかったのは「ワッフォー(ワッフル)!」だって(笑)。
ツーリングやサイクリングで疲れた身体に染み渡ること間違いなしのコーヒーとワッフルです。フェリシティで幸福の旅の小休止、いかがでしょうか。
オートバイ、SUP、MTB、ピラティスなど多彩なイベントやワークショップも随時開催とのことです。
ドッグフレンドリーでお土産も充実

長男は、常連さんの愛犬ポンズちゃんにぞっこん。6月にお星様になったボストンテリアの豊と同じ系列の顔してるね。
ポンズちゃんの前には柴犬さんがいらしゃいました。旅するワンさん連れにもうれしいですね。

レジの脇にあるショップコーナー。
オリジナルTシャツやキャップ、コーヒー豆などは、店頭でもインターネットからでも買えます。

オリジナルのコーヒー豆も販売。
お店オリジナルのコーヒー豆は、フルーティーな酸味とチョコレートのような甘さが特徴なグアテマラ産、ほんのりとした苦みにミルクチョコレートやキャラメルのような甘さが隠れるパプアニューギニア産、ジャスミンのような華やかな香りとベリー系の風味が楽しいエチオピア産と、産地や豆にもこだわっているそうです。

オリジナルTシャツは4,200円。
Tシャツには、ローリーさんのニューヨーク時代からの親友で、世界的なファッションイラストレーター「田辺ヒロシ」さんのイラストが描かれています。モチーフは、トライアンフのカフェレーサーに跨った女性ライダー。色合いもかわいくて私も愛用しています。

オリジナルドリップのコーヒーギフトボックスは4,000円。
オリジナルのドリップコーヒーは、キャンプの朝やキャンピングカーの旅にもオススメです。パッケージのイラストは、SUPにバイクにゴルフに…、まさに遊び人なローリーさんそのものですね(笑)。
Felicity(フェリシティ)
- 所在地:神奈川県 葉山町上山口-2432-3
- 電話番号:080-8758-4368
- 営業時間:月~金曜10時~17時、土曜9時~19時、日曜9時~17時
- ホームページ:https://www.felicity.cafe/
ちょっと葉山を散歩

葉山の食材からお土産までなんでもそろう「葉山ステーション」。
フェリシティからトンネルをくぐってすぐの場所に、葉山ステーションというショッピングプラザがあります。プラザ内のショップをまわって、ランチ用の食材を買いました。

ローリーさんもオススメという、葉山ステーション内にある「葉山旭屋牛肉店」のコロッケ。
葉山ステーション
- 所在地:神奈川県三浦郡葉山町長柄1583-17
- 電話番号:046-876-0880
- 営業時間:9時~19時
- 定休日:水曜
- ホームページ:https://www.hayama-station.jp

葉山ステーションで買った、キンパ、具だくさんサラダ、チヂミ、パンなど。

葉山旭屋牛肉店のコロッケは、パンに挟んでコロッケパンにしていただきました。
葉山の海岸沿いには、有料駐車場がいくつもあります。そこにキャンピングカーを停め、海を眺めながら家族で葉山の幸を堪能。食後は、海沿いの散歩に出かけました。

セレブな雰囲気漂う葉山マリーナの横を通り過ぎる。

マリーナの隣の港では、釣り客が続々と船から降りてきました。なにが釣れたの~?

ナントカという(忘れてしまった…)、このあたりでしか出まわらないという希少な貝の塩ゆでをいただきました。

森戸大明神裏の海岸から見えた富士山。
東京から約1時間、都会と自然が絶妙にミックスされた葉山散歩でした。私たちの三浦半島キャンピングカー旅は、もうちょっと続きます。
