試乗レポ!クラウンスポーツは小回りが利いて荷物も積める高級SUVだ
  • OUTDOOR
  • NEWS
  • SUSTAINABLE
  • CAR
  • CAMP
  • GEAR
  • COOKING
  • OUTDOOR
  • NEWS
  • SUSTAINABLE
  • CAR
  • CAMP
  • GEAR
  • COOKING
  • 試乗記

    2024.03.14

    試乗レポ!クラウンスポーツは小回りが利いて荷物も積める高級SUVだ

    試乗レポ!クラウンスポーツは小回りが利いて荷物も積める高級SUVだ
    2022年7月、「クロスオーバー」、「スポーツ」、「セダン」、そして「エステート」と、4つのボディタイプを揃えて世界初公開された16代目のトヨタ・クラウン。

    発売は「クロスオーバー」を皮切りに、現在までに「セダン」と「スポーツ」まで揃っています。

    アウトドア派にとって一番気になる「エステート」の発売は2024年中頃になりますが、実はクーペSUVの「スポーツ」もソト遊びに向いているんです。



    かっこいいアウトドアライフを夢見るパパにおすすめ

    リアスタイル

    後ろから見ると、大きなハッチバックという印象。スマートキーを携帯していればリアバンパーの下に足を出し入れするだけで、バックドア(挟み込み防止機能付き)が自動開閉。両手がキャンプギアでふさがっているときに重宝。

    インパネ

    運転席・助手席別々に温度設定が行えるフルオートエアコンを装備。助手席に人が乗っていない場合の空調を自動で抑制するS-FLOW制御により、快適さを維持しながら省燃費も実現。

    初めて実車を目の当たりにしたとき、素直にカッコいいと直感しました。「スタイルこそ、最大のセールスポイント」とメーカーの開発責任者が断言する車体は、大きく張り出したリアフェンダーと、後方に向かってどんどん絞り込まれていくキャビンとで構成されるグラマラスなリアスタイルがみどころ。

    横へと回れば、ウエストライン(ガラスの下のライン)から下がたくましく、上にクーペのようなルーフラインを持った小ぶりなキャビンが載っています。この組み合わせにより、下半身のたくましさと安定感が強調され、グッと踏ん張りのきいたアスリート的佇まいを実現しているのです。

    アウトドアフィールドでも絵になるクルマですが、実用性において気になる点がひとつ。実はこの「スポーツ」、クラウンシリーズの中でもっとも全長やホイールベースが短いのです。

    エンジン

    レスポンスと使いやすさを両立したハイブリッド・パワーユニットは、システム最高出力234馬力を発揮。

    ホイールベースは短いもののラゲッジはさすがの広さ

    前席

    「スポーツ」のインテリアのコンセプトは、“全席特等席”。手触りのいいレザーシートはホールド性が良く、ロングドライブでも疲労感は少ない。

    後席

    後席は乗員への配慮にこだわった設計で、乗り降りがしやすい。

    「スポーツ」の寸法は全長4,720mm、全幅が1,880mm、全高は1,565mm。幅広ぺったんこなサイズ感です。全幅さえ許すなら都心部の機械式でも駐車可能のところもあるでしょう。一方、ホイールベースは2,770mmで、「クロスオーバー」の2,850mm、「セダン」の3,000mmと比べると最も短くなっています。

    そのため車内空間において前後のゆとりは少しスポイルされています。実際に後席に大人が2人座った場合、窮屈な印象はありませんが、足元のスペースは少し狭いかなという印象。とはいえ、それはあくまでもボディサイズに対する感覚。リラックスできないようなレベルではありませんが、後席に乗車する機会が多いユーザーは、他のクラウンシリーズとのサイズ感の違いを把握しておいたほうが後悔はないと思います。

    ラゲッジスペースは5人乗車時の奥行きが959mm、左右幅が987mm(最大幅1,439mm)、高さが632mmと十分な広さです。

    荷室

    後席の背もたれをたたむと、奥行きは160cmに。

    後席をたたんだ状態

    後席の背もたれをたたむと、ほぼ段差のない水平なラゲッジに。

    カローラに匹敵する小回り性能を実現

    給電ソケット

    AC100、1500Wの電源コンセントをセンターコンソールとラゲージルーム右側の壁の2か所に装備。電化製品を使用できるのは、ハイブリッド車ならでは!

    給電装備

    ドアと窓を閉めたまま電源コードが出せる外部給電アタッチメントを標準装備。雨天時や虫などの侵入を防ぎ、アウトドアでぜひ活用したい装備。

    今回、ステアリングを握ったのは590万円のHEV(ハイブリッド)・Zグレードですが、走り出してすぐに感じたのは、抜群の取り回しのよさ。それを実現しているのが、「DRS」(ダイナミックリアステアリング)という4輪操舵システムです。

    これはステアリング操作と車速に応じてリアタイヤの切れる角度を制御する技術で、ほかのクラウンシリーズにも装備されていますが、ボディサイズの違う「スポーツ」用に最適チューニングを施してあり、小回りの良さや低速域での軽快感、さらに高速域での安定感に寄与しています。これにより、「スポーツ」の最小回転半径はクラウンシリーズ中もっとも小さく、カローラにも匹敵する5.4mを実現。障害物の多いフィールドでは大きなメリットとなります。

    楽しさを実感できるクイックなハンドリングと、しっかりとしたタイヤの接地感、そして安定感のある走りは市街地から高速へ、そして郊外のゆったりした道路から、キャンプフィールドへと続くワインディングまで、どんなシーンにもピタリとはまる走りを見せてくれます。昭和のクラウンを知る世代には想像しにくいと思いますが、「スポーツ」はとても実用的で楽しいクルマ。シニアはもちろん、ファミキャン好きの若いパパにも、ぜひ楽しんでほしい一台です。

    【クラウンスポーツ Z

    • ボディサイズ:全長×全幅×全高4,7201,880×1,565mm
    • ホイールベース:2,770mm
    • 車両車重:1,810kg
    • 最低地上高:160mm
    • 駆動方式:4WD
    • トランスミッション:電気式無段変速機
    • エンジン:水冷直列4気筒DOHCガソリンエンジン 2,487cc
    • 最高出力:137kW186ps)/6,000rpm
    • 最大トルク:221 Nm22.5kgfm)/3,6005,200rpm
    • フロントモーター最高出力:88kW120ps
    • 同・最大トルク:202Nm(20.6kgfm)
    • リアモーター最高出力:40kW54ps
    • 同・最大トルク:121Nm12.3kgfm
    • 燃費:21.3kmLWLTCモード)
    • 価格:590万円~(税込み)

    お問い合わせ先:トヨタ自動車

    TEL:0800-700-7700

     

    私が書きました!
    自動車ライター
    佐藤篤司
    男性週刊誌、ライフスタイル誌、夕刊紙など一般誌を中心に、2輪から4輪まで“いかに乗り物のある生活を楽しむか”をテーマに、多くの情報を発信・提案を行なう自動車ライター。著書『クルマ界歴史の証人』(講談社刊)。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。

    NEW ARTICLES

    『 試乗記 』新着編集部記事

    フォルクスワーゲンの新型「T-Cross」を徹底リポート!ロングツーリングに最適なコンパクトSUVだ

    2024.10.12

    ピストン西沢、走りも「音」も進化した三菱・アウトランダーPHEVに乗ってきた!

    2024.10.09

    ボルボ「EX30」で、京都から東京まで500kmのロングドライブをしてみた!

    2024.10.06

    なぜ、クルマはモデルチェンジごとに大きくなってしまうのか?

    2024.09.29

    内装は?サイズは?ファミキャンに超便利なでっかい3列SUV、マツダ「CX-80」を徹底レビュー

    2024.09.28

    小さくたためてよく走る!車載できる電動オートバイ「タタメルバイク」ってなんだ?

    2024.09.14

    4輪バギーで泥んこ遊び!専用コースなら安心して思いっきり楽しめるのだ

    2024.09.02

    街中で「ランクル250」に「ランクル300」のオーナー・ピストン西沢が乗ってみた!どこが違う?

    2024.09.01