注目のソト遊びグルマをピックアップ!
電動車時代をけん引するBYD

BYDが量産モデルを発売したのは2000年代と歴史は浅いものの、2023年から日本での販売を始めると、SUVの「ATTO 3」を皮切りに小型車「ドルフィン」、セダン型の「シール」を発売。2025年は新たなSUV「シーライオン7」に続き、“スーパーハイブリッド”と呼ばれる「シーライオン6」を発売した。


同社はバッテリー製造を中心に創業した歴史をもち、半導体の製造技術などと併せて電気自動車分野に取り組んできた。駆動用のリチウムイオン電池は希少金属を使うため、どうしても高価になってしまう。そのため電気自動車は高価格帯のモデルか、バッテリー容量を小さくしたシティコミューター的モデルが中心だ。その点、BYDはバッテリーを自社で製造している強みがあり、技術開発も先進的。希少金属を使用せずに高効率・耐久性に優れた独自の「ブレードバッテリー」を開発。量産車に搭載することで現実的な価格を実現している。

「シーライオン6」ってどんなクルマ?

これまで日本で販売してきたBYDの4モデルは、すべて電気自動車。一方、新たに導入された「シーライオン6」は『DM-i』(デュアル・モード・インテリジェンス)というプラグインハイブリッドシステムを搭載しているのが特徴だ。18.3kWhの大容量ブレードバッテリーと1モーターの前輪駆動モデルで最高出力145kW、2モーターのAWD(4WD)モデルで270kWのモーターを搭載。さらに排気量1.5Lの高効率エンジン(前輪駆動モデルが72kW、AWDモデルが96kW)が補助する。

発進・加速が多い市街地での走行では、主にエンジンが発電を担いモーターで走行。高速走行などではエンジンも駆動に“参加”する。ちなみに国産高級車や欧州車のガソリン車は燃料がハイオク指定中心だが、このクルマはレギュラーガソリンに対応しているのも見逃せない。そしてモーターだけで走れる距離は100kmに達し、電気自動車と同様に、自宅に設置した普通充電器や高速道路のSAなどに設置されている急速充電器で電気を貯めることができる。

WLTCモードの総合燃費は22.4km/L。経済的でよく走り、たとえ出先で電池残量が少なくなっても不安を抱えなくて済む。充電器があまり設置されていない郊外に向けて長距離を走ることが多いアウトドアパーソンにとって、これは心強い。
エンジンが静かに寄り添う上質な走り




外観はほかのBYD車同様、スタイリッシュなデザイン。室内空間も洗練されていて、ステッチ付きのソフトパッドが施されたダッシュボードや艶ありのブラックパネルで品よくコーディネートされている。前席にはヒーターに加えて夏向けのベンチレーターが付き、位置調整は電動。先進の安全・運転支援システムも標準装備されているので、ロングドライブも快適に過ごせる。


気になる荷室は開口部上方の傾斜が強いものの、全長4,775ミリと余裕のある車体ゆえ、後席をたためばかなりの奥行きを確保でき、後席の片側を立てた3人乗車でも人数分のキャンプ道具が積める広さだ。
今回は御殿場と箱根を結ぶ一般道での試乗。「EV」モードで走りだすと、スイ~っと静かに力強く加速する。途中でドライブモードを「HEV」に変え、上り坂でアクセルペダルを踏みこんでいくと、エンジンが始動することもある。といっても音はびっくりするほど静か。音や振動は抑えられ、まるでモーター(この場合は電気モーターのこと)のように回る。音楽を聴いているときなどは、同乗者が気づかないかも……。それくらい静かで滑らかな走行フィーリングだ。
使い勝手の良さも含め、「シーライオン6」は確かに既存の電動車とは一味違う“スーパーハイブリッド”といえるSUVだった。標準装備が多く、それでいて2WD車の価格は398万2,000円。CEV補助金を申請すればもっと身近になる(補助金額は2026年1月下旬頃発表予定)。ソト遊びに没頭できる電動車の時代が、いよいよやってきた。
【BYD SEALION 6(2WD)】
- 全長×全幅×全高:4,775×1,890×1,670ミリ
- 最低地上高:180ミリ
- 最小回転半径:5.55m
- 車両重量:1,940kg
- モーター最高出力:145kW
- モーター最大トルク:300Nm
- エンジン:直列4気筒自然吸気 1,498cc
- エンジン最高出力:72kW(98PS)/6,000rpm
- エンジン最大トルク:122Nm/4,000~4,500rpm
- 燃費:22.4km/L(WLTCモード)
- 車両本体価格:¥3,982,000~(税込み)
問い合わせ先
TEL:0120-807-551








