クライマーもびっくり!? 子どもが「木登り」をするときの4つの極意。 | 子育て 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
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    2017.06.14

    クライマーもびっくり!? 子どもが「木登り」をするときの4つの極意。

    私が書きました!
    アウトドアプロデューサー
    長谷部雅一
    アウトドアイベントの企画運営を手がける『 Be-Nature School 』に所属。人と自然をつなぐインタープリターとしても活動しています。著書『 ネイチャーエデュケーション 』1300円+税 みくに出版 他

    日本のミライを明るくする! 園児野生化計画 vol.28

     子供たちは、リミッター解除で高みを目指して突き進む。オタマジャクシがいれば誰よりも大きいのを探し、坂道があれば誰よりも早く走り抜ける。だから目の前に木があれば当然挑戦したくなるというわけだ。

     今日最初の挑戦者は3人。

     それぞれがゴール地点を設定して、順番に大きな木にとりつきはじめた。木登りは、クライミングと同様、スタート時の取り付き方でその後を大きく左右する。2ステップ目で右足を上げたいのに、1ステップ目で右足に体重がかかった状態にしてしまうと、身動きがとれなくなる。

     何度も両手両足を入れ替えながら1ステップ目をクリアできても、そこからが、この木を登るうえでの「核心」だ。核心とは課題の中で最も難しい場所のことで、子供たちも核心たる2ステップ目は、何回も木に跳ね返されていた。

     「○○ちゃんもっと体を木にくっつけて!」

     「○○ちゃんもう少し!!」

     「○○ちゃんがんばってー!!」

     挑戦者に、経験者から大きな声援が飛ぶ。

     この声を聞いて子供の目に必死度が増す。

     そして何度めかに、自分の目標の高さまで到達することができる。

    子供から発せられるアドバイスが、実に的確だったりするのだ

     

    幼児が木登りをするときの極意は、以下の4つだ。

     

    1:「3点支持」をする

    両手両足を4点としたとき、どこか1点を離してもバランスが取れるよう、つねに「3点」で支持した状態を維持しながら動くこと。これを登山用語で「3点支持」という。

     

    2:体はなるべく木にくっついた状態にする 

    幼児は頭が大きく想いので、木から体が離れれば離れるほど、バランスを崩して落ちやすくなる。体と木の間に大きな摩擦を生むためにも、なるべくくっついているほうがいい。

     

    3:一生懸命やる

    遊び半分だと、木に跳ね返されて痛い目にあう。真剣勝負、一生懸命取り組むことが大切!


    4:大人は落ちる場所でスタンバイ

    子供は突然落ちてくる。つねに子供の体重がいちばんかかっている場所で、落下してもキャッチできるように構えていることが大事。

    これさえ守れば子供たちは、次々と自分でコツを見つけて木に登れるようになれるのだ。

    両手をかけて慎重に体を引き寄せる。はがれれば一気に落下してしまう。

    木の「ウロ」は最高のステップだ。ここを見つけられるかどうかで成功率が大きく変わる。

     

    無事に目的地まで上れた子供達は達成感に満ちた、実にすがすがしくたくましい顔をする。

     一度成功すると、登り方は次第に美しくなり、クライミングさながらの無駄が無い動きに変わってくる。体が動きを覚えて、無駄な力が一切かからなくなってくるのだ。そんな姿を見ていると「これは東京オリンピック出場も夢じゃないかも!」と思わされるほどだ(残念ながら、2020年時点で年齢がたりないが…)。

     たかが木登り。されど木登り。

     真剣に木登りをすることで見えてくる子供の成長を、皆さんも味わってみてください。

    私が書きました!
    アウトドアプロデューサー
    長谷部雅一
    アウトドアイベントの企画運営を手がける『 Be-Nature School 』に所属。人と自然をつなぐインタープリターとしても活動しています。著書『 ネイチャーエデュケーション 』1300円+税 みくに出版 他

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