ランクル80の「四角さ」がアウトドアでは便利なのだ! 達人がきわめた積載術とは
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    2023.10.18

    ランクル80の「四角さ」がアウトドアでは便利なのだ! 達人がきわめた積載術とは

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    「愛車選びの基本は積載量と四輪駆動」と語る、小雀陣二さん。

    愛車のラゲッジに荷物がキレイに収まると気持ちいいし、遊びもはかどるというもの。ここではDIYなどを駆使して達人級の積み込みを実践する人をご紹介。二人目はランクル80を所有するアウトドアコーディネーターの小雀陣二さんだ。

    アウトドアコーディネーター 小雀陣二さん

    本誌通販担当を務め、アウトドアイベントやテレビ、ラジオなど多方面で活躍。三浦市・三崎にてカフェ「雀家」を営み、著書に『焚き火料理の本』(山と渓谷社)など。

    トヨタ/ランドクルーザー 80GX 

    1996年製の「ランクル80」(1989年〜1997年に発売されたもの)と呼ばれる四駆モデル。前のオーナーが換装した北米仕様の角目4灯ライトと、フェンダーミラー、ボンネットのハゲ感がレトロ。

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    アウトドアキッチンの精鋭部隊が理路整然と積み込まれた、スクエアボディー

    「最初に買ったのが中古の三菱ランサーターボ。次がトヨタカローラワゴンで、その次がホンダシャトル……で、トヨタノアワゴン4WD、トヨタノアバン4WDときて、いまが13台目のトヨタランドクルーザー 80」

    荷物の積載量が増えるたび、クルマを乗り継いできたと話す、小雀陣二さん。アウトドアメーカー勤務から独立して、アウトドアコーディネーターに転身。
    カヤックやMTBのツアーガイドも務めながら、得意としていた料理の仕事を始め、ここ20年、とにかく荷物は増える一方。

    「いま積んでいるルーフトップテントもスペシャルアドバイザーを務めていて、テストも兼ねて3か月前にセッティングしたばかり。イベントなどで現地に前泊するときに使ってます。ベースキャンプを作るMTBや釣り旅にも重宝してますよ」
     
    この上に、カヤックやサーフボードも積めるので、使い勝手は良好だ。
     
    本日は料理メインのキャンプ泊仕様。一見コンパクトに見えるが、テーブルだけで4台、ベンチ5本にチェア6脚、焚き火台4台。ほかにも調理道具にタープにソロテントと、かなりのギアが積み込まれている。

    「クルマ選びのポイントは、荷物の積み込みやすさ。たくさん積んでもよく走るように、馬力のある四駆が必須。仕事での移動も遊びも安心感があるし」
     
    今どきっぽいクルマは選ばないのが信条。たしかに、歴代のほとんどが中古車で、車体がスクエアなのが共通している。

    「四角いほうが隅々まで空間が使えて、ギアが積み込みやすいでしょ。余計な突起がないから、幅の狭い道でも走りやすい」
     
    積み込みのコツは、セカンドシートを倒さないことだという。

    「セカンドシートを倒すと、ヘッドレストが邪魔になったり、シートの足元に荷物が積み込みにくくなるんですよ。だから、パーティション代わりだと思って、そのままにしています」
     
    ラゲッジルームの奥行きがありすぎても荷物が取り出しにくくなるし、釣り竿やパドルなどの長ものは天井に吊るせば済む。

    「あとは空間を2分割して面を増やすこと」
     
    お手製の棚をDIYすることで、収納力は格段にUPした。

    「最初は塩ビパイプで作ったんだけど折れちゃって。で、鉄製パイプに換えたけど、これもポキリ……。最終的に木の棚に落ち着きました」
     
    それが功を奏し、ちょっとした料理の際は、調理台としても大活躍。試行錯誤の末、システマチックな荷台が完成した。

    「クルマもアウトドアギアのひとつ。使いやすくて壊れにくいものがベスト。当面の間、アップデートしなくて済みそうです」

    ワンアクションで設営OK!

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    ニュージーランド発FELDON SHELTERのホークネストルーフトップテント。アルミ製で軽く頑丈で、30秒で設営可能。2人用。

    面を増やして収納量を2倍
    荷物の出し入れも楽々

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    テールゲートは観音開き。開けやすく、使い勝手もいい。ラゲッジルームはお手製の棚を使って2分割し、分別収納して使用。

    取りはずし可能な木製のお手製棚

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    脚はL字金具で角材を固定し、側面に板を張ることで荷物の飛び出しを防止。3枚組の棚は取りはずせ、高さのあるモノも積める。

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    ときにはキッチンシステムに変身!

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    右側の扉には棚受けを設置し、板を取り付けてカウンターに。鉄板のある部分にビスで打ち付け頑丈に。

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    ラゲッジの棚を活用すれば、即席のL字型キッチンに変身。大がかりな料理撮影でなければ、これでまかなえる。見た目もオシャレ!

    上段はコンテナに調理器具を収納

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    上段に置かれた古いアルミケースには、調理器具や調味料を分別収納。上段はキャンプの目的に応じて内容が入れ替わる。

    下段は大もの&汚れモノ置き場

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    下段にはテーブルやチェアのほか、焚き火周りのギアや予備の薪、工具などを収納。「ここは常備品で倉庫代わりになってます」

    迷子になりがちな使用頻度お高めギアの指定席

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    グローブ類

    窓に吊るしたメッシュラックには、すぐに使うグローブやシートを。ガラスの緩衝材の役目もある。

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    食器洗いグッズ

    左側の扉には料理に必須の洗い物グッズを。網にすることで、使用後は乾かしながら運べる。

    知って特する積み込みテク

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    重量物は車の中心に積む

    ダッチオーブンなどの重量物は、クルマの中心近くに置くと車体のバランスがいい。汚れたポットなども足元に。

    たまの特別仕様バージョンもあり

    シートを倒して簡易ベッドに

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    シートを倒したときに高さがそろうよう、棚の高さを調節。フラットになるので車中泊も可能。自転車などを積むこともできる。

    長ものはロープを渡して天井に!

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    前後のアシストグリップに幅広のロープを渡せば、天井収納もOK。釣り竿やパドルの専用スペースに。移動時は固定する。

    極力隙間を埋める

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    あいた隙間にチェアや寝袋など、細かいものを入れると、荷物が安定し、荷崩れも防げる。

    ※構成/大石裕美 撮影/亀田正人

    (BE-PAL 2023年10月号より)

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