8月後半の星空は「伝統的七夕」と「スーパームーン&ブルームーン」に大注目! | 自然観察・昆虫 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
  • OUTDOOR
  • NEWS
  • SUSTAINABLE
  • CAR
  • CAMP
  • GEAR
  • COOKING
  • 自然観察・昆虫

    2023.08.22

    8月後半の星空は「伝統的七夕」と「スーパームーン&ブルームーン」に大注目!

    8月も20日を過ぎ、夏休みもあとわずか。今回は、星空観測にぴったりの2つのトピックをご紹介しましょう。

    8月22日は「伝統的七夕」!

    822日は伝統的七夕です。毎年77日にやってくる七夕は新暦。これに対して、旧暦の七夕は年によって日付が変わります。

    本来、七夕は月の満ち欠けに準じた暦(旧暦)の7月の行事で、「新月の日から7日目の夕べ」に行われるものでした。今年の場合、旧暦77日に相当するのは822日です。新月の日から7日目ですから、月はだいたい半月です。

    もちろん地域差はありますが、8月後半の夜空には、21時くらいに夏の大三角が大きく架かり、雄大な姿を見せています。

    7月の七夕あたりの同じ時間帯では、まだ夏の大三角は東の空に昇って間もないですし、梅雨時で曇りがちなことが多いものです。七夕の織姫星(こと座のベガ)と彦星(わし座のアルタイル)のロマンスも伝統的七夕の晩のほうが可能性は高そうです。

    8月22日、21時頃の東京の空。織姫星のベガがほぼ天頂に。夏の大三角が見ごろを迎えている。(画像:ステラナビゲータ/アストロアーツ)

     今年一番大きな満月“スーパームーン”は“ブルームーン”

    8月30日から31日にかけての夜に見える満月は、今年一番大きく見えるスーパームーンです。

    月は地球との距離、およそ35万〜40万キロメートルの間で回っていますが、満月の瞬間である8311040分は、35.73万キロメートルまで近づきます。

    実際にどれくらい大きく見えるでしょうか?というと、ふつうに目視して「たしかに大きい」とわかるほどの違いを見出すのはむずかしいかもしれません。なぜなら、見かけの大きさは平均的な月の大きさと比べて78%くらいしか違わないからです。

    満月の見かけの大きさは、伸ばした腕の先の手に持った5円玉の穴にすっぽり入るくらいです。それが7%大きくなっても、ちょっとわかりにくいでしょう。 

    しかし、831日のスーパームーンにはもうひとつ、話題があります。ブルームーンなのです。

    現在の暦は月の満ち欠けとは別のサイクルを使用しているため、ごくたまにひと月の間に2回、満月が訪れる月があります。その2回目の満月をブルームーンと呼びます。 

    8月は2日が満月だったので、31日のスーパームーンはブルームーンでもあるのです。

    ブルーといっても青く見えるわけではありません。では何がブルーなのかというと、その由来は諸説あってはっきりしません。

    最近は、「スノームーン」(2月の満月)、「ピンクムーン」(4月の満月)といった呼び名を見かけるようになりましたが、これらは北米のネイティブ・アメリカンが使っていた月ごとの満月の呼び名です。

    しかし、この呼び名の中に「ブルームーン」はありません(ちなみに8月の満月は「スタージョンムーン」。スタージョンとはチョウザメのことです)。一方で、ブルームーンにはもともと「めずらしさ」を表す意味合いがあったそうです。

    ブルームーンがめずらしいことは事実です。月の満ち欠けのサイクルはだいたい29.5日。ひと月は30日か31日ですから、少しずつ月の満ち欠けとズレていきます。うるう年と同じで、2〜3年に1回くらいの頻度で、ひと月に2回、満月が巡ってくることになるのです。それが今年はスーパームーンなのですから、さらにめずらしいと言えるでしょう。

    2月6日と8月2日と31日の満月。最少と最大の違いはわかるが、2日と31日を見分けるのはむずかしい。(画像:ステラナビゲータ/アストロアーツ)

    200キロの違いを見分けられるか?

    月と地球の距離は、2日が35.75万キロメートル。31日が37.73万キロメートルですから、約200キロしか違いません。これを地上で見分けるのは…至難の業でしょう。

    ただ、写真に撮って比較するという手はあります。

    この後の満月は少しずつ小さくなっていくので、毎回撮影して見比べているうちに、ちょっとした変化がわかるようになるかもしれません。夏休みの宿題には間に合いませんが、満月の楽しみ方が広がります。来月には中秋の名月が待っています。その前に、31日の好天を願いましょう。

    構成/佐藤恵菜

     

    私がガイドしました!
    星空案内人
    廣瀬匠
    星空案内人 天文系ライター。株式会社アストロアーツで天文ニュースの編集などに携わる。天文学の歴史も研究していて、パリ第7大学で古代インドの天文学を 扱った論文で博士号を取得。星のソムリエ®の資格を持つ案内人でもある。アストロアーツより、星空のことはなんでも教えてくれる高機能天文シミュレーションソフトの最新版「ステラナビゲータ12」が販売中。

    NEW ARTICLES

    『 自然観察・昆虫 』新着編集部記事

    約70年周期のポン・ブルックス彗星を見よう!見頃は4月10日前後、日没後の西の空に注目

    2024.04.05

    25日夕方は西空を見て!水星がもっとも見やすく、約70年周期のポン・ブルックス彗星も観測チャンス

    2024.03.25

    山登りの達人6人のいち推しをご紹介! 山で、フィールドで楽しめる全国お花見ハイクスポット18選

    2024.03.21

    花見の主役といえばこれ!日本で最も多く植栽される桜「ソメイヨシノ」の特徴とは?

    2024.03.20

    ひと晩で107の星雲・星団を見まくる「メシエマラソン」入門編!天文ファン春の恒例行事だ

    2024.03.09

    春に採れる山菜の種類。山菜を使ったおすすめレシピも紹介

    2024.02.27

    パフィオペディラムというランはどんな花を咲かせる?ランの種類は世界に2万以上あるらしい

    2024.02.26

    季節ごとの代表的な食べられる雑草!見分け方のハンドブックも紹介

    2024.02.25