家でいえば柱となるテントやタープのポール。キャンプのたびに設営や撤収時の過負荷や風の力に耐えてくれているポールは、実は目に見えないダメージをたくさん受けています。実際に、ちょっとした傷や曲がりからポールが折れてしまったり、テントやタープの記事を傷めてしまうケースも少なくありません。
キャンプのたびにメインテナンスするのはちょっと面倒ですが、年に一度でもポールをメインテナンスしてあげることで、テントやタープの寿命が飛躍的に伸びてくれます。フルスペックのポールメインテナンス方法を紹介しますので、可能な部分だけでも挑戦してみましょう!
ポールのダメージを確認する
ポールが受けるダメージには、大きく4つの種類があります。まずはポール1本1本、チェックしてあげましょう。もしも以下に当てはまる破損があった場合は、直ちにメインテナンスをしてあげることをオススメします。ポイントは次の通りです。
1:表面の汚れや削れ
ポールの表面は、設営時に地面や雨風に当たる部分です。もしもこの表面にちょっとした削れ箇所があればそこに当たるテント生地がダメージを受けてしまいます。また、汚れが生地に付着してしまう可能性もあります。また、表面の汚れや削れを確認することで、ポール全体の細かな破損に気付くことができます。
2:曲がり、折れ、ヒビ
ポールに曲がりがあると、テントを張った際にテント生地が当たる位置が変わってしまい、テントの強度が下がったり、ポール自体が折れてしまう可能性があります。また、ポールの折れやヒビがテント生地へダメージを与えてしまうことがあります。そうなる前に、破損したポールを新しいものに交換してあげることが重要です。
3:連結部分の破損やキズ、ゴミ詰まり
連結部分がしっかりとはまっていないことで起きる破損は、テント破損原因のナンバー1といっても過言ではありません。ポールとポールの連結部分が重要です。この部分がしっかりとはまっていないとポール折れの原因になってしまいます。連結を邪魔する破損、傷、ゴミ詰まりには注意が必要です。
4:連結時に使うゴムやワイヤーのへたり
ポールは、収納性を考えて、分割できるように連結式になっています。いくつもの短いパーツに分かれたポールを接続しやすくするために、ポール内に1本、ゴムやワイヤー(とバネ)が入っています(「ショックコード」とも呼ばれています)。これが緩くなっていると、ポールの連結がうまくいかずに結果破損につながります。また、伸びきったゴムのままでの設営は、単純に設営時のストレスにもなります。
ポールメインテナンスのキモは、ゴムやワイヤーの交換にあり!
一番面倒なのは、テント内部のゴム(ショックコード)やワイヤーの交換です。しかし、この交換方法を覚えれば破損したポール1関節の交換や、ポール内部の清掃など、すべてを一括してできるようになります。
つまり、「ポールメインテナンスのキモは、ゴムやワイヤーの交換にあり!」といえるのです。
ポール内部のゴム(ワイヤー)交換の手順
作業手順は次の通りです。
① ポールの中のゴムを外す
ポール末端のパーツを外し、全てをバラします。この時に、ひと関節ずつどの部分にあったかを覚えておくか、印をつけておきます(あとで配置交換をするため)。
② ポールのダメージを調べる
先ほど紹介した項目通りにポール全てのダメージを確認します。連結部分は実際に抜き差しすることでスムーズにはまるかを確認します。
③ ポールをきれいにする
必要に応じて、ポール表面、内部のクリーニングを行い、曲がりがあるものはひと関節ごとに交換します。
④ ショックコードをポールに通す
「①」の作業を逆回しにするイメージでポールを元に戻していきます。このときに配置交換をするのが肝要です。ポールは位置によってかかる負荷が違うので、もとの配置とは異なる位置に配置交換をしてあげます。
⑤ ショックコードの調整をしてからセットする
ショックコードの引き具合を調整してからポール末端部分をはめて完成です。
ゴム類の交換には、ちょっとしたテクニックが必要になります。細かいやりかたや力のいれ具合などは、こちらで紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひチェックしてみてください。