標高2,120mの”苔”の楽園へGO!どんなお天気でも楽しめる森の魅力 | 山・ハイキング・クライミング 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
  • OUTDOOR
  • NEWS
  • SUSTAINABLE
  • CAR
  • CAMP
  • GEAR
  • COOKING
  • 山・ハイキング・クライミング

    2023.07.05

    標高2,120mの”苔”の楽園へGO!どんなお天気でも楽しめる森の魅力

    麦草峠から白駒池へ続く森の道

    標高2,120mの苔の楽園。麦草峠から白駒池を歩く。

    梅雨真っ只中、降水確率80%…さてどこへ行こう?

    本格的な梅雨入りで、登山の予定がなかなか立てにくい6月。標高の高い山は天気の影響を受けやすいので諦めて、森林限界を超えない場所を探して歩きに行くことに。今回選んだのは長野県茅野市と佐久穂町の間に位置する麦草峠から白駒池を周回するプラン。

    分岐点の道標

    眺めの良い高見石も気になりますが今回はお気楽プランを選択。

     標高2,120mから出発。3分後には森の中

    麦草峠の標高は2,120m。北八ヶ岳と呼ばれるエリアで、4月下旬から10月上旬までの開通期間は、駐車場までマイカーで上がれることもあり、多くのハイカーで賑わいます。

     今回は茅野市側の無料駐車場から歩き出し。この時点で雨は降っていないのでレインウェアと折り畳み傘はデイパックに収納。登山口からすでに気持ちの良い森の中なのがこのコースのいいところ。コメツガなどの針葉樹の森は、緑が深く空気が澄んでいるように感じます。国道299号がすぐそばに走っているのですが、森が深く車の音などもほとんど気になりません。

    今回のお供の友人2人

    今回のお供はアウトドア好きの友人2人。

    雨のあとにぬかるみやすい場所には木道が敷いてあり、比較的軽装で歩いている方も多く見られます。標識の看板もわかりやすく出ているので、初心者や歩き慣れていない方も安心。

    ただ、木道は濡れて滑りやすい場合があるのでスニーカーや登山靴などがあると歩きやすいですね。

    防水素材使用のシューズ

    「ALTRA/LONEPEAK ALLWEATHER」は防水素材使用で安心。

    見渡す限りの苔、コケ、こけ…

    苔の森

    悠久の時間を感じる苔の森。

     白駒池までは、きれいに整備された道が続きます。見渡すかぎり苔の森。これだけアクセスが良い場所なのに、手付かずの森が大切に守られていて、多くの方に愛されている場所なのだなと感じます。

    雨の多い時期は瑞々しくツヤがあり、晴れた時期でも水分を蓄えた、ふかふかとした柔らかな質感を楽しめます。

    苔に覆われた樹木

    苔に覆われた樹木も美しい。

    白駒の奥庭は別天地の風景

    苔の森をしばらく進むと「白駒の奥庭」と呼ばれる、まるで庭園のような場所に出ます。

    木道

    庭園のような開けたエリアも気持ち良い。

    6月中旬はイワカガミが咲き出す時期で、足元にはピンク色の小さな花たち。木道からでもたくさんの花を見ることができました。こちらはシャクナゲの群生地でもあるので花の季節にまた訪れたくなりました。

    イワカガミの花

    木道の脇に咲くイワカガミの花

    イワカガミはかわいい。でも華やかなだけが花じゃない

    花といえば華やかなものを想像しますが、苔の花(胞子体)はとても小さく、つつましやかで風情があります。この日はスギゴケや、フウリンゴケなど、いくつかの花を見ることができました。八ヶ岳には日本に生息する苔の種類の4分の1にあたる520種類ほどが自生しているそうで、まさに苔の楽園ですね。

    苔の花

    苔の花(胞子体)の愛らしさもお見逃しなく。

    このエリアでは定期的に苔の観察会もされているので、詳しく学ぶ機会を持つのも楽しそう。詳しくなくてもこれだけ楽しいので、ルーペをもって詳しい方にお話を聞くと、苔の世界がぐっと身近になりそうです。

    スギゴケやミズゴケなどが生息

    ミズゴケやチョウチンゴケの仲間など種類も豊富。

    森が明るくなったら白駒池はすぐそこ

    苔を楽しみながらのんびり歩いていると、木々の向こう側が白く光って見えます。その明るさに何が見えているのかと思ったら、光を反射する白駒池の水面でした。白駒池は標高2,115mにあり八ヶ岳火山溶岩流の窪地に水が溜まってできたそうで、標高2,000m以上に位置する池としては日本で一番大きいのだとか。

    樹々の間から漏れる光

    樹々の間から漏れる光が眩しい。

    晴れた日は青空とのコントラストが楽しめると思いますが、この日は薄曇りの太陽が池に映り、天地が逆になってもわからないような、不思議な写真が撮れました。山から立ち込めてくる霧も幻想的で、曇りの日も悪くないなと思える景色。天候次第で雰囲気ががらりと変わるので、どんなお天気でもそこには訪れる価値があると私は思っています。

    池のリフレクション

    風のない日は、池のリフレクションが美しい。

    肌寒い日にありがたい。白駒荘であったかランチ

    白駒池に到着してすぐにあるのが白駒荘。宿泊はもちろんのことランチも人気の、昨年創業100周年を迎えられた歴史ある山小屋です。

    白駒池畔にある白駒荘

    白駒池畔にある山小屋「白駒荘」。

    ちょうどお昼時だったので、白駒荘でランチタイム。土鍋おでんにお汁粉やケーキセットなど、どれも魅力的で迷いましたが、おでんに決定。白駒池が一望できるナイスロケーションの小屋の食堂でいただきます。少し肌寒い日だったので、土鍋でぐつぐつと温めていただいたおでんは染み渡る美味しさ。

    土鍋で提供されるおでん

    土鍋で提供される熱々のおでん。

    友人がオーダーしたお汁粉も、焼いたお餅が入ったしっかりサイズで大満足の様子。

    スプーンがシャベルの形でかわいい

    スプーンがシャベルの形でかわいい。

    こちらは晴れた日の池の様子。ボートの貸し出しもあるので、いつか乗ってみたいなと思っています。売店のグッズもとてもかわいいので見てみてくださいね。

    ボート乗り場

    天気の良い日にはボートに乗る人の姿も。

    白駒荘

    • 所在地:長野県茅野市北山6581
    • 営業時間: 10:00~15:30(カフェ営業)、 11:00~14:00(ランチ営業)
    • 定休日:HPでご確認ください。
    • HP:https://yachiho-montblanc.com/index.html

     食後は再び池のほとりへ

    白駒池の周回は40分ほど。平坦な場所がほとんどなので、個人的には息切れゼロ。風の音、鳥の声、水の音など自然の音を聞きながら歩くと気分もすっきり。

    水辺

    水の近さが楽しい。

    池を周回する木道は古くなった部分を架け替えしてあるのでとても歩きやすく、登山道整備に感謝しながらの散策でした。

    整備された木道

    きれいに整備された木道。

    周回コースは白駒池のもうひとつの山小屋「青苔荘」を経て、また緑の深い苔のエリアへ。ほどなく行きに通った分岐に出て周回完了。帰り道は一度通った道を戻るのですが、行きに気づかなかったキノコやまた違う種類の苔を見つけたりと発見があって楽しい道のり。

    キノコ

    キノコとセイタカスギゴケ。

    森の中を歩くときは肌寒さを感じることも多いので、レインウェアの準備のほかに、さっと羽織れるシャツもおすすめです。気温の変化に対応できるアイテムはいくつか持っておきたいですね。

    AXESQUIN ELEMENTS のロングシャツ

    「AXESQUIN ELEMENTS /タスランナイロン」のロングシャツ。

    赤い三角屋根の「麦草ヒュッテ」でコーヒータイム

    苔の森を堪能しながら歩いて15分ほどで、赤い三角屋根がかわいい麦草ヒュッテに到着です。

    麦草ヒュッテ

    麦草峠からすぐの「麦草ヒュッテ」。

    私たちのお目当ては地下119mからくみ上げている天然水に合わせたブレンドコーヒー。「苔の森、黒曜石、氷の地層を浸透して生まれた軟水」とのこと。山歩きの締めくくりに美味しいコーヒーが飲めるのは至福のひととき。オーナーの島立さんご夫妻の優しいお人柄を感じる、とても穏やかな時間でした。オリジナルのクラフトビール「ムギクサエール」を買ってこなかったことを後悔。次回は忘れずに購入しようと思います。

    コーヒーとアイスクリーム

    八ヶ岳高原のアイスクリームもおすすめ。

    麦草ヒュッテ

    • 所在地: 長野県茅野市北山冷山麦草峠
    • 営業時間:10:00~16:00(カフェ営業)、11:00~14:00(ランチ営業)
    • 定休日:HPでご確認ください。
    • HP:https://www.mugikusa.com/

    白銀の麦草峠も見てみたい!

     こちらは道路が閉鎖される冬も営業されている通年営業の小屋なので、雪が降って白銀の世界になったころ、スノーシューハイクのお泊りイベントを開催してお邪魔しようと思います(なんと冬場は部屋にこたつがあるのです)。

    今回は雨に降られずに済みましたが、天気が良い日は緑が美しく、曇りの日にはしっとり静かな森を。雨の日には瑞々しい苔を見ることができるので、それぞれの良さがあります。深呼吸したくなる北八ヶ岳の苔の森、ぜひ歩きに行ってみてくださいね。

    私が書きました!
    CLAMPスタッフ
    武村由紀子
    長野県にある自転車とアウトドアのお店「CLAMP」スタッフ。大学生時代に移動キャンプで旅をする部活を経て、アウトドアメーカーに就職。2003年に大阪から長野に転勤したのをきっかけに本格的に山に登り始める。2012年にCLAMP開店とともに伊那市に移住し、身近なフィールドを活かした「楽しく美味しいアウトドア」をモットーに活動している。https://clamp-bike.com/

    NEW ARTICLES

    『 山・ハイキング・クライミング 』新着編集部記事

    え…原宿に山?竹下通り近くにも山?【プロハイカー斉藤正史のTOKYO山頂ガイド File.32】

    2024.02.27

    スノーシューハイクとは?初心者におすすめの理由やギアを紹介

    2024.02.26

    荒川区の新堀山・文京区の見越山は…山なのか?【プロハイカー斉藤正史のTOKYO山頂ガイド File.31】

    2024.02.24

    大正時代の趣を今に伝える豊島区「旧古河庭園」の幻の山と見どころ【プロハイカー斉藤正史のTOKYO山頂ガイド File.30】

    2024.02.22

    鎌倉で歴史感じるハイキングを!天園ハイキングコースのおすすめポイント

    2024.02.21

    ニューイングランドトレイルを半分残し、今季は終了!【プロハイカー斉藤のアメリカ東海岸トレイル行状記 vol.16】

    2024.02.21

    縄文時代からの歴史が詰まった、荒川区の太田道灌ゆかりの山【プロハイカー斉藤正史のTOKYO山頂ガイド File.29】

    2024.02.19

    いよいよ最後のキャンプ地ウィンザーロックス・テントサイトへ【プロハイカー斉藤のアメリカ東海岸トレイル行状記 vol.15】

    2024.02.18