そんな疑問を解消すべく、サコッシュの定義と人気サコッシュの注目ポイントをまとめました。さまざまな魅力を持ったデザインがそろい踏みなので、使ってみたくなるものが見つかるはずです。
サコッシュとは?
「サコッシュとポシェットの違いが分からない」と疑問を抱いたことはありませんか?使っている人でも意外と知らない、サコッシュの基本情報から見ていきましょう。
サコッシュとは
小さな肩掛けバッグのこと
サコッシュ(Sacoche)とは、肩掛けできるストラップの付いた、小ぶりな袋やバッグという意味のフランス語です。サコッシュはもともと、ロードレースなどの長時間競技において、水や補給用の食品を入れる簡易バッグとして使われていました。
ポシェットやショルダーバッグと似ていますが、サコッシュには本来マチ部分がありません。しかしサコッシュとして販売されているアイテムの中には、マチ付きのものもあります。
『サコッシュ=軽量・小型で斜めがけできるバッグ』として捉えておくとよいでしょう。
アウトドアシーンでも活躍
近年では最小限のものだけを身に付ける、ミニマルなファッションを好む人が増えてきました。このようなミニマリストたちにとって、サコッシュはとても魅力的なアイテムです。
サコッシュの出番は街中だけではありません。常に両手を空けておけるため、音楽フェスやスポーツイベント観戦などでも荷物に煩わされずに済みます。
キャンプや登山では、大きな荷物は置いておいても、貴重品だけは身に付けておきたいものです。サコッシュがあれば、ポケットに入れにくいサイズのアイテムも気軽に携行できます。
サコッシュの選び方
サコッシュを購入する際に確認しておきたいのは、サイズ・素材・デザインの3点です。それぞれのチェックポイントについて、詳しく見ていきましょう。
選び方
入れたいものが収まるサイズ感
普通のバッグと異なる点は、サコッシュがとても小さなバッグであることです。サイズを見誤れば、「いざ使ってみたら、財布が入らなかった」ということも起こりえます。
まずは、必ず持ち歩きたい小物をピックアップしてみましょう。隙間なく詰め込むと取り出しにくくなるため、1番大きなものが余裕を持って収まるサイズがベターです。
目薬やリップクリームなどのこまごましたアイテムが多い場合は、仕切りやサブポケットがあるサコッシュの方が便利でしょう。
使うシーンに合った素材
ナイロン・コットン・レザーなど、サコッシュに使われる素材はさまざまです。日常使いするのであれば、手触りや見た目が好みのものを選べばよいでしょう。
しかし、アウトドアで使うのならば、素材の特徴を考慮しないわけにはいきません。アクティブに動いていると気がつかないうちに汚れてしまうため、お手入れのしやすさが重要です。
雨に降られることも想定されるので、水に弱いレザーは避けた方が賢明でしょう。一般的にはナイロンやポリエステル素材か、丈夫なキャンバス地がアウトドア向きとされます。
機能性とデザイン
アウトドアシーンでは急な悪天候はもちろん、木に引っ掛けたり岩でこすれたりするシーンも少なくありません。防水性や耐久性の高いサコッシュだと、水濡れや傷を心配しすぎることなく動き回れます。
ファミリーキャンプでは、貴重品を預け合うこともあるでしょう。ストラップの長さを調節できると、体格差がある家族ともサコッシュを共有しやすくなります。
また、気持ちよく使うには、好みのデザインであることも大切な要素です。普段着にも合わせるのであれば、服のテイストに合ったものを選んでおくと出番も増えるでしょう。
動きやすい軽量サコッシュ2選
動きやすさを重視するなら、軽いサコッシュがおすすめです。持ち歩いていることを忘れるような、70g以下の軽量サコッシュを紹介します。
モンベル「U.L.MONO ポーチ M」
「普段はあまり使う機会がないけど荷物に入れておきたい」と思っている人にぴったりなのが、モンベルのポーチタイプのサコッシュです。重さ約30gと超軽量で、持ち歩いても負担になりません。
モンベル独自の加工を施したナイロン素材で、通常のナイロンに比べて引裂強度が高いのが特徴です。約19×22cmにマチが4.5cmと十分な大きさがあり、A5サイズのノートも入ります。
インナーポケット部分に、丸めるようにして手早く収納できます。収納時のサイズは約8×9cmと、片手でつかめるくらいの大きさです。
モンベル U.L.MONO ポーチ M
イスカ「ウルトラライト マウンテンサコッシュ」
シュラフで名の知れたイスカからは、登山での使用を想定したサコッシュが販売されています。個々の製品により重さがわずかに上下しますが、平均重量は約70gと軽めです。サイズは約22×21cmで、軽量ながらも収納力は申し分ありません。
イスカの縫製技術には定評があり、サコッシュの耐久性にも信頼が置けます。ストラップは取り外しできるので、小物用のポーチとして活用してもよいでしょう。
外側にはメッシュポケットがあり、地図やメモを入れておくのに便利です。内側にある仕切りポケットにはフリース素材が使われていて、スマホなどの収納に適しています。
イスカ ウルトラライト マウンテンサコッシュ
カラー豊富なサコッシュ3選
「デザインはいいのにカラーがいまいち…」と、がっかりしたことのある人も多いのではないでしょうか。選択肢がぐんと広がる、カラーバリエーションが豊富なサコッシュを集めました。
チャムス「スプリングデールサコッシュ」
ブラック・ブルー系・イエロー、さらにペイズリー柄がラインアップされたサコッシュです。シンプル派はブラックを、アクセントとして使いたい人はそれ以外のカラーを選ぶとよいでしょう。
メインポケットのほかに仕切り付きの背面ポケット、フロントにはボタンで留められるメッシュポケットが付いています。約24×19cmの大きさで、財布やスマホなど身の回りの小物収納にぴったりです。
ストラップは本体との接続部分のほか、中間部でも取り外せるようになっています。同じシリーズのザックに取り付ければ、登山中に便利なフロントバッグにもなります。
チャムス スプリングデールサコッシュ
ミステリーランチ「ストリートマーケット」
7色展開で、アース系の色から鮮やかなレッドやブルーまでそろっています。ミリタリーテイストが好みなら、カモフラージュ柄を選んでみてはいかがでしょうか。
全体的にスタイリッシュなイメージなので、タウンユースにしても周囲から浮きません。ストラップを外してクラッチバッグとして使ってもかっこよく決まりそうです。
フロントには手軽に使えるメッシュポケットがあります。背面ポケットにはファスナーが付いているため、鍵やカード類などの落としたら困る貴重品も収納しやすいでしょう。サイズは約28×20cmで、マチは約8cmと大きめなので、ドリンクも持ち運びたい人におすすめです。
ミステリーランチ ストリートマーケット
ナンガ「オーロラサコッシュ」
定番のブラックやカーキのほか、目を引くレッドや、アウトドア向きのバッグでは数が少ないアイボリーも選べます。サイズは約30×20cm、マチも約4cmと全体的に大きめです。
表地には、オーロラテックスと呼ばれる防水加工を施したナイロンが使われています。防水性だけではなく透湿性も高いため、湿度の高い季節にも使いやすいでしょう。
フロントには、吊り下げ収納に便利なデイジーチェーン付きです。コンパスや小型ライトなどを引っ掛けておけば、取り出す・しまうといった面倒なひと手間を省けます。
ナンガ オーロラサコッシュ
容量大きめのサコッシュ4選
毎日を丁寧に過ごす人ほど、よく使うアイテムが増えがちです。身の回りの小物がすっぽり入る、大きめのサコッシュを紹介します。
スノーピーク「Dry Sacoche One Black」
約30×21cmとサコッシュの中では大きめで、A4の大学ノートとだいたい同じサイズです。マチが約5cmあるので、小型の水筒やペットボトル飲料も入れておけます。
TPU加工を施した100%ポリエステルの生地に止水ファスナーを採用し、防水性を高めたウォータープルーフ仕様です。多少雨に降られても、中身をしっかり守ってくれるでしょう。
見た目は凹凸の少ないブラック1色で、ストラップも細く上品な印象です。きれいめなファッションにもよく似合うので、何かと便利に使い回せるのではないでしょうか。
スノーピーク Dry Sacoche One Black
フォックスファイヤー「クリークパックサコッシュ」
アウトドアの中でも、フィッシングにフォーカスして作られたサコッシュです。見た目よりも収納力があり、少々厚みのあるボックスも収まるでしょう。
ストラップは細い紐状ですが、肩に当たる部分だけ本体と同じ生地でカバーされています。ある程度幅があるので、重いものを入れても肩に食い込みません。
水辺で使うことを前提にデザインされているため、フロントポケットには水抜き用の穴が開いています。うっかり水が入り込んでも底にたまらず、素早く乾かせそうです。
フォックスファイヤー クリークパックサコッシュ
マムート「Xeron Sacoche」
カジュアルに寄りすぎたくない場合は、マムートのサコッシュがおすすめです。サイズは約28.8×22.5cm、マチは約1cmで、黒・グレー・ベージュとベーシックなカラーがそろっています。
タウンユースによく似合う洗練されたデザインですが、裏地にはひそかに山のプリントが施されていて、アウトドアブランドならではのこだわりを感じられます。
フロントのファスナーには、マムートのカラビナ付きです。メインのファスナーにはキークリップが付いているので、ポケットの中で小さな鍵が迷子になることもありません。
マムート Xeron Sacoche
アウトドアプロダクツ「ソリッドスクエア サコッシュ」
幅33cmもあるのでB5サイズのノートも入る大きめサイズのサコッシュです。
取り外し可能なオーガナイザー付きで、小物の整理整頓ができます。フロントポケットは2つ、背面ポケットはチャック付きで1つあるので、すぐに出したい小物を入れられて便利です。
主張しないシンプルデザインはどんなファッションにもなじみやすく、アウトドアでもタウンユースでも使うシーンを選びません。
アウトドアプロダクツ ソリッドスクエア サコッシュ
機能性の高いサコッシュ2選
サコッシュは一般に広がるにつれ、使用シーンを想定してさまざまな機能が付加されるようになりました。使い勝手のよさが魅力の、高い機能性を備えたサコッシュを紹介します。
キーン「ケーエイチティー リサイクルサコッシュバッグインバッグ」
サコッシュで出かけた先で、思いがけず荷物が増えて困ったことはないでしょうか。そんなときに便利なのが、キーンの2wayで使えるサコッシュです。両手を空けたいときは約25×20cmのサコッシュに、必要に応じて約32×38×6cmのトートバッグに変えられます。
小ぶりなバッグに慣れていない人のデビューサコッシュにちょうどよいかもしれません。なお、メインポケットは、トート型にしたときはインナーポケットに早変わりします。
PUコーティングが施され、撥水性にも優れています。フロントポケットは面ファスナー付きで、中身の飛び出しを防いでくれるでしょう。
キーン ケーエイチティー リサイクル サコッシュ バッグ イン バッグ
カリマー「dual sacoche」
片面はメッシュポケット、片面はオープンポケットにカリマーのロゴがあり、どちらを表にしてもオシャレ感のあるサコッシュです。
メインポケットのファスナーに大きめのタブが付いているため、分厚いグローブをはめたままでも扱いやすいでしょう。ファスナーの終端側には、鍵の収納に便利なキーフックが付いています。
サイズは約22×16cmで、マチのないコンパクトさがスタイリッシュな印象を与えます。荷物を極力少なくしたい人や、ポーチとしても使いたい人に向いているでしょう。
カリマー dual sacoche
まとめ
サコッシュは貴重品を身に付けつつ、手ぶらでいたいときにぴったりのバッグです。特に両手を空けておきたいアウトドアイベントでは重宝するでしょう。
しかしひと口にサコッシュといっても、ブランドそれぞれがこだわりを持ってデザインしています。選ぶ際に考えておきたいのは、収納力と使用シーンです。
「なるべくコンパクトにしたい」「アウトドアで気兼ねなく身に付けたい」など、使ったときのイメージを具体的に思い描いてみると、自分にぴったりなサコッシュを選べるのではないでしょうか。