2023年の星空、前半の注目はビーナス金星の惑星ランデブー! | 天体観測・星 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

天体観測・星

2023.01.02

2023年の星空、前半の注目はビーナス金星の惑星ランデブー!

西の夕空に惑星パレードが続いている 

 2023年の年始は、日没後の西の空で、水星、金星、土星、(海王星)、木星、(天王星)、火星とすべての惑星が並ぶ「惑星パレード」が続いています。とはいえ、水星がかなり低くなっているので、ぜんぶ見るためには西南西の方角が地平線まで開けた場所で見てください。水星は双眼鏡なしで見つけるのは困難でしょう。

1月1日の日没後の惑星パレード。西の方角が開けた場所を探しておこう。(画像:ステラナビゲータ/アストロアーツ)

13日〜4日には月と火星の接近もあります。夜が更けるごとに、どんどん高くなり、ほとんど天頂近くになります。これも双眼鏡のひとつの視野に収まるでしょう。

おうし座の中で接近するので、近くに1等星のアルデバラン、ヒヤデス星団、さらに、すばるもあって賑やかなことでしょう。首が痛くなると思うので、できればマットレスを敷いて寝転がって見るのがおすすめです。1月の星空は夕方から宵にかけて長く楽しめそうです。防寒しながら澄んだ夜空をお楽しみください。

1月3日、おうし座で火星と月が接近中。双眼鏡の視野にすっぽり収まる。月の西にすばる、東にヒヤデス星団。(画像:ステラナビゲータ/アストロアーツ)

金星が土星、木星、火星と次々ランデブー

2023年の前半、長ーく楽しめるのが宵の明星、金星です。だんだんと光度を上げながら、土星、木星、火星に接近していきます。いずれも双眼鏡で2つの惑星を同時に見ることができ、中には望遠鏡でも一緒に見られるほどの接近もあります。

はじめに、123日の日没後、金星と土星が大接近します。よく見ると、月齢2の極細の月が、うっすら光っているのが見えます。3者ランデブーは1745分ごろが見ごろです。

双眼鏡なら金星、土星、月がひとつの視野に収まるでしょう。こんなに近づくことは頻繁には起こりません。

1月23日 17時45分ごろの西の空。双眼鏡なら金星と土星と細い月がひとつの視野に。(画像:ステラナビゲータ/アストロアーツ)

次に、3月2日の金星と木星の大接近です。2月下旬から金星と木星がだんだん接近し、3月2日に最接近します。

木星はマイナス2等級、金星がマイナス4等級。これほど明るい2つの天体が、薄明の空で近づくのです。どんな光景になるのでしょうか? こちらも双眼鏡の視野に収まりますし、望遠鏡でも低倍率なら収まります。しかも、木星のガリレオ衛星もいっしょに見えるでしょう。 

2日の大接近後は徐々に離れてゆく金星と木星の見え方にも注目してください。

3月2日、金星と木星大接近。低倍率望遠鏡なら木星のガリレオ衛星も1つの視野に収まるかもしれない大チャンス!(画像:ステラナビゲータ/アストロアーツ)

そして324日には、金星と三日月の接近が夕方から楽しめます。

地球に当たった太陽光が反射して月を照らし出す「地球照」で、三日月ながら、うっすらと丸く見えるかもしれません。薄明と相まって幻想的な光景が期待できます。

この大接近により、九州南部から南西諸島にかけては、金星が三日月に隠される「金星食」が起こります。九州南部以南にお住まいの方、もしくはこの日に旅行中の方、大ラッキーです。

3月24日の金星と三日月の大接近。月の形に注目。(画像:ステラナビゲータ/アストロアーツ)

金星はこのあと、火星に接近していきます。

622日には金星と火星、三日月の3者がランデブーします。1月現在はマイナス1等級で輝く火星は今後少しずつ光度を下げていき、このころには2等星になっています。

6月22日、20時の西の空。夏至前で少し薄明が残る中、双眼鏡を向けると三日月の幻想的な姿も観察できる。(画像:ステラナビゲータ/アストロアーツ)

このように今年前半は夏至の時期まで夕方から楽しい星空です。宵の明星と惑星と月の、日々移り変わるランデブーをお楽しみください。

構成/佐藤恵菜

私がガイドしました!
星空案内人
廣瀬匠
星空案内人 天文系ライター。株式会社アストロアーツで天文ニュースの編集などに携わる。天文学の歴史も研究していて、パリ第7大学で古代インドの天文学を 扱った論文で博士号を取得。星のソムリエ®の資格を持つ案内人でもある。アストロアーツより、アストロアーツより、2023年の天文現象の見どころと楽しみ方をまとめた『アストロガイド 星空年鑑2023』が好評発売中。

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