
新年最初の注目天文ショーは、しし座の1等星レグルスが月に隠されるレグルス食です。1月7日未明の食の終わりに、月の陰からポッとレグルスが出現する瞬間をお見逃しなく。
1月7日未明に始まるレグルス食
天体が他の天体に隠される現象を「食」と呼びます。もっとも有名な現象は月が太陽を隠す日食ですね。大晦日の夜から元旦未明にかけてはおうし座のプレアデス星団食(すばる食)が見られました。
レグルスのような1等星が隠されることはそれほど多くはありません。ラテン語で「小さな王」という意味のしし座のレグルス。太陽の天球上の通り道、黄道上のすぐ近くに位置しており、比較的よく月に隠されます。
地域によって時間は異なりますが、今回は1月7日の1時頃から2時頃にかけて食が起こります。

上の図のように、レグルスが月に隠される(潜入)時間と、月の陰から出現する時間は地域によって異なります。潜入も出現も一瞬の出来事です。特に今回の見どころは、月の欠けた部分、暗い所からレグルスが現われる瞬間です。いつ、どのあたりから出現するか、事前にしっかり確認しておきましょう。
月齢17.7と、満月を過ぎてはいますが、月はまだかなり明るいです。そのため潜入の瞬間を肉眼でとらえるのは難しいでしょう。双眼鏡で観察することをおすすめします。
今回は九州南部(大分と佐賀を結んだ線より西南)ではレグルスは隠れません。しかし、月のへりがレグルスのすぐ近くをかすめていく様子も楽しいものです。ぜひ双眼鏡を向けてみてください。天体写真ファンの中にはレグルスが月のへりに掛かった瞬間を狙う上級者もいます。
ふたご座に里帰りしている木星の父ゼウス
しし座の西側にあるふたご座にも注目してください。昨年から明るい木星がポルックスの近くにいますが、この位置取りはギリシア神話的にはアットホームな光景です。
というのも、木星=ジュピター(Jupiter)はローマ神話の神ジュピターのことですが、そのジュピターはギリシア神話の主神ゼウスと同一視されていました。そして、ふたご座のカストルとポルックスはギリシャ神話に登場する双子ですが、ふたりの父親がゼウスなのです。
ゼウスはギリシア神話の中で全知全能とされる偉い主神なのですが、その権力をほしいままに見初めた女性の数は数知れず、つくった子供も数え切れません。何十人もいるらしいゼウスの子供たち。その中でも知名度抜群の自慢の息子が双子のカストルとポルックスです。その星座に今シーズン、父親が里帰りというか居候というか、いっしょに過ごしている図は微笑ましいものがあります。

構成/佐藤恵菜








