冬キャンプにはこれ!長く愛せる焚き火ケトルをホーボージュンがレビュー | 調理器具・食器 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
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    2023.01.09

    冬キャンプにはこれ!長く愛せる焚き火ケトルをホーボージュンがレビュー

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    朝晩の冷え込みがキツくなってきた。こんな季節のキャンプではすぐにお湯が沸かせるケトルが大活躍。そこで、アウトドアライターのホーボージュンが、熱伝導率に優れたふたつの製品をレビュー!

    Classic

    ノルウェー製の銅底ステンレスケトル

    イーグルプロダクツ/キャンプファイヤー
    ケトル1.5ℓ

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    北欧らしいクラシカルな見た目が魅力の焚き火ケトル。本体はステンレス製だが熱伝導率に優れた銅を底面にコーティングすることで素早くお湯が沸かせる。木の枝に吊りやすいつる形状や樹脂パーツを一切使わないなど、ブッシュクラフトを見据えたデザインだ。

    ¥9,900
    問い合わせ先:スライブ 044(789)9328

    SPEC
    サイズ=φ16.5×8㎝
    容量=1500㎖
    素材=ステンレス(底部銅メッキ)
    重量=360g

    クラシカルな外観と伝統的な銅底が魅力!

    僕が長年愛用してる焚き火用ケトルがコレ。ノルウェーの『イーグルプロダクツ』が製造するクラシカルなモデルだ。
     
    本体は頑丈なステンレスで作られていて、熱変形に強く、直接焚き火にくべても歪んだり割れたりする心配がいらない。また錆びにも強いので、シーカヤックツーリングなど海水に濡れる環境でもガンガン使える。
     
    そしてコイツの最大の特徴が本体底面に施された銅メッキだ。銅の熱伝導率は372(W/mK)でアルミの204、鋳鉄の48、18–8ステンレスの16などと比べると圧倒的に高く、熱がよく回る。そのため古くから鍋類に多用されてきた。いまもレストランなどプロの厨房では銅鍋が活躍している。本作はそんな銅の熱伝導率を活かした構造をしているのだ。
     
    注ぎ口が上面にあるため余計な出っ張りがなく、直径18㎝のコッヘルや鍋にすっぽり入り運搬もしやすい。木の枝やトライポッドから吊り下げやすいように上部が曲げられたハンドル(つる)は、畳んだときはDリングでロックでき、運搬時もガチャつかない。細部までじつによく考えられているのだ。焚き火の相棒としては最高の一品である。

    ここがスゴい!

    銅をメッキ処理し熱伝導率を向上

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    底面に熱伝導率の高い銅メッキを施すことでステンレス鍋の熱伝導率の低さをカバー。頑強さと熱効率をうまくバランスさせた。古くから伝わる知恵だ。

    焚き火での使用を前提としたつる

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    つるの先端は凸型に曲げられていて、木の枝やトライポッドのフックに引っ掛けやすいようになっている。焚き火での使用を前提にしたデザインなのだ。

    運搬時にはD環でつるをロックする

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    ハンドル(つる)上部の凸部分を両サイドに配されたD環でロックすることで運搬時にもガチャガチャ音がしない。ちょっとしたアイデアだがとても効果的。

     

    Modern

    アメリカ製の吸熱用フィン付きケトル

    GSI/ハルライトティー
    ケトル1.8ℓHS

    アルミニウムで本体を成型したあとに硬質アルマイト加工を施し、表面硬度をアップさせた「ハルライト」素材を採用。頑強で引っ掻き傷や焼け跡がほとんど付かない。底面にヒートシンクを内蔵していて、焚き火やバーナーの熱を余すところなく本体に伝える。

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    ¥7,920
    問い合わせ先:エイ アンド エフ 03(3209)7575

    SPEC
    サイズ=φ15.9×15.2㎝
    容量=1800㎖
    素材=ハルライト(硬質アルマイト加工アルミニウム)
    重量=304g

    ヒートシンクを搭載し余すところなく吸熱!

    いっぽう現代の熱効率アップテクノロジーといえば「ヒートシンク」だろう。熱伝導率の高いアルミプレートをジグザグに折り曲げた「吸熱用フィン」を底面に貼り付け、このフィンでバーナーの熱を大きな面積で受け取って本体に無駄なく伝えるシステムである。
     
    底面の外周にフィンを配したスタイルは、ケトルの側面を舐めて外へ出てしまう炎(カロリー)も無駄なく捕らえるので、非常に熱効率がいい。
     
    なお、本体にはハードアルマイト処理を施したアルミ素材「ハルライト」を使い、軽くて頑丈。表面が強力に硬化しているから、フォークなどで擦っても傷つかない。また大きな開口部は給水しやすく大量にお湯を沸かすのにも便利だ。こういったことからハルライトシリーズは以前から人気があったが、今年はこれにヒートシンクを取り付けたこのHSモデルが追加された。
     
    僕もさっそく使ってみたが、真冬のキャンプなど少しでもヒートロスをなくしたい場面ではもちろん、普段も短い時間でお湯が沸騰するため時短と省燃費につながる。秋冬のキャンプにぜひ加えたいアイテムだ。

    ここがスゴい!

    ヒートシンク搭載で熱効率30%アップ

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    薄いアルミ板をジグザグに折った構造は自動車のラジエーターと同じ構造。周囲は本体と同素材でカバーされているので存在を気にせずガンガン使える。

    おちょぼ口だが液ダレはしない

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    小さくて頼りない注ぎ口だが、そのルックスに似合わずしっかりとお湯を注げ、不快な液だれもまったくといっていいほどしない。コーヒードリップも可能。

    大きな開口部は水汲みがとても楽

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    ズンドウ型のスタイルとガバッと大きく口が開くデザインは水場で水を汲むのも楽。容量は1.8ℓあるのでどんどんお湯を沸かしたいときには非常に便利だ。

     

    私が書きました!
    ホーボージュン
    大海原から6000m峰まで世界中の大自然を旅する全天候型アウトドアライター。

     

     

    ※撮影/中村文隆

    (BE-PAL 2022年12月号より)

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