災害時でも使える道具を扱う「ENstyle」店主が指南!防災時の持ち出しウェアのポイントを徹底解説 | サバイバル・防災 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
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  • 災害時でも使える道具を扱う「ENstyle」店主が指南!防災時の持ち出しウェアのポイントを徹底解説

    2022.11.18

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    「ENstyle」店主 川村峻介さん(38歳)/東日本大震災を経験し、アウトドア道具の重要性を再確認。災害時でも使える道具を扱う店を開業することを決意した。昨年末に子供が生まれ、災害時用にポータブル電源を購入。「日常使いにも ウールが最強!」

    地震などの災害を経験し、人間が生命を保つための術を熟知するエキスパートが登場。生活の基本である衣・食・住の安全の確保、そしてキャンプでも実践できるテクニックを指南してもらった! 

    防災持ち出しウェアは「濡れ」と「防臭」がキーポイント

    川村峻介さんが住む宮城県仙台市は、東日本大震災発生時、電気はすぐ復旧したが、ガスが復旧するまでには1か月ほどかかった。その間、暮らしていたマンションの住人と共同生活をして、灯油や食料の節約をしていたそう。そのときにアウトドアの道具やノウハウが災害時に役立つことを実感したそうだ。

    「調理用具やライトなどアウトドアギアがあって助かりました。僕自身は、避難所で生活しなかったのですが、妹やお客さんからも体験談を聞くことがあります。防災アイテムの相談に来た方にギア以外でオススメするのは、レインウェアとウールのアンダーウェアです」
     
    避難所に一次避難する場合、着替えることができない状況なことも多いという。そのときに怖いのが「寒さ」と「濡れ」だ。

    「暑さに関しては、脱ぐか薄着になれば対応できますが、寒さと濡れについては、持っているか、持っていないかで大きな差が出ます。しかも、避難所には災害が起きてすぐに入れるわけじゃないんです。例えば、学校が避難所となる場合、教員が受け入れ態勢を整えるまで寒い中でも外で待機しなくてはいけません。また、雨が降って長時間体が濡れると低体温症につながる可能性があるので、レインウェアは必須です。最低限のアイテムとして100円ショップのレインコートでもいいので、常に持ち歩いてほしいですね」
     
    同じく必須品はウールのアンダーウェアで、濡れと保温だけでなく防臭にも役立つ。

    「断水があれば、体を洗ったり洗濯ができるまでかなりの期間を要することもあり、においはストレスになります。速乾性でいえば化学繊維のほうが圧倒的に乾きやすい。しかしポリエステル素材は、においが出やすいので、長期的に着るにはウールがオススメ。試しに20日間連続で同じウールのウェアを着てみたことがあり、妻曰く『そんなににおわなかった』そう。個人差はありますが、違いは確実に出ると思います」
     
    登山と同じでレイヤリングも命を守るポイントとなる。

    「冬でも太陽が照れば暑いこともあります。何より体温を維持することが大事。厚手のアンダーウェアで完結させるより薄手を選び、ダウン、レインなどを重ねて調節をしましょう」

    いかがだろう。以下で川村さんが指南する具体的なアイテムと使い方、特徴を紹介するので、ぜひご一読を!

    日常的に携行したいウェア

    レインウェアは体を濡れから守るだけでなく、防寒としても役立つ。「避難時の移動はもちろん、災害直後の物資調達では、外に長時間並ぶことがあります。その際に雨、雪、風から全身を守れるレインジャケットとパンツの組み合わせがあると◎」

    防寒、防水はあって損なし!

    ザ・ノース・フェイス/クラウドジャケット
    ¥29,700

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    ザ・ノース・フェイス/オールマウンテンパンツ
    ¥35,200

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    POINT

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    首、手首、裾の隙間をなくすことで内側の空気が暖かくなる。寒いときはきっちり締めよう。

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    雨が顔から首を伝って内側が濡れる場合が。首にタオルや手ぬぐいを巻いて濡れを防ぐ。

    防災バッグに入れたいウェア

    睡眠時にはアイマスクにも

    厚手すぎないニット帽かネックウォーマーがあると便利。「避難所では周りの音や明かりが気になることも。耳や目を覆うことができるアイテムは重宝します。髪が洗えない状況では、帽子で隠せるだけでも、だいぶ気持ちが変わります」

    パタゴニア/フィッシャーマンズ・ロールド・ビーニー 
    ¥4,950

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    マーモット/マルチネックカバー
    ¥3,190

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    POINT

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    周りが気になるときは、目も耳も隠して就寝。安眠できるだけで心身ともに楽になれる。

    防寒は軽量かつコンパクトになるダウンを

    コンパクトになるダウンウェアは、防災バッグにも入れておきやすい。「冬以外に春、秋も肌寒い夜はあります。場所によっては夏でも寒いことが。フリースでもいいのですが、ダウンウェアのほうが軽くて保温性が高いので、携行も楽だと思います」

    モンベル/プラズマ1000ダウンジャケットMen’s 
    ¥27,940

     

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    手ぬぐいは多めに入れておく

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    様々な用途で使える手ぬぐいは2枚以上備えておきたい。「乾きやすく、長さも十分にあり、応用が効くのでかなり便利です。骨折などの応急処置に使ったり、頭に巻けば帽子代わりにもなります」

    POINT

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    手ぬぐい2枚を結んでつなげれば、大人にも使える三角巾に。骨折時の応急処置に使える。

    防臭&保温性に優れるウール素材

    保温力があり、においの原因バクテリアの繁殖を抑える役割もあるのがウール素材だ。「速乾性は化学繊維に劣りますが、保温力はウールの勝利。薄手であれば、普段着のアンダーウェアとしても着やすいですよ」

    モンベル/スーパーメリノウールL.W.ラウンドネックシャツMen’s 
    ¥6,050

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    モンベル/スーパーメリノウールL.W.トランクスMen’s 
    ¥3,850

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    POINT

    他の人に貸せるように、可能であれば新品をひとつ準備しておくといい。避難所では助け合いが大事になる。

    防水靴がないときの救世主

    靴が濡れても足自体の濡れを防げるのが防水靴下。「足元の靴を選べる環境にあるときは、防水性のあるトレッキングシューズがオススメ。その補助として、防水靴下もあると心強いです」

    デックスシェル/防水通気ウルトラライトバイクソックス 
    ¥2,800

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    避難所で役立つワザ

    サバイバルシートを巻いて着替え

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    避難所ではパブリックスペースで着替える場面も。大きめのタオルがないときは、サバイバルシートで代用するといい。

    シュラフにウェアを入れて保温

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    シュラフに次の日に着る服を入れて寝れば、体温で温められる。着るときの「ヒヤッ」と感を軽減できる。

    プロ直伝の防災術3か条

    1 レインウェアの上下は常備しておく

    2 ウールのアンダーならば長期避難時も心強い

    3 厚手よりも薄手を重ねるレイヤリングを大事に

     

    川村峻介さんのお店「ENstyle 」はこちら!

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    住所:宮城県仙台市青葉区本町2-16-15 中村ビル2階 電話:022(281)9237  営業時間:11:00〜19:00  定休日:火・水曜

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    「ノードアスタイル」をテーマにアウトドアとインドアを融合させた商品をセレクト。ウール素材のアンダーウェアも充実している。

    ※構成/中山夏美 撮影/伊藤美香子

    (BE-PAL 2022年10月号より)

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