夏の終わりは要注意!クラゲだけじゃない、海を浮遊する「チンクイ」対策 | 海・川・カヌー・釣り 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

夏の終わりは要注意!クラゲだけじゃない、海を浮遊する「チンクイ」対策

2022.08.19

海に入って遊んでいるときに、「チクッ」「チクチク」と感じたことはないですか?

今回は筆者の実体験に基づき、海で遊ぶときに注意したい生き物について、その対策についてご紹介します!

海水浴、クラゲに刺された!?

7月末に行ったキャンプ、キャンプ場に面する遠浅の透き通るきれいな海に入りました。外は30度Cを超える猛暑の中、海に入って涼をとることができました。ところが、膝まで海につかった状態で歩くたびに「チクチク」「ピリッ」と足にかすかな痛みを感じました。辺りにクラゲらしきものは見えないし、そこまで激痛でもないし、日焼けした肌に塩水が滲みているのかな……くらいに思っていました。ひと通り遊んだあと、海から上がって自分の足を見てビックリしました。

クラゲ、ゾエアに刺された足

ちょっとピントがボケてしまっていますが、一番チクチクピリピリを感じていた、ふくらはぎの内側が赤い小さなプツプツが広範囲に。その下に横切るような線状の傷が入っています。

クラゲに刺された足

足首には線状のミミズ腫れがありました

クラゲに刺された足

こちらも足首の外側に「く」の字に線状のミミズ腫れです

海に入っているときに感じた「チクチク」「ピリッ」は、明らかに危険サインでした。

「海で刺された=クラゲだ」と自分も周囲も話し、「クラゲ 刺された」Googleで調べると、たくさんの記事が出てきました。触手が刺さっているようには見えなかったため、そのまま海水で洗い流した後にシャワーを浴びました。そこからキャンプで1泊、ヤケドした時のようなヒリヒリ感は続いていましたが、痒みもないため、いつも通りに過ごすことができました。

キャンプ場の方に傷を見せて対処法について尋ねると「この辺の海でも今年は暑くて例年より早くクラゲが出ている。人によって炎症がすぐ治ったり、長く残る人もいる。日中刺されて夜も赤く炎症が残っているので、クラゲに反応しやすい体なんでしょうね。この辺の海には毒を持ったクラゲはいないので、時間が経てば炎症も治っていくと思いますよ〜」とのこと。キャンプ場の方の話を聞いてホッとしました。

海で遊ぶ人たち

筆者(左手)は、ラッシュガードに短パン型の水着を着用していました。前から2番目、夫は水着にTシャツです。後ろから2人は、トライアスロンを始めた友人(ウェットスーツ)、幼少期から海に素潜りして遊んでいた海の達人である友人(ラッシュガード&レギンス)。最初は「その格好は暑いでしょ〜」と友人に言っていた筆者でしたが、海で遊ぶ機会の多い友人2人の装備から「海で楽しく遊ぶための心得」を学ぶことになりました。

チンクイ、知ってますか?

キャンプから帰宅して、クラゲに刺された際の症状や対処法について調べていると、筆者の症状にとても近い記事を見つけました。そこには、「クラゲ」ではなく「チンクイ」と呼ばれる生き物について紹介されていたのです。サーファーなど、海によく入る人たちの間ではよく知られる生き物らしいですが、一般的にはあまり知られていないそうです。筆者も初めて聞いた名前でした。

正式名称:ゾエア(チンクイと呼ばれている)

甲殻類(=エビ・カニ)の幼生です。エビ・カニ類の多くは卵を腹面に保護し、時期が来ると海中に幼生を放出します。この放出された幼生が、ゾエアです。体長2mm程の微細な生物で、さらに半透明ということもあり、肉眼で見ることも避けることも難しい生き物です。一般的なゾエアは額や背中、体側にも棘を持っていて、これが皮膚に触ると「チクッ」とした痛みを引き起こす原因になります。サーファーなど海によく入る人たちからすると、チンクイという名前の方が一般的のようです。

症状

チンクイは毒を持っていないので、重篤な症状を引き起こす危険性はないそうです。「チクッ」と感じて時間がたった頃に、ポツポツと赤い斑点が、体の一部分にまとまってあらわれます。チンクイに触れても「チクッ」と感じただけで、身体に斑点が現れない人もいるし、筆者のように強く症状が現れる人もいるそうです。一緒に海に入っていた家族や友人たちも「チクッ」としたと口を揃えて言っていたのに、実際海から上がって皮膚に症状が出ていたのは筆者だけでした。赤い斑点の部分に痒みを伴う場合もあるそうですが、筆者は刺された当初は痒みは感じず、皮膚がヒリヒリとして突っ張った感じがしていました。

発生時期

チンクイの発生する時期は、海水温度が上昇し始める春から秋頃にかけてといわれています。「クラゲはお盆を過ぎてから」とのイメージがありますが、チンクイは常に一定数が海中にいるということになります。チンクイは水深の深いところで誕生して、光に向かう走光性を示すため、海面まで浮上してきてプランクトンとして海中を漂いながら生活します。チンクイ自身は泳ぐ力はなく、潮目や潮溜まり、波打ち際などに多く発生します。この、ただ浮遊しているだけのチンクイに、人の体が触れることによって皮膚炎症などを引き起こすことがあるのです。

チンクイ、クラゲに刺されたあと、傷の経過は?

7月31日に海でチンクイ、クラゲと思われる生き物に刺され、その後の経過を追ってみました。

クラゲとゾエアに刺された足

海から上がり、時間が経つと赤みと腫れが際立ってきました。患部が熱を持っているように感じます。

クラゲとゾエアに刺された足

さらに時間が経つと傷の周囲が赤く腫れているのがわかります。

クラゲとゾエアに刺された足

帰宅して、軟膏を塗ったところ傷が落ち着いてきました。

クラゲとゾエアに刺された足

海で刺されて1週間、軟膏のおかげでだいぶ傷色も薄くなってきました。痒みも痛みもなく、お風呂で滲みることもなかったです。

クラゲ、チンクイに刺された足

8月7日、傷口の腫れもなく、落ち着いています。

このまま治るのだろうと思って軟膏を塗るのをやめました。すると翌々日、患部がまた赤くミミズ腫れして痒みが生じてきたのです。痒みに耐えれず皮膚科を受診しました。治まっていたはずの広い範囲の赤い発疹ヶ所が、ポツポツと隆起してとても痒くなりました。また、クラゲに刺されたであろうふくらはぎの一本線の部分も、足首の2か所も同じく、傷口の部分が以前より赤みが増して腫れ、とても強い痒みが生じました。掻いてしまうとトビヒになってしまう可能性があるので、痒みをグッとガマンです。子どもが刺されると、痒みをガマンできず掻いてしまい炎症が悪化する可能性があるので、今後の海遊び、「チンクイ」にも気をつけたいと思いました。

刺されて1週間後、皮膚科を受診

医師からは、「海の生き物は無数にいるから、何が原因かの特定はできないけれど、長い傷はクラゲだろうね。広い発心はプランクトンだろうね」海の生き物の本を出して一緒に見ながら説明してくれました。「強めの薬と飲み薬を出しておくね。強い痒みは飲み薬も飲まないとおさまらないよ」ということで、皮膚の炎症を抑える塗薬と蕁麻疹や皮膚炎用の飲み薬を処方してくれました。

その後、痒みは少しずつ治まり、赤みもひいてきています。

海で遊ぶときの心得

今回初めてクラゲやチンクイに刺された筆者の反省点も踏まえて考えてみました。

ラッシュガードやレギンス、ウェットスーツなどで皮膚の露出を少なくする

目に見えない浮遊しているプランクトンを避けることはできません。となると、できるだけ肌の露出を少なくして触れても大丈夫なようにするしかありません。最近トライアスロンの初級コースを始めた友人は、その日、Amazonで購入したという既製品のウェットスーツを着用していました。「オーダーメイドで高い」というイメージがあり、購入を検討したことはありませんでしたが、既製品であれば5000円程でそこそこ体にフィットしたものを買えるよ〜と教えてもらいました。

その友人に、既製品のウェットスーツを購入する際のポイントを聞いたところ、「口コミやレビュー欄のサイズ情報を参考にしながらサイズを選ぶこと。自分と近い体重や身長の方のレビューを見つけてサイズ感をイメージしていく」といいよと教えてくれました。

マリンシューズで足も守る

足の甲は意外と日除けを忘れてしまいます。日除けや砂浜の熱さ対策、石や貝殻などから足を守ることができます。海でも使えるサンダルを調べていたら井上京子さんの記事「【コスパ最強】ワークマンのサンダル「ボーンサンダル」がキャンプにぴったりな理由」を読んで、ボーンサンダルが欲しくなりました。オンラインストアでは在庫なしのため、ワークマンの店舗を見つけたら探してみようと思います。

クラゲ除けクリームや日焼け止めなど、自分でできる対策を行なう

Amazonや楽天でも、クラゲ除けの日焼け止めやクリームを購入することが可能です。まだ、塗ったことはないのですが、実際に今回刺されてみて、できる対策は行なった上で海に入りたいと思いました。

チクチク、ヒリヒリ、海で違和感を感じたらすぐに海から上がって流水で流す

筆者は海でチクチクを感じながらも、大ごとと捉えずに、海で遊んでいました。その結果、左足だけで3か所、クラゲやチンクイと思われる生き物に刺されまくってしまいました。「チクッ」と感じたら、すぐに海から上がりましょう。

刺されたあと、強い紫外線や海水の塩分なども患部に刺激になるので避ける

筆者は刺された後も短パンで過ごし、強い紫外線を患部に浴びてしまいました。当初は痒みもなかったことから、放っておけば治るくらいに思っていましたが、徐々に赤みや腫れが増してきたように思います。

軟膏など薬を持参する

改めて、キャンプにや海、アウトドアにもオロナイン軟膏など、虫刺され用の薬を持参しておくことの大切さを感じました。筆者は友人が持っていた軟膏薬を塗ってもらうことで、ヒリヒリとした痛みが和らいだ気がしました。

皮膚科専門医を受診すること

素人判断せずに、早い段階で専門家に診てもらうのが良いと思います。筆者は刺されて1週間後、ガマンできないくらいの痒みが勃発し、皮膚科を受診しました。

目に見えない海の生き物がいることを知っておく

釣りには頻繁に行くのに、そこで目にする魚やクラゲにばかり気を取られ、その魚やクラゲの餌ともなっているプランクトンにまで気持ちが及んでいませんでした。改めて、チンクイと呼ばれるゾエアについて調べてみることで、海や川など自然界には無数のプランクトンがいて、生態系を維持するのに重要な役割を果たしてくれていることを知りました。

そんな生き物が暮らす自然の中に人間がお邪魔することで、海を漂うプランクトンに接触し、人の体に炎症を引き起こすことがあるのです。そのことを知った上で、海や自然の中で遊ぶ準備を、人間の方が怠ってはいけないなあと思いました。

海で遊ぶ親子

筆者が刺された日の海。遠浅でキレイな海です。娘や夫は無傷で遊んでいました(汗)。同じようにチンクイに触れても反応するしないは、個人差があるようです。

ふるやさおり
私が書きました!
寄り道ライター
ふるや さおり
福岡在住、1児の母。福岡をはじめ九州のローカル情報や自然、アウトドア、スローライフに関する情報をお届けし、皆さんの人生に「ワクワクの種」を撒くお手伝いができれば嬉しいです。18年半の会社員生活を経て、2021年10月からフリーランス。「正しい道より、楽しい道を。最短距離より、寄り道を楽しんで」がモットー。noteにて「寄り道な日々」を発信中! https://note.com/sao7878

 

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